表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「」の物語   作者:
5/8

さようなら if【1-2-3】

俺は今日彼女と学校帰りに一緒に帰っていた

すると笑顔で


「突然なんだけどさスマホ見せてくれない?」

と言ってくる


またいつものが始まった。今日はご機嫌だと思ったが、結局こうなったか


「ねぇ、この女の子誰?」

何かを発見したような顔をして俺に聞いてきた


「部活の先輩だけど」

俺は真実を伝えた。前嘘を言ったらそのままスマホを壊されたからな


「ならいっか」

直後彼女はLIMEから連絡先を消した。消していった。


俺は少し苛つきながら聞いた

「別にいいじゃんなんで連絡先を消すの?」


「私という彼女がいるでしょ?別に他の女と連絡を取る必用ないじゃん」

と当たり前のように言ってきたので更にイラッとした


そう。俺の彼女は俗にいうメンヘラだ

「わかったよ、別にいいよ」


そう、別に消されたってかまわないのだ。正直もうなれた。初めて消されたときに心の中で彼女の本質をなんとなく理解し別のスマホに連絡先を入れるようにしたからだ


次の日に心の一部に可能性としてとどめていたことが起こった。


普段使いではなく隠していたスマホの存在がばれた


「ねぇ、私だけでいいて言ったよね?このスマホは何?たっっっっっくさんの連絡先があるんだけど?それも女性の。どういうことなの?」


「それは、お前が消すからだろ?連絡先はもってをかないとダメなんだよ」

俺は心の中にとどめていたことを言った


「…」


無言でスマホを地面にたたきつけられ壊された。


「信じてたのに。嘘つき!」

怒りながら走って帰っていった


次の日教室の中でおれは謝った謝るしかなかった。俺の姉は彼女の父親が経営している会社で働いている。姉のためにどけざした。クラスのみんなが見る中で笑われる中でどけざした。


「いいわ。許してあげる」

良かった…これでお姉ちゃんへの被害は抑えられると思った。しかし「それなら」と不穏な言葉の始まりを出してきた。


「それなら私が出すお願いを全部守ってね」と言ってきた。。


「まず1つ私以外の女の子と話さない。私に毎日電話する。私に毎日会いに来る…」


少なくとも20は超えるお・願・い・を言われた

「わかった。それらは全部守るよ」それしか言うことができなかった。一つでも減らしてとも言うことはできなかった。


「それじゃ今日は…いいや!明日からちゃんと守ってね。君が言ったんだからさ」と笑みを浮かべながら彼女の取り巻きと何処かへ行った。


俺は購買でパンを買ってそのまま校舎横の階段でお昼をとっていた。少し泣いていたかもしれないが、周りには誰もいないし来ないと思ったので少し気分を落としながらこれからどうしようと思っていると、知らない人から声をかけられた。


「どうしたの?目元が赤くなっているけど…泣いてたの?もしかしていじめ?」と言う彼女の顔は一度だけでなく何度も観ていた。



彼女は3年生で風紀員副委員長の先輩だ。

「いや…特に何にもないです。普通にあくびで涙が出ただけですよ」と作り笑いをしながら言った。


先輩は「そうか」と言って自分の2つほど前の段に座った。流石に無言が流れて気まずかったので、自分から話をふることにした。


「先輩はどうして校舎横のこんなところにいるんですか?」俺は気になっていたことを聞いた。先輩ほどの人望や地位がある人ならばこんなところではなく友人とかと教室や食堂にでも行くかと思ったからだ。


体をねじりこちらを軽く向きながら先輩は言う

「?あぁ。だって購買に行ったら外に行く人を見かけたから、どうせならこういうところでも交友関係を築こうと思ってな。」


「そうだったんですね。っていうかここで食べて問題はないですか?」


「別に問題はないぞ、何故なら私がいるからな。私が怒られるなら問題かもしれないが多分怒られないから問題ないさ。」


「そんな気軽でいいんですか?」


「良いんだよ。それよりも君もいいのかい?」


「何がですか?」


「普通あくびでそんなに目元は赤くならないんだよ。」

と言われてしまって少しドキッとした。


「先輩には関係ないじゃないですか!」


そう力強く言えば先輩はそれ以上問いかけてこないと思ったら尚更火を付けてしまったみたいで先輩から猛攻が来た。


「そうか、それは残念だ。それでは一緒に職員室に行こうか」


へ?何で?怒られないんじゃないの?


そう思っていると煽られるように

「何でと言う顔をしているな?」

と言われた。そりゃそうでしょう!さっきは怒られないって言ったんだから。


「わかりましたよ。それで何が知りたいの……ですか?」

さすがにこれ以上ごまかすことはできないと判断したので先輩に聞いてみた。


「そんなにいやいや言うようなら別に言わなくてもいいが…」

はぁ?もっと早くにそういうことを言ってくれないかな?


「それなら、それを先に言ってほしかったですね」

とすこしイラつきながら言った。


「何だ?行くか?昼休みは始まったばかりだから時間はたくさんあるぞ?」と普通に脅された。


「…いえ、喜んで話させていただこうかなと」

少しでも機嫌をとるのが吉と判断して、一応会話の受け身をとろうとしていた。


「アッーハッハ」

と先輩は高笑いをして続けた

「そこまで怯えなくていいぞ、九分九割ぐらいしか思ってないから」


「それは思っているっていうんですよ。」

と冷静にツッコミを入れた


「これで気分は少しでも晴れてくれた?」

と先輩は言ってくれた。確かにさっきの落ち込んだ気分はなくなっていた。


見ず知らずの後輩にここまでしてくれる先輩は中々いないということは思ったので、簡単にだが話すことにした。彼女との約束。約束を破れない理由などメインはこんな話であとは普段受けている扱いだったりをほんの少しだけ。


先輩は笑うことなく怒ることもなく真剣に真摯に向き合って話を聞いてくれた。だからか自然と涙が零れた。すると先輩は見計らっていたかのように自分と同じ段に座りこちらを向いて抱きついてくれた。


先輩は「うん…うん、辛かったね」や「誰にも話したくないことをよく話してくれたね。」など温かい言葉をかけてくれた。俺が泣き止むまで…気づいたら昼休みの終わりのチャイムが鳴る時間になっていたが先輩は抱きついたままだった。


「先輩そろそろ行かないとまずいです。」

というと先輩は


「いかなくて良いよ。言い訳は私がしてあげるし責任も取ってあげるから、もう少しだけこのままでいよ?」

と。初めて話したがここまで親身になってくれるのかと思い…先輩に甘えることにした。


六時間目に教室に戻ろうとしたときに先生に会ったが、先程先輩が宣言してくれた通り適当な言い訳?をしてくれた。内容としては


先輩は先生から次の授業を休んでいいから風紀院の書類整理、生徒の素行調査書のまとめを頼まれていたみたいで、終わらないと思い近くにいた自分に手伝ってもらうことにしたと言ってくれた。そのおかげでお咎めはなかったが次回からは事前に伝えてほしいとのことだった。


クラスに戻ると彼女に問い詰められた。

「約束したばかりなのに、よく女性としゃべれるよね」と声のトーンを下げて問い詰められた。だから先輩が言っていた言い訳をそのまま使わせてもらうことにした。


「…ってことがあったから、先輩は風紀院の副委員長だから断って印象悪くするわけにもいかないと思っちゃって…ごめんね」と少し涙目になりながら言ってみた。反応は良くて「仕方ないな」と嫌々ながら許してくれた。


ーーー


放課後に約束通り彼女と帰ろうとしたら、先輩が僕の名前を呼んでいた。


「後輩く〜ん。かーえーろー?」

げ…今はまずいです!とアイコンタクトを送ったはずだけど先輩がまだまだつっかかってくる。


「もしかして彼女?若いっていーね!どうせなら馴れ初めも聞きたいし私もついてこーっと」なんで?先輩にアイコンタクト送ったよね?まずいって伝えたよね?


案の定彼女は怒る…

「あら、ごめんなさい。彼は私と二・人・き・り・で帰りたいみたいなので、寂しくホッチで帰ってくださる?」


先輩は下がらず、俺が昼休みに伝えた話を出した。

「ここだとなんだし、少し離れた場所で3人で話しませんか?」


「なんで?」


「彼氏くんに対する態度を直すのとと約束を下げてほしいなって」

と言われた瞬間彼女に睨まれたが先輩は僕のことを守ってくれた。


「私が教えてっていったので、彼は悪くないですよ。」


「わかりました。屋上付近の教室は空いてることが多いのでそこ行きましょうか」と自分抜きでどんどん話が進んでいく…女子って怖


移動後まず彼女が話を切り出した。

「それで、ある程度のことは聞いてると思うので、言うのですが彼の姉は私の父が経営している会社で働いているんですよ。それならそれを出汁に脅してもいいでしょ?」と悪気がなさそうにバンバン言う。


「それなら彼のお姉さん解雇したらいいわ、私の父の会社で雇ってもらうわ!」と先輩は自信満々に言った。


「そんな自分勝手なことは無理よ」と彼女は言うが


「あなたの彼とお姉さんに対する態度とかも自分勝手でなくて?」と反撃をする。


「私は良いのよ!彼女だから。」


()()()()()()()()()()()()()()()()

そういった瞬間怒りが抑えきれなくなった。


フェンス付近にいた彼女を突き落とした。


が、先輩が間一髪で彼女を掴み助けた。


「……」彼女は…ビックリして、死にそうにもなったからか涙目になり涙が溢れてきた。


「後輩君…これは看過できない。」

と先輩は冷たい眼差し、低いトーン…犯罪者をみるような目でこちらを見る。


「ふざけないで!私がどれだけどれだけどれだけどれだけどれだけどれだけどれだけどれだけ…」

と彼女は繰り返す。


「彼女さん…後輩君は君のものではないようです。諦めて帰ってください。」と先輩は声を低くしていう。


彼女は何も言わず帰った。


「さて後輩君。何かいうことは?」


「はぁ~…姉を頼みます。」と言いフェンスを超え落ちた。


「ばっ!?」

先輩は目を見開きこちらに走るが、距離がある。すでに落ちた自分を先輩の手はかすることなく、虚無を掴んだ。 


落ちる中、頭に流れて来たのは姉と花見をした中学1年生の頃の思い出一つだけ。


世界が灰色に染まった自分には何も無かった。


これは()()()()()自己満足だ



背中から、落ちたからか地面との距離が分からないが、もう30秒は落ちてる感覚だ。…なるほど…これは自分が死ぬまでに与えられた最後の時間なんだと実感し、無限にも感じるような時間を過ごしたが実際は10秒程度だろう。


思い残すことも何も無いただ


()()()()


ーーー


彼は馬鹿だ…そんなことをしても楽になるのは君だけで、悲しむ人は姉や私だけではとどまらない。


相談してくれたではないか!

いや、相談がこんなことをする決心になってしまったのか?と私は泣きながら崩れ落ち思った。

私は感覚が鈍化し、たった数分でも長い時間に感じるほどにアドレナリンが止まらなかった。



そう、笑みがこぼれているのさえ気づかないほどに…



実績解除  【自分勝手】

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ