ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅤ:交差する思考
リレー小説『=BlanK † AWard=』
執筆者:鷹樹影虎
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「Sechs……、Sieben……」
昔懐かしい駆け巡った戦場を思い起こす、生物の焦げた臭いを感じる。
出所は眼前のレイド。火元はゆうなの焔。
それを思考に回しながら、茜は魔力を収束させる。
「まだ時間いる?」
「Gefullt……、もう大丈夫、ありがとう」
ピンポイントなタイミングで、ゆうなが後退してくる。レイドの追撃はなく、こちらを警戒して、敵意剥き出しで身構えている。鋭い歯がガリガリと軋む音がする。
「あのレイド、引き摺り出せないかな?」
槍をクルクル回しながら、ゆうなは言葉を零す。想像を実証するための、詰めの一手が欲しい。ただ、自分にはその手段が欠如していることも自認している。
「一応、理由は?」
不思議という表情は皆目無く、茜は鋭くレイドを視認する。先のゆうなの接敵から、思考の幅は広がりつつある。発言に疑念などはなく、認識を共有しておきたいその一点である。
「多分、魔力無効化の効果範囲は、〈イースターエッグ〉の距離に関係している」
「Einverstanden、何故か、焦げ臭いからね」
微かだが鼻に付く異臭がそれを語る。それまでと今との違いが、解決の糸口を開く。
「まぁ、想像だけどね」
少し苦笑いをしながら、ゆうなは槍を止める。共通認識が生まれた今、静から動へ。
「……それでいこうか」
大きく息を吸い込み、茜は銃剣を地面に突き刺した。今から実行することに、銃剣は不要。誘いに乗らない相手には、無理矢理引き摺り出す他はない。
多少、魔力収束を始めたときとは、想定が違うが、どのみち物理行使は必要である。
「最大限まで〈イースターエッグ〉から引き離すように立ち回ってくれる?」
割と難題と承知しつつ、茜はゆうなに投げ掛ける。先程の動きを見ていても、ゆうなの方が適任であり、そこにスイッチした方が動きやすい。
「もちろん」
槍を構え、ゆうなが半歩前に立つ。
「狙いは、腕もしくは尻尾が想定有効範囲を超えたとき。そこを仕留める」
「了解!」
こんにちは、鷹樹影虎です。
2月も半ば、月末に向けて怒涛さが増します。(笑)
頭が回転するタッグはいいですね。怖いぐらい回転してますけど。
前後衛で回転されると、敵にすると物凄く手強そうです(笑)
ではでは、次回も、よろしくお願いします。




