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言葉が人を殺した日は、綺麗な夕焼け空だった  作者: 白野こねこ
【裁かれる人々】後編B 腐った現実
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8 佐倉美月 / 薮中真理子(薮中真理子の自宅)

「DVDでしょ。わかってる。探してくるから、ちょっと待ってて」

 薮中真理子は、訪ねて来た佐倉美月を室内に案内したあと、すぐにリビングを出て行った。


「すみません、わざわざ家まで押し掛けて」


 美月は森村信人を心配して、一度駅まで戻って来たが、駅員室に連れて行かれた森村とは事情をすべて聞き終えるまで面会出来ないと言われ、時間を持て余した美月は再び真理子のマンションを訪れていた。


 タイミング良く真理子が帰宅した直後で、コンシェルジュが取り次いでくれたのだ。エントランスも豪華だったが部屋の中もやたらと広く、内装も家具も豪勢だった。


「羨ましいなー。こんな部屋、私も住みたいです。やっぱり偉い人と何人もお付き合いできるような人は住んでるところも違いますね。あ、そういえば、蒼さんや茜さんに二股とか三股とかチクったの私じゃないですよ。本当ですからね」


 美月は落ち着かないのかリビングのあちこちをウロウロして、勝手に調度品を手に取って眺めたりしていた。だが、真理子がなかなか戻ってこない。


「薮中さーん。あのーどうしても見つからなかったら、また今度でもいいですよ」

 声をかけながら、真理子を探して他の部屋を探す。


 だが、美月が開けた部屋には大型犬がいた。突然入って来た美月を見て吠え立てる。

 やたらとアロマ臭がキツい部屋には、見覚えのある大きな赤いスーツケースがあった。


「これって、前に茜さんが旅行に持って行ってたのとお揃いのや……」


 そう口にした瞬間、美月は後頭部に強い衝撃を受け、意識を失った。





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