ⅩⅩ:秒読みの
リレー小説『=BlanK † AWard=』
「ⅩⅩ:秒読みの」 ※旧16話
執筆者:リブ本
「僕たちがまずしなきゃいけないことは、あの女の人の能力の解析だ。刃巫女のやられようを見るに、クナイを投げるだけじゃなさそうだから……」
小声でそう話しながら次郎は、八本の《ワイヤードジェム》をゆんゆんと波立たせる。ありさはそうね、と相槌を打った。
「でも、近づかなきゃいけないのは一緒よ」
そういって、そーっとコンテナの陰から顔を覗かせる。
―――涼原は―――
(――いない!)
ありさは弾かれたように次郎の腕を引っつかみその場を飛びのいた。突如、頭上から触れれば切れるような殺気が降り注ぐ!
ガガガッ、とコンクリートの穿たれる鈍い音。見れば、6本のクナイが見事二人の立っていた場所に突き刺さっているではないか。すぐさまありさが上を見上げると、黒い影が一瞬、視界を横切った。
「クッ、気づかれてたのね―――とにかく行くわよ、クジャク丸」
そういって、改めてはその場を駆け出そうとする。が、
「あれ、―――ッ、」
体が動かない。思い切り力を込めるも、まるで四肢を磔にされたかのようにびくともしない。ありさは首が回る限り、辺りを見渡した。
「―――そう、戻ってきたのね」
不意に、涼原の風のような声がありさの耳を掠めた。音も無く背後から顔を覗きこむ。鳥肌が立つような危機感がありさの全身を支配した。
「あんた……さっきはよくもやってくれたわね……」
ありさは出来うる限り最も鋭い視線で、鈴原を睨み付けた。
「怖い顔。でも、これでどうかしら」
白樺の枝のように繊細な指がありさの顎に絡みつくと同時に、凶悪なクナイの先端が喉元にあてがわれた。
「―――ッ、」
ありさの視線が一瞬減退する。
涼原は周囲を見渡しながら、どこまでも冷淡な声で言った。
「烏丸次郎。どこから出てくるつもりか知らないけど、下手なことすればこの子の身をもって―――『所有者が死んだ《アワード》はどうなるか』の研究させてもらうわよ」
一呼吸の間の後も、次郎は姿を現さない。ふと涼原の眉と口角が下がる。
「だんまりも癪に障る。―――そうね、あと十秒数えて出てこなかったらーーー同様よ」
「十、九、八、七、」
静寂。
「六、五、四、三」
静寂―――。ありさはごくりと唾を飲んだ。
どうも、リブ本です。
孔雀丸の空間転移って憧れなんですよ。戦わないにしても色々応用効きますからね。たとえば少し離れたリモコンとりたいときコタツから動かないでいいじゃないですか。この季節にする話じゃないですけど。
憧れといえば、庫森町って割と住みやすそうですね。栄えているところと、そうでないところを持っている町っていいと思います。どうも海にも面しているみたいで、なかなか憧れます。
ではまた次回お会いしましょう。ありがとうございました。




