第3話 牢屋にて
目が覚めると鉄格子の中にいた。
足枷を付けられ、手錠をされていた。
そして暫く時が流れた。
兵士がパンとミルクを持ってやってきた。
「おい囚人33番、飯だぞ食え。」
そう言って床にパンとミルクを置くと去っていった。
俺はお腹がなる、屈辱的だが生きる為には仕方ないので犬のように口だけでパンを食べた。
ミルクを舐めるようにすすった。
そして悲しくなりわんわんと泣いた。
「おい囚人33番、うるさいぞ」
兵士は棒で叩いてきた。
叩かれた腕に激痛が走った。俺は歯を食いしばってなくのを堪えた。
兵士は舌打ちをして去っていった。
その後、暫く時間が経って、疲れたのか俺はぐったりと寝たのだった。
何時間経ったのだろうか。
「出ろ、囚人33番」
鉄格子から出されて兵士に連れられて部屋に入れられた。
そこには見覚えのある顔がいた。
「美里。怖かったよー。」
俺はわんわんと泣いた。
美里は隼人の頬をしばいた。
「隼人。あんたねえ、何をやってくれちゃったわけ。放火は重罪なのよ。雪が保釈金を払ってくれなかったら、貴方処刑されてたのよ。わかる?」
俺は申し訳なさそうに頷いた。
その後、雪と崇もやってきたのだった。
「隼人、貴方には正直呆れたわ。行くわよ。」
雪は溜息混じりに言った。
兵士に手錠と足枷を外されて釈放されて、外に出た。
俺は呑気にシャバの空気を味わった。
「コボルトキング倒しに行くわよ。はい貴方の杖。」
雪が杖を渡してくれた。
そして、街の外に向かって4人は歩き始めたのだった。