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空前の指銃使い  作者: こいと
1章 ダリア帝国編
2/13

追放2

今日から毎日投稿頑張ります。(多分)

 大きな扉から入ってきたのはきらびやかなドレスに身を包んだ女の子とそれを取り囲むようにごつい鎧に剣を持った屈強な騎士たちだ。おそらく女の子は高貴な身分なのだろう。


「いきなりで申し訳ありませんが皆さまの現状についてお話があります。少しの間話を聞いていただけませんか」


 ここがどこか分からない以上今は従うしかないだろう。変なことを言って騎士たちにつまみ出されたらかなわないしな。周りのやつらもおとなしくしていてくれればいいが。


「ふざけんなよ。どこだよここ。さっさと家に帰せよ」


 そんな俺の願いとは裏腹に委員長の高橋が怒鳴りちらすも取り巻きの騎士に睨まれて黙らされた。


「それでは話しますね。まずは皆様を私たちの勝手な理由で召喚してしまったこと、お詫び申しあげます。そのうえで申し訳ないのですが皆さまの力をかしていただけないでしょうか」


 かってに召喚をして従わないと武でものを言わせて黙らせる。うん。ぜったいにろくな国じゃないな。


「それはどのような事なのですか?」


 今度は学年1イケメンの吉田が発言をした。今度は睨まれないどころか女の子に微笑まれている。


「それではまずこの国の現状からお話いたします。ここはダリア帝国の王都で私はこの国の第一王女のメリア・フォン・ルーズベルクです。いま我が国は魔王軍に攻め込まれていて壊滅状態にあります。そこで私たちは最後の望みをかけて異世界から勇者召喚の儀式を行いました。自分勝手なのは承知していますがこの国を救うためどうかお力をお貸しください」


 身分の高い人だとはおもったがまさか姫様だったとは。

 しかもいきなり召喚したくせに戦えなんてやっぱりろくな奴じゃなさそうだな。


「なあなあ、どう思う?」

「なにがだ?」

「いやさ、これって最近はやりの異世界召喚ってやつだろ。でもなんかこの国見るからにやばそうだし嘘くさいから宗司はどうするのかなって。宗司の事だから逃げ出すなりするんだろ…ってどうした?」

「お前ってちゃんと考えてるんだな」

「おいそれどういう意味だよ」


 賢者(笑)が以外にもちゃんと考えていることに驚きつつも今後の情報収集のためにも互いの意見交換をすることにした。


「まあまずこの国はやばそうだな。国っていうかあの姫様がだが。俺たちに召喚したことを謝っていたが実際はそんなことは微塵も思っていないだろうな」

「やっぱりそうだよなー。それでいつ出ていくんだ?」

「情報を集めてからだな。この世界の地図や国の配置、魔王の影響がどれほどなのか。そもそも本当に魔王が攻めてきているのか、とかな」

「しかし簡単に情報を得られるのか?」

「そこで提案なんだが協力して情報を集めないか」

「おう、いいぜ」


 ほんとにわかってるのかこいつは。


「それで何するんだ?」

「とりあえず本があるところに潜り込みたいな」

「今夜探してみるか」

「ああ。そうしよう」

「それはそうと伸介、さっそく頼まれてほしいことがある。今から言うことをみんなに前で姫様に質問してくれないか。これはお前にしかできないことなんだ」

「俺にしかできない。ああ、任せてくれ」

「ほんとに(ちょろくて)助かるよ」


 やっぱ馬鹿だな。
















「なあ姫様、いくつか質問いいか?」


 伸介が手を挙げて呼ぶと騎士たちが伸介を睨みつけるが伸介は気づいていないらしい。


「はい。なんですか。ええっと…」

「兵頭伸介だ」

「はい。なんですか兵頭様」

「まず俺たちはもとの世界に戻れるのか?」

「それは…はい。魔王を倒したら願いが一つ叶えられるのでそれで帰ることが出来ます」


 嘘だろうな。嘘じゃなかったとしても命をかけて戦って自分で手に入れて帰れってことだろう。つまりは今現在は帰ることが出来ないってことだろう。

 

「俺たちは戦ったことが無いんだがそれはどうなんだ」

「はい。それにつきましては騎士団に皆様を鍛えていただきます。皆様には人智を超えた力がありますのでぜひとも我が国のために魔王を倒してください」


 今にも伸介に切りかかりそうなやつらに教えを請えと。この姫様は本気で言ってるのだろうか。しかも普通は世界のためとか言いそうだがこの国のために戦ってほしいらしい。戦争でも考えてるのか。


「これで最後だが俺たちが戦いたくないって言ったらその時はどういう扱いになるんだ」

「責任をもって生活を補助させていただきます。ただ優先順位はすこし下がりますが」

「伸介、姫様がここまで言ってんのに戦わないつもりか?とんだ腰抜けだな」


 学年1のイケメン吉田が見下しながら伸介に声をかける。


「姫様、私は戦わせていただきます。そして必ずや魔王を倒しこの国を救って見せます」

「はい。ありがとうございます吉田様」


 決定だな。この国はやばそうだ。しかも戦わないなら扱いがすこし下がるらしい。それに吉田は異世界にきてさらに自分に酔っているようだ。

 吉田はにやにやしながらなぜか俺に得意げな顔をしてきた。伸介に聞かせたのがばれたのか?











「皆様、まだ聞きたいことは色々あるとは思いますがまずは皆様のステータスを計測させていただきたいのでこの水晶に手をかざしてください」


 姫様は取り巻きの騎士に水晶を持たせてそう呼びかけた。


「なら初めは僕から行かせてもらおう」


 学年1のイケメン吉田が決め顔で水晶に手をかざした。




吉田 勇  16歳  人間  勇者


HP  1000/1000

MP  1000/1000


筋力:620

俊敏:580

知力:320

器用:340

魅力:720

運 :330


魔法適正:火 光 無

スキル :剣術Lv.1 限界突破

称号  :異世界人 勇者





「やはり吉田様が勇者でしたか。それにステータスも中々高いですね。さすが勇者様です。ぜひ我が国をお守りください」

「はい。必ず守って見せます。それにもう仲間なのですから勇と呼んでください」




 次に行ったのは委員長の高橋だ。





高橋 健  16歳  人間  剣豪


HP  700/700

MP  200/200


筋力:520

俊敏:470

知力:400

器用:230

魅力:390

運 :200


魔法適正:火 無

スキル :剣術Lv.1

称号  :異世界人 委員長 剣豪




「高橋様もなかなか高いですね。前衛むけですね」




 その後伸介、俺と続いた。



兵頭 伸介  16歳  人間  賢者


HP  500/500

MP  1000/1000


筋力:340

俊敏:270

知力:40

器用:60

魅力:590

運 :320


魔法適正:火 水 土 風 光 闇

スキル :詠唱省略 魔法攻撃上昇<小>

称号  :異世界人 馬鹿



「賢者様でしたか。でもそのわりには知力が。でも属性魔法が無属性以外すべて使えるのですね。さすが賢者様です」




相沢 宗司  16歳  人間  ガンナー


HP  800/800

MP  800/800


筋力:460

俊敏:360

知力:540

器用:370

魅力:530

運 :20


魔法適正:

スキル :指銃《魔弾》《リボルバー》 スコープ《千里眼》《鑑定眼》

称号  :異世界人 撃ち抜く者



「がんなー?ですか。ステータスは運以外は高いですが魔法適正は1つもありませんね。それに職業もスキルも聞いたことが無いですね。まあ異世界人のスキルにはわからないものもありますが魔法が使えない時点で恐らく外れスキルですね。それに運もこれだけ低いと周りに不幸を与える可能性もあります。あなたはぜひとも戦いには行かずにこの城に居てください。ああ大丈夫ですよ。それなりの生活はさせてあげますので」


 扱いがすこし下がるからそれなりの生活にランクダウンしてしまった。それに姫様は俺の職業が戦闘向きではないと判断したらしい。吉田が下卑た笑みを浮かべて俺を見ている。何でだ?










 その他に気になったステータスのやつが何人かいた。





宮島 みどり  16歳  人間  聖女


HP  400/400

MP  2000/2000


筋力:200

俊敏:180

知力:830

器用:320

魅力:680

運 :410


魔法適正:光

スキル :回復上昇《小》

称号  :異世界人 聖女



 常におっとりしているがかわいらしい容姿と分け隔てなく接する態度にひかれている人も多くファンクラブもあるらしい。(賢者談)





向井 麗子  16歳  人間  テイマー


HP  400/400

MP  700/700


筋力:330

俊敏:290

知力:790

器用:430

魅力:740

運 :240


魔法適正:闇 無

スキル :テイムLv.1 言語理解Lv.1

称号  :異世界人 テイマー



 リアルご令嬢で切れ目にすらっとした体型で自分にも他人にも厳しく、聖女様に負けず劣らずファン(ドM)が多いらしい……ハァハァ。(ドM賢者談)







水無瀬 碧  16歳  人間  暗殺者


HP  1000/1000

MP  300/300


筋力:420

俊敏:620

知力:400

器用:590

魅力:230

運 :370


魔法適正:風 闇 無

スキル :暗器術Lv.1 

称号  :異世界人 暗殺者 ドM



 眼鏡をかけた典型的なオタク男子で文芸部部長兼、麗子様に貢ぎ隊会長だそうだ。ちなみに賢者は会員番号0264番だそうだ。






多田 龍一  16歳  人間  盾使い


HP  2000/2000

MP  150/150


筋力:730

俊敏:200

知力:150

器用:180

魅力:510

運 :280


魔法適正:火 無

スキル :筋力増強Lv.1 パーフェクトボディ

称号  :異世界人 盾使い 筋肉に愛されし者



 ただの筋肉。制服の上からでもわかるほどの筋肉はまさに鎧そのもので、一部の男子には兄貴と呼ばれて慕われており男色とのうわさもあるらしい。(クラスの腐女子談)
















「確認も終わったことですし今日は皆様を部屋に案内して明日また色々決めていきたいと思います」


 そう言って姫様が手を叩くとメイドが入ってきてそれぞれの部屋に案内された。

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