一番彗星
詩・短編を書いてみました
気に入っていただけるか分かりませんが
一生懸命に書いてみました(^_^)
1000文字以内で書いてあります
物語の断片や本の1ページのようなモノだと思いながら
暇なときにでも読んで
楽しんで頂けると幸いです(^_^)
神様の大きな手で払ったかのように、
雲1つ無い澄んだ夜空には、
数光年先から届く星々の光が見えている。
どれも美しい。
だけど、
それらは小さい穴を空けた黒い画用紙の後ろから、
ライトを当てたような光ばかりで、
とても太陽のようにこの大地を照らすのには弱すぎる。
でも、
弱いからと言って役に立たないとは限らない。
なぜなら、
その光は大地を照らせなくても、
誰かを照らすのに十分な明るさを持っているかもしれないから…。
そんな事を考えた時に現れた一筋の彗星。
書道家の先生が力強く一筆を入れたかのような光の束は、
星の間を優雅に抜けていく。
きっと彼は、
この宇宙を股にかけて大いなる旅をしているに違いない。
なんとも羨ましい姿だろうか…。
もし誰かに、
「生まれ変わった何になりたい?」と聞かれて、
「彗星になってみたい」と言うのは、
別に恥ずかしいことでは無い気がしてきた。
だって、
それはあまりにも勇ましい姿なのだから…。
流れ過ぎていく彗星。
その彗星から垣間見えるのは北極星だろうか。
どの星よりも強い光を放ち、
まるで星の王のようだ。
その王様を中心に、
たくさんの他の小さな星が時間をかけて大きな円を描くように回り、
その軌跡を線で繋げれば、
それが幾重にも重なった幻想的な光景が作られている。
もしかしたら、
そう彼らが動くのは新しい旅に出る彗星を応援しているのかも…。
だったら、
僕が生まれ変わる時までは星と一緒に彗星を応援していよう。
僕は手をあげて大きく横に振った。
その応援は小さな星達と同じだけど、
誰かを照らす力にはなるのかもしれない。
こんな僕でもだ………。