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あの夏の日の君に

作者: 暮逸見庵愛想D

 春麗らかな空の下、なのにまるで真夏の頃のように容赦なく光と熱を降り注ぐ太陽を背中に感じて、僕はあの日の君を想いただ佇む。あの日も今日と同じ様に、足元の無機質な白いコンクリートに跳ね返された熱で空気が重苦しく蒸された、不快が身体にまとわりついて離れないそんな昼時だった。

 君はどこからか軽やかに飛んできて、あっという間に僕の首元に抱きついてキスをしたね。


プ〜ン……プスッ………………プ〜〜ン…………………………


(蚊)

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