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無事?勇者達もクリアして、めでたしめでたし。って思ってたのに、クリア特典なるモノが存在がするらしい。
マスターの思いつき、って指揮官がぼやいてたけど。
これには僕が存在するスペースはないって聞いてたけど、こっそり千里眼で覗いてみたらヒロインがいちゃいけないとこにいた。
ロクに話した事はないまま終わってしまったけど、後半あれだけ気にしてたから、今回もなんとなく気になってしまいヒロインの元に降り立った。
なんか目の色が変わってるとか言ってるけど、そんな設定あったっけ?
まぁ、いいや。
「コーラル、こんな所にいたのか。
どうした?
外の世界に帰りたくなったのか。
それはできない相談だぞ。
だが、他のワガママならなんでも叶えよう。」
遠回しにここにいちゃ駄目だよ。
と言ったつもりが遠回しすぎて伝わらなかったみたいだ。
そして、ヒロインの目を見れば、僕と同じ色になってる!
黒と金を溶かし込んだ色に!
えー、僕だけのとっておきだったんだけとなぁ、、、
指揮官は僕の眷族になったから同じ色になったんでしょうとか言ってるけど。
んー。
すごく残念だった。
「あの女を始末いたしますか?」
突然耳元でそう囁く配下の声が聞こえた。
インビジブルが得意な配下の1人。
いやいやいや、止めて、そういうの。
「不要だ」
一言だけ告げると音もなく去っていく配下。
魔王っぽい事何もしていないのに最近魔王ラブゲージが上がってきているらしい。
おもに男の配下(美形)に。
そうこうしている間に本命登場。
今回は2人か。
普段は何も考えていない実力未知数の勇者と、一行のブレーン的存在の魔術師。
今回は騎士と僧侶、将軍の姿はない。
将軍とはちょっと話してみたかったな。
連絡付かなかったんなら仕方ないけどね。
僕がいた事に驚きあたふたしている勇者を後ろにやりながら、魔術師に「なんでお前がここにいるんだ?」と聞かれた。
いつの間にか指揮官から渡されたインカム越しに、
「ウラボスの討伐に行ってください。5名で。」
と指示を受けた。
いきなりな指示なんで、どう説明すればいいか分からなかったから一言だけ告げたら勇者側の指揮官が勝手に解釈してくれた。
伊達に勇者一行を相手にしてきただけあるな。
「それは違うと思います。
我が君よ」
またインビジブル配下が何か言ってる。
お読みくださりありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ