第0話 終わりは突然に
俺の名前は神楽隼人
何処にでもいるサラリーマンである。
職業はプログラマーをしており、毎月200時間を超える残業生活を送っていた。
そんな無理が祟ってか、俺は脳梗塞を発症して28歳という若さで一生を終えた。
目覚めると白いドレス1枚で宙に浮かぶ不審な女性が目の前にいた。
「隼人よ。目覚めましたか?」
「あれ?俺はさっきまで明細書出力画面のコーディングをしていたはず。ここは何処だ?あんたは誰?」
「隼人よ。貴方は死にました。過労による脳梗塞で一生を終えました。」
「まじか。俺もこれで崇、雪、美里、あいつらの元についに行けるんだな。」
「ちょっと待って?あなたは悲しくないんですか?もっと生きたかったとか心残りはないんですか?」
女神様が慌てたように様子だった。
「目の前で死んで行った同僚の元に行けるんだ悔いはないよ。」
「3人にもう一度会いたいとは思わないのですか?」
「会えるものなら会いたいよ。俺はあいつらに謝りたいんだ。」
「その願い聞き入れましょう。」
俺は怪訝に思った。何故ならそこにいる女性は自分と同じ亡者にしか見えないからだ。
「はあ?あんた何言ってるんだ。あんたも亡者なんだろ?」
「私は女神アイリーンです。 汝を導きし女神です。」
俺は戸惑った。頭が可笑しい女なのだと思った。
「あんた、それ本気で言ってるの?百歩譲って本当だとしたらなんか証拠見してよ。」
女神アイリーンは困り説明を続けき。俺はとりあえず納得する事にした。
「貴方に第二の人生を生きるチャンスを与えようと思います。如何ですから?」
「死んでいった同僚達と一緒なら考えなくもかい。」
「良いでしょう。隼人よ。貴方は同僚3人と一緒に世界ザリガニに向かって貰います。そこで新たな人生を送りなさい。」
「わかった。自由にさせてもらうぜ。後で世界を救ってくれなんて言われても知らんからな。」
「承知しております。では新たな人生に女神アイリーンの祝福があらんことを。」
女神アイリーンがそう唱えると俺は意識を失った。