ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅢ:悪態過ぎれば
リレー小説『=BlanK † AWard=』
執筆者:鷹木影虎
◯
「初めから、あれでよかったなッ!」
「……だったら、私が言う前にやりなさいよ」
辟易したありさの冷やかな視線がハインツに突き刺さる。もしも、この視線に温度があれば、先のコウモリ型レイドみたく凍り付くことが必至である。
もっとも、結界装置の設置途中なので、この場から離れられず、その場で待機中。嫌でも心が冷たくなる視線とは、少しばかりお付き合いが必要である。
「おっしゃる通りで……」
「……一層、不味そうなグリルにしておけばよかった」
物騒な発言がありさの口から漏れる。洞窟の奥に進む度に、ハインツの扱いが悪化する。雑というよりもキレすら感じる対応が感じられる。
「ひでぇ……もう少し、優しく――」
「……」
「……あー、はい」
はっ?という心のセリフが聞こえるぐらい、もとい吹き出しで見えるぐらいの凍て付く視線がハインツに向けられる。その細く鋭い眼が語らずして、全てを語る。
とはいえ、氷点下を突破しそうな空気を打破できる、設置完了のアラームはまだ鳴らない。
「……いつ鳴るの?」
「そりゃ、完了したら、鳴る――ぐほぉ」
至極当然なことを返答しようとした矢先、ありさの肘鉄がハインツの脇腹に入る。
「な、なにすんだ……」
「……そんな知ってるわよ」
「それで、物理行使――ぐふぅ」
反論の余地を与えず、ハインツの脇腹に二発目が入る。レイドの気配がないのをいいことに、ズケズケと物理干渉が行われる。もはや、楽しんでいるかの如く。
「……早く鳴らないかしら」
「さっきから、すごく理不尽な気が――ぐぇ」
「……うるさい、ケチャップ」
三発目がめり込んだ脇腹を抱えながら、ハインツは冷静に言葉を反芻した。
と同時に、設置完了のアラームが鳴る。
「……いくわよ」
「あぁ、そうだな」
こんにちは、鷹樹影虎です。
寒くて手が悴んでおります(笑)
1チームだけギャグをしてます。
奥に進む度に、ギャグをしてる気がします。
ではでは、次回も、よろしくお願いします。




