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よし!
決めた!
ヒロインルートにしよう!
最初は勧善懲悪で勇者達にコテンパンにのされて、華々しく散ろうかと思っていたがそれじゃぁツマラナイって事で魔王補正を使う事にした。
したけど、あれ?ヒロインいなくない?
お約束のヒロインとくっつく展開にしようとヒロインを探してみるも、ヒロインそのものがいなかった。
もちろん女性プレイヤーもたくさんいるが、ヒロインなんかより自分が戦う方が楽しいと誰もヒロインキャラには見向きもしなかった。
「ヒロインも魔王に次いで不人気キャラなんですよ」
これまた失笑気味に話す指揮官。
んー。
勇者達も大分進んでるしなー。
よし、あの村を分岐点にしよう。
勇者達が姫について村人に質問したらフラグが立って魔王の配下が村を襲う展開にした。
した、んだけど、、、。
誰にも話しかけずに進んでいく勇者達。
仕方ないのでこのまま勇者達がここに来るのを待つ事にした。
なので、魔王の部屋をソレらしくしながら、ダンジョンも整えていく。
そろそろ完成か、と思っていたところに、
「ピンコ〜〜ン。
勇者達フラグが立ちました〜。
村に勇者達が立ち寄りました〜〜。」
フラグアラームが鳴った。
今更かっ!
アラームが鳴った時に村へ襲撃予定だった配下が出撃しようとしてたので一緒に行く事にした。
いい加減ヒマすぎた。
村に到着し、村人達を睥睨しながら問う。
「勇者はどこにいる?
ここにいるのは分かっている。
東の洞窟の情報を得たら我らがこの村を蹂躙するというフラグが立つからな。
変に隠し立てすると貴様らのためにはならんぞ。
もう一度だけ聞こう。
勇者は、どこだ?」
ちょっとだけチュウニな雰囲気を醸し出して言ってみた。
キマッたと心でガッツポーズをしていたところに、村人が何か言い始めた。
要約すると、「モブは飽きてつまらないのよー。」
だったかな?
どう反応したらいいか悩んでいたところに村人の胸の辺りが光った。
ソレを見た僧侶が「姫様」とか言っていた。
まさかのヒロインか!?
諦めかけてたヒロインルート復活!
さて、ヒロインをどう絡め取って行こうかあれやこれやと考えている隙にまたもや別の村人がヒロインを連れて行ってしまった。
させるかっ!
「魔王補正
制限解除」
リミッターを外した僕。
これで最恐最悪な魔王登場だぜ!
どんな攻撃も無問題だ!
さぁ、こい!
とにかく勇者達の攻撃を跳ね返した。
いくつか跳ね返された攻撃が勇者達に返っていった。
だんだんボロボロになっていく勇者達。
弱すぎ。
ラスダン攻略する前に僕出てきちゃったからなー。
でも、僕何もしてないんだけど?自滅って弱すぎない?
さっきのヒロイン連れてった村人帰ってこないかなぁ
少しだけ手ごたえありそうなんだけど。
そんな事を考えながら、そろそろヘタリそうな勇者達を見ながら
「効かぬわ!
汝等の攻撃なぞ!
さぁ、命が惜しくば我が花嫁を渡すのだ!」
とりあえずまたチュウニ発言をしてみた。
なんで勇者はどこだ発言から花嫁出せ発言に変更になったかは気にしないでほしい。
お読みくださりありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ