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お困りごとは万屋部へ!  作者: soul chiter
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文化祭!ビンゴ大会!②

[それでは最初の数字の発表で~す!]


アナウンスがなり、ビンゴマシーンが動き始める。


[出ました~!最初の数字は、52番!52番で~す!]


必死になって手元のシートを確認する。


う~ん・・・ないな~・・・


「あ、あったあった」


「私もありました!」


杏果さんも美月ちゃんもあったみたいでシートに穴を開けていた。

くそぅ・・・まぁでもまだ始まったばっかりだシ焦る必要はまだない。勝負はまだまだこれからだ!


~数分後~


全然こない!


いや、正確にはきてる。ただラインに入る数字が全くこない。リーチばっかりが続いてる。


[さーて、お次の数字は~・・・23番です!]


また外れた・・・


[おっと、またビンゴの人が出たみたいです!おめでとうございま~す!]


またビンゴが出たみたいだ。目玉の景品はもう全部出てしまって次々と残りの景品も出ていっている。

万屋部からはまだだれも当選者は現れていなかった。


「7番、7番さえきてくれればビンゴなのに~!」


「僕は8番か33番がきてくれたらビンゴなんだけどな~」


「優斗先輩ダブルリーチなんですか、私リーチまだです~・・・」


「くそぅ・・・俺まだ2つしかあいてないぞ・・・」


なかなかみんなの方もきて欲しい数字が呼ばれない様子。


[さぁ続々とビンゴの人が出てきてますね~。まだの人も気を落とさなくて大丈夫ですからね~。じゃあ次の数字、いってみよ~]。


ビンゴマシーンがまたくるくると動き始める。次こそは・・・


[出ました!えーっと、7番!ラッキーセブンでーっす!]


「よっしゃきたーーー!」


杏果さんがジャンプしながら大きな声を出して喜んだ。

万屋部はじめの当選者は杏果さんだった。


「おめでとう杏果ちゃん、景品貰いに行っておいで」


「うん!行ってくる!」


そう言うと杏果さんは人ごみの中をするすると抜けながら壇上の方へ走っていった。


「くっそ、あいつが一番か」


「次は誰がくるかな」


僕もあと1つで景品に手が届くのに・・・

待ってる数字は19番。


[じゃあ次の数字いっきまーす!]


1919191919・・・・


[出ました!33番です!]


くそー・・・


「あ、私ありました!リーチです!」


「僕もあった、ビンゴだ」


「おいマジか」


「ごめんね、お先に失礼するよ」


万屋部次の当選者はダブルリーチだった優斗先輩だった。


「あいつ抜け駆けしやがって・・・」


悔しそうな部長を尻目に優斗先輩は壇上の方へ歩いて行った。


「美月ちゃん何番出たらビンゴ?」


「私は19番です。シロくんは?」


「僕も19番なんだ」


「じゃあ一緒ですね♪」


にっこりほほ笑みかけてくれた。なんだろう、ちょっと嬉しい。


「おい、イチャイチャするなよ」


「し、してませんよ!」


全くなにを言ってるんだ部長は。


[さてさて~、景品の方もだんだんなくなってきましたよ~。それではお次の数字です!]


まずい、変なことにかまけてる場合じゃないぞ。

19番をお願いします!


[出ました!25番!25番です!]


くそう、出ないか。


「よし!あったぞ!リーチだ!」


部長が嬉しそうに穴を開ける。


「部長何が来たらビンゴですか?」


「俺は96番だな」


「どっちが先に来るか勝負ですね」


「負けませんよ部長さん!」


「いいだろう、どちらが持っているか勝負と行こうか!」


僕たちと部長の間で盛り上がってるなか、終わりは突然やってきた。


[おっとここで・・・景品の兼ね合いで次の数字が最後となりますね]


それはいきなりのラスト宣言だった。


[ではでは最後の数字を出しますね~。最後の数字は・・・」


固唾を呑んでアナウンスに集中する。


[19番です!]


「やった!当たりましたよシロくん!」


「やったね美月ちゃん!」


2人手を取りきゃっきゃと喜ぶ傍ら、部長は膝から崩れ落ちていった。


「やーい、お前だけビンゴできなかったな。日頃の行いが悪いせいだ」


杏果さんが嬉しそうに部長のことをいじる。


「うるせぇ。たまにはこういう日もあるんだよ」


「まぁまぁ、それよりみんな何をもらったんだい?」


「私は大きなワンちゃんの抱き枕です♪」


「僕のはこれですね、ノートセット」


「私はまたなんか入ってる封筒だった」


「僕も封筒だったよ」


「お二人共、中身はおんなじだったんでしょうか?」


「んにゃ、私はまだ確認してない」


「僕の方はスーパーとかで使える5000円分の商品券だったよ」


「さすがに序盤の方だといいもの出ますね」


「じゃあ私のはもっといいものなのかもな、どれどれ・・・ってまたこれかよ」


杏果さんが中身を確認すると、その中身はまたしても旅行券だった。しかし、額は5万円分と増えていた。


「よかったじゃないですか杏ちゃん先輩」


「んー、せっかくならなんか別のやつが良かったな~」


「なかなか贅沢な悩みですね杏果さん」


「せめてスイーツ食べ放題券みたいのだったらなー」


「ふむ・・・なぁ杏果、お前の当てた旅行券8万円分と優斗の当てた商品券なんだが、部で使ってもいいか?」


「なんだよ、また悪巧みか?」


「僕は別にかまわないけど・・・」


「いやなに、ここいらでひとつ冬馬君と美月ちゃんに万屋部として成長してもらおうかなと思ってね」


部長は少しにやけながら言った。

今度の標的は僕たちのようだ。一体何をさせられるんだか・・・

とにもかくにも今回の文化祭は万屋部にとって大成功で幕を下ろしたのだった。


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