いざ合宿へ!!③
「ついたーー!!」
バス停から歩く事20分で目的地のキャンプ場へと到着した。
「なかなかの長旅になったな。ちょっと俺はうけつけにいってくるからちょっと待っててくれ」
「了解。待ってるよ」
「シロくんシロくん!ここも雪でいっぱいですよ!」
今年は気温が低かったのかキャンプ場も雪が積っていた。
そんな一面の雪に美月ちゃんは興奮しっぱなしだ。まるで犬みたい。
「おーいみんな集まってくれ」
「はーい、美月ちゃん行こっか」
部長の元に集まると施設の人からの説明があった。
コテージやレンタル用品の説明やチェックアウトの時間、施設の説明なんかを受けた。この施設では朝焼き立てのクロワッサンも貰えるみたいでそれも注文することにした。
ひととおり説明が終わり今日泊まるコテージに向かう。木製の綺麗なコテージだった。
「ふぅ…みんな長旅お疲れ様」
「すごく素敵ですねこのコテージ。木の香りがします」
「探索しようぜ探索!」
2人ともバスで寝てたからか元気いっぱいだ。
「えー…みんなこれからなんだが…」
「シロくん!雪遊びしましょう!雪だるまとか作りましょう!」
「シャワー室もあるぞ!めっちゃ綺麗!」
「少しは俺の話を聞いてくれ…」
「まぁ仕方ないよ。楽しみにしててくれたって事でいいんじゃないかな」
「じゃあ今からは自由時間だな。それぞれ遊んできてくれ」
「僕は食材だけ冷蔵庫に入れてくるよ。冬馬くんも行っておいで」
「じゃあお言葉に甘えて行ってきます」
僕は美月ちゃんの待つ外へとくりだした。
外に出ると美月ちゃんは雪玉を転がしていた。
「シロくん!雪だるま!雪だるま作りましょう!」
そう言いながら雪玉を一生懸命に転がしている。まるで子供のようだ。
冬馬は雪玉を作り、美月ちゃんと一緒に雪玉を転がし。立派な雪だるまが完成した。
ちょっと不恰好だけど立派な雪だるまだ。
満足げに雪だるまを見ているとぼすっと頭に雪玉を投げつけられた。
「ぼさっとしてるとお前も雪だるまにしてやるぞ」
そう言うと杏果さんは次の球を振りかぶる。
「あぶな!」
かろうじて避けると避けた球は美月ちゃんに直撃した。
「あ…ごめんみーちゃん」
「やりましたね杏ちゃん先輩」
美月ちゃんちゃんはすかさず雪玉を作る。
「おかえしです!」
作った雪玉をそのまま杏果さんに向けて投げつけた。
「甘い!」
投げられた雪玉は杏果さんに当たることなく避けられてしまった。
「そんな玉に当たる杏果さんではなぶふぅ」
「スキありですよ杏果さん」
冬馬が投げた雪玉が杏果さんの顔面に直撃した。
「やったなシロ!おかえしだ!」
こうして雪合戦が始まった。
途中から優斗先輩と部長も加わり、暗くなるまで全員で雪合戦をしたのだった。