表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

7。嘘をついてでも。

とにかく気分が落ち込んでいる時、私は無理に何かをしようとはしない。

座っているのも辛い時だってあるので、そういうときは布団にぐしゃっと毛布を置いて、その上にうまく体がフィットする位置を探して横になる。

集中すると、自分のこめかみで脈打つ血管の動きを感じることができる。これだけで少し安心したりするのだから不思議だ。


もし家族がうるさく言わなければ、そのまま寝る。しばらく寝るのが一番だ。


ただし、寝る前にどうしても次の日までにやらなきゃいけないことは済ませておくようにしている。

朝まで寝てしまった時、起きた時の「やらなきゃいけないことをやっていない」という絶望感を味わいたくないからだ。

あれは、ものすごく辛い。忘れ物をしたり、そのせいで先生に怒られたりすることは、私にとってほとんど学校へ行くことを諦めたくなるほどの恐怖なのだ。


もしもどうしても起きていなければならない時は、なるべく単調な作業をしている。

漢字練習とか、英単語の書き取りとか、そういう何も考えずにただペンやシャープペンの先が紙を走るのを見ていれば時間が過ぎるようなことをしていると、自然と無になれる。勉強してることにもなるし(覚えているかどうかは別にしても)、一石二鳥だと言えなくもない。


辛い時に友達と話すことは、個人的にNG。

友達に不快な思いをさせて、後で自己嫌悪に陥るのが定番のオチ。

そんなことになるくらいなら、素直に「ごめん、ちょっと調子悪いから」とか「眠いから」とかいって、謝って、机に突っ伏している方がずっとマシだ。それでちょっとノリが悪いやつ、と思われても、あとで少しでも気持ちが楽な時に「ノリのいいやつ」になりきればいい。

家にいる時は携帯を切っておけば何も知らずに、聞かずに済む。話したくない時は、なるべく話さないでいる方法を模索する。

「周りを守る」と思うことで自分を守るため。だから、嘘をついてでも。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ