オープンハイスクールでの出会い⑦
冬馬たち4人は、本日最後の依頼である体育館の用具室の整頓のため体育館へと戻ってきていた。
気がつけばもう夕方の4時を回っており体育館でのブースも片付け始めているところもちらほらと見られた。
「時間も時間だしさっさと依頼終わらしちゃおっか」
「そうですね。川神さんたちもブースの片付けがあるでしょうし早く済ましてしまいましょう」
用具室の扉を開けると、そこには部長の姿があった。
「おぉ、冬馬くんに美月ちゃん。おつかれぃ」
「あれ?部長、なんでこんなところに?コンピューター部の依頼は…」
「あぁ、それなら午前中で終わってな、ブースを見に来たら誰もいなかったから、もしかしたら依頼をしてるんじゃないかと思って校舎中見て回ってたんだが、まだ手をつけてないのがここみたいだったからな、ここを終わらせてたところだ。優斗と杏果はまだかかりそうみたいだったし俺だけなにもしてないってのはちょっとなと思ってな」
「あ、そうだったんですね」
「ところでそちらの2人は?見ない顔だが…」
「あぁ、えっとオープンハイスクールで一緒に依頼を回ってた…」
「はい!木目虹です!」
「果川三七姫です。よろしくお願いします」
「おぉ!そうか!俺は万屋部部長の尾上琢磨だ!よろしく!」
「よろしく!琢磨!」
「こら、虹、さんをつけなさい」
「あぁいい、いい、気にしなくて、そっちの方が気楽でいいから」
「すみません尾上さん」
「琢磨でいいよ。それにしても2人とも変わった見た目だな。どこから来たんだ?」
「私達は《となり街》から来たんだよ!」
「おぉ!わざわざそんなところから来てくれたのか!そいつは嬉しいな!もうここは終わるから残りの時間は部室でゆっくりしていくといい。美味しいケーキもあるからな報酬で食べていってくれ!」
あ、部長これ勘違いしてるんだろうな…
「ケーキ!!やった〜〜〜!!」
「わざわざそんな、いいんですか?」
「それがうちのルールだからな、貰っといてくれ、冬馬くんと美月ちゃんも一緒に行っててくれ。ブースの片付けは俺がやっとくよ」
「いいんですか部長さん」
「なーに、ここももう終わったようなもんだからな。それに部室案内なら今日一日一緒にいた2人の方がいいだろうし、それに2人とも今日は頑張ってくれたからな。あとは任せとけ」
「「ありがとうございます!」」
「じゃあ行こうか果川さん、木目さん」
「はい」
「わーい!ケーキ♪ケーキ♪」
こうして最後の依頼は部長がこなしてくれてたみたいで無事に今日の依頼を達成した冬馬たち4人は報酬の待つ部室へと足を運んでいった。