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月の都project  作者: 太刀原蒼
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彼女はファンシーな杖でぶん殴る。


「バイト?」

「そそそ、中々自給も良いしお前部活もやってないから暇だろ?」

今は学校の昼休み。俺、深水優介の前で菓子パンを頬張る猫目の友人、永田は一枚のチラシを押し付けてきた。

「まぁ暇っちゃ暇だけどそもそもうちの学校ってバイト禁止じゃなかったっけ」

「細かいことは気にすんなって!!この前散財して金欠とか言ってたじゃん!」

まぁ、確かに彼の言う通り先日マンガやら何やら買いまくって金欠なのは認めるが。

「だからって何この怪しい会社」

≪君も世界征服の仲間入り!!正義の味方を殲滅だ☆≫

キャッチコピーがもう凄い。全力で近づきたくない。

「お前もここでバイトしてる訳?」

「な訳ないじゃん。」

「なんなの」

どうせ永田の事だ。面白がっているに違いない。

「因みにここ。時給2700円」

「時給凄い良いじゃん」



結局、時給と永田の圧によって面接だけでも受けてみることにした。まぁお金欲しいし暇だし逆に気にもなったし。バイトもまぁ、やってる人割りといるし大丈夫でしょ。

後に死ぬほど後悔するとは、あまり考えていなかった。そしてこの、株式会社パピヨンズに入社し、退屈だった俺の人生は一変した。

今から約、半年程前の出来事である。








「ついに見つけたぞ!悪の秘密結社!貴様らの悪事もここまでだ!」

うーわ、またか。

色とりどりのカラフルな全身タイツに身を包んだ正義のヒーロー(?

)達は、帰宅しようと拠点である地下室から出た俺の姿を見つけるやいなやそう叫んだ。

「やれやれ、確かにうちの組織は秘密結社っぽいところはあるけどかなりクリーンでホワイトな企業なんですがねぇ。とりあえず迷惑なんでお引き取り下さい」

「うるさい!そんなことで俺たちは騙されないぞ!覚悟!」

あー、人の話聞かないタイプの奴らかよ面倒な。・・・・・敵の数は5人、仕方ないやるか。

静かに呼吸を整え、拳を構える。

「やれやれ、秘密結社クローズクロイツ戦闘部所属、深水優介。これより戦闘に入る!」

彼我の距離を一息で詰め、その勢いのままいきなり拳を青タイツの腹部に叩き込む。

「ぐえええ・・・ッ」

「ブルー!おのれ、よくもブルーを、ゆるせnぎゃああああ!?」

ごちゃごちゃと喋る緑タイツに回し蹴りを食らわせ、横から棒状の物で殴りかかってきた黄色タイツを合気の要領で忍び寄っていた紫タイツに叩きつける。よっわ、何だコイツら。一般人に毛が生えた程度だぞ。

「ば、馬鹿な!?一瞬で皆やられてしまった・・・・」

「あとはアンタだけだぜ、諦めてそこで伸びてるやつら回収して帰れ。」

「ぐぬぬぬぬぬ!!きょ、今日のところはこれ位で勘弁してやる!」

そういうや否や、最後に残った赤タイツはすさまじい速さで他のタイツ達を引っ張っていった。

なんだったんだ?我々、パピヨンズに喧嘩売ってくるのは他の秘密結社か正義連盟という正義の味方を名乗る魔法少女やらヒーローやらが集まった謎の集団が殆どだが、連盟も人手不足なのだろうか。

こうした敵対勢力やらに武力で対応するのが、俺の所属する戦闘部で、他にも総務部やら情報部、技術開発部などと多数の部署に分かれている。

まあ俺が戦闘部以外に勤めることは多分ないでしょう。そんなことより疲れた。特別手当でるかなぁ・・・。

そんなことを考えながら夜道を歩いていると、

「い~ひっひっひ」

「え、何うわぁ・・・・」

真っ白のスーツに同じく純白のマント、更に同色のピエロの様なマスクを被った怪人がいきなり手にした大振りの鉈で斬りかかってきた!

「ちょ!?今日は随分敵勢力がアクティブじゃん!!」

咄嗟に身をひねって刃を躱すが、コイツ結構手練れだ。完全には避けきれずに鉈の切っ先が俺の頬を浅く斬り裂いた。

コイツは逃げた方が良いかもしれない。俺は踵を変えてダッシュした。

これでも元陸上部のスプリンターだ。幸い逃げ足には自信がある。敵の正体も気にはなるがそれよりも人目がある場所まで逃げる!

という訳で全力疾走していたのだが、あっさり追いつかれた。

「キヒヒ!!逃げ切れるとは思わぬよう!!」

「!上か!?」

見上げるとそこには飛び掛かり、今にも鉈を振り下ろそうとしている怪人の姿が!慌てて下がろうとするが間に合わない!俺死んだか。

メキグシャァ!!

?何か今凄い音しなかった?

「ぐはああああ!?」

という情けない声と共に怪人は吹っ飛んでいった。

「大丈夫?」

「ひえッ」

という声を辛うじて飲み込み、慌てて首を縦に振った。何故なら声の主がパピヨンズの宿敵である魔法少女の恰好をしていたからである。

やべぇ、パピヨンズの構成員と知られたら、さっきの怪人みたく撲殺されるかも・・・・。

「あれ、深水君?」

「んあ、委員、長・・・?」

しかもなんと、その魔法少女は同じクラスの委員長、月宮エレナだった。


約一年前、私は小説を書き始め、そして挫折した。続かんのじゃ・・・・!

しかし、とある先輩作家から励まされ、再び書き始めました。

そんなわけで太刀原蒼です。よろしくお願いします。

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