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五日目 冒険者ギルド待遇改善対策会議

 「ロージル、ほら起きろ。仕事だ」


 仕事の話にはロージルさんが不可欠なので、イルマさんが揺り起こす。


 「う、う~ん……。はっ! わたくしったらまた……。大変失礼致しました。次の議題に移りましょう」


 色ボケな眠りから目覚めたロージルさんは、『仕事』の一言でスイッチが切り替わったようだ。いつもの表情で俺達に謝る。そしてスキルのお陰か瞬時に現状を理解したらしい。こうなると頼もしいんだがなぁ…。今日は仕事が終わるまでこのままでいて欲しいもんだ。


 「『怠惰な職員が漏らす不満への対処』ですが、何もしないことにしました」


 なんでだ? 頑張って働いている人達に混じって、愚痴を漏らしながらサボるような連中がいると、前者のやる気を削ぐし空気も悪くなる。放っといていい事とは思えないが……。って考えが顔に出ていたのだろう。コニスが説明してくれる。


 「怠け癖のある人はよっぽどの意識改革でもない限り変わらないですよ。命令して無理矢理働かせても、罰を与えたとしても逆効果です。どうせ働かなくなるんですから。怠け者の共通する言い訳は『今までの仕事だけでも手一杯なのに、新しい仕事なんてやってられない』です。だから彼等にはこれまでと同等の仕事量で働いてもらい、やる気のある人達を優遇することにしたんですよ」

 「優遇ったって、給料アップはあまり嬉しくないんだろ? 多少貰える金が増えたって、この街じゃあ食い道楽ぐらいしか使い道がないって、この前ロージルさんから聞いたぞ?」


 後半はロージルさんの方を見て言うと、ロージルさんもこくりと頷く。


 「はい、ですから興味を街の外へと向けさせます。サボりたがる人達が特に嫌がってる新しい仕事は、冒険者達に頼まれてやる『幻獣召喚魔法』による訓練なんです。三日前から始めたこの訓練ですが、他の変更作業に追われながら、職員がそれぞれ空いた時間に魔法を修得。訓練したい冒険者の要求に動ける者が適宜対応。それを二十四時間いつでも受けていました。忙しさにかまけてちゃんとルールを決めず、場当たり的な対応しかしていなかったのが良くなかったんですね」

 「君がぶち上げた大改革のせいで、あたし達はほぼ全員徹夜作業だったんだ」


 煙をスパーッと吹きながら、ジロリと俺を睨むイルマさん。


 二日目に会議室で魔獣のランク見直しが終った直後から、三日目の昼過ぎまで作業が続いたらしい。

 でもそうか、俺が強引に改革を行ったせいで、書類を大量に書き直したり、本部への報告書も山のようにあっただろうし。

 ギルマスはキマイリャの件にかかりっきりだったみたいだから役に立たなかっただろうし。

 その割にはロージルさんもコニスも元気だったな。

 あ、コニスは試験場で大尉達や『黒い三連狩り』の連中相手に説教したあと、すぐ帰ったんだっけ?

 そう思ってコニスに視線を送ると俺の言いたいことがわかったのだろう。


 「わたしもあの日は夜勤のシフト入れてましたから、シャワーと着替えと二時間の仮眠だけで六時には出てきたんですよ! ほとんど二日連続で完徹みたいなもんでしたよ!」


 それは確かにキツい。でも全然そんな感じには見えなかったな。元気にニコニコしてたような。


 「それは乙女の秘密です♡」

 「ふーん。まぁいいや」

 

 そんな中、俺の戦い方に感化された冒険者が「自分も弱い魔獣でやってみたい」なんて面白半分でくるのに全て対応していたのなら、そりゃあ大変だ。


 「てなわけで、幻獣召喚訓練は予約制ですることにしました。明日から冒険者の人達には試験場を三十分五百カルダで貸し出します。自分達で召喚したり、職員以外の誰かを雇って召喚させるのは自由にしてもらいます。ジェムを自分達で用意してもいいですし、貸し出しは無料でもいいでしょう。職員を召喚者として雇いたい場合は、事前に予約してもらいます。これは指名でもいいですし、こちらにお任せなら適任者を組み込みます。また、指名された場合も断ることが出来るようにします。これは人気のある人に集中する可能性があるんですよね。例えばわたしとか!」


 こちらにウィンクしながら舌をペロッと出して見せるコニス。


 「あーはいはいそうですね」


 と、立て続けに気のない返事をしてやると、ムッとしたコニスが肘打ちを一撃こちらの右腕に入れてきた。続きはロージルさんが引き継ぐ。


 「当ギルドは常勤と夜勤の交代制になっていますが、夜勤は職員の人数も少ないので、訓練への職員の雇用は常勤のみ、つまり朝九時から夕方の六時までとします。昨日、一昨日の晩はそれは酷かったそうですよ? マビァさんの戦いに興奮した冒険者達が、酔って騒いだ挙げ句、職員に弱い魔獣を召喚させて大勢で逃げ回ったそうです。幸い怪我人はいませんでしたが、酔いが回って試験場で皆寝てしまって、対応した職員が迷惑したようです。なので、夜間は訓練禁止。飲酒後も禁止とします」


 俺がいない夜中に、ここでそんなことがあったのか。原因が俺なんだから、そりゃ担当した職員達に恨まれても仕方ないよな。


 「で、報酬は? 召喚要員として冒険者から依頼料をもらうだけですか?」

 「もちろんそれもある。一人の職員を三十分雇うと、ギルドに千カルダ払ってもらう。内七百カルダを職員の報酬にしたんだが、これだけだとやる気も長続きしないだろう。そこであたし達が考えたのがポイント制だ」


 イルマさんがニヤリと笑い、煙草の先の灰を携帯吸殻入れにポンと落とす。


 「一回召喚の仕事を引き受けると、一ポイントその職員が獲得する。二百ポイント貯めると二週間の休暇と王都リングイアへの旅をプレゼントってわけさ。ここの職員は全員王都で修学していて、みんな王都での思い出が強くてな。また遊びに行きたいと思っていても、往復だけでも何日もかかる旅行なんて、そう簡単に申請出来るわけないのさ。そこで移動と宿泊の経費をギルドが持つとすれば、雇用で稼いだ報酬で十分遊んでこれる。魅力的な話だろう? これなら怠け者の中にも頑張ってポイントを稼ごうってヤツも現れてくる筈だ」


 なるほど一理ある。しかし、二百回かぁ~……。ちょっと途方にくれそうな回数に思えるけど。


 「王都だけじゃなくても、同程度の経費と日数で行ける場所から選択出来てもいいかもしれませんね。わたしは王都が地元なんで、里帰りをギルドの経費でするのも魅力的ですが、外国にも行ってみたいんですよね~。それならわたしもバリバリ召喚しまくって、年に二回は旅行行きますよ!」

 「ダメです。コニスはサブマスなんですから、責任者としてそんなに多く休ませるわけにはいきませんよ?」


 張り切るコニスに釘を刺すロージルさん。なるほど、こーゆうヤツがいるから回数多めなんだ。


 こっちの一年が何日あるのか知らないが、三百六十日前後だったとしても、勤務日数の全てで一日二~三回やれば、翌年に年二回のタダ旅行を楽しむことが出来そうだ。

 仮に半分の百回くらいだと、簡単に貯まって次々と職員に休まれることになる。それだと経費がかかり過ぎて、ギルドの財政が破綻してしまうだろう。


 「ぶ~。差別ですよ。ちゃんと仕事をするってのに、正当な報酬を受けられないなんて酷くないですか?」

 「お前の場合はそれが出来てしまうだろうから問題なんだよ。サブマスの仕事に受付までやってるのに、召喚の依頼を1日に何回するつもりなんだ? この企画は一般職員のやる気を出させ、労うのが目的なんだ。事務処理能力も魔力容量も抜きん出ているお前が、一般職員の場を荒らすもんじゃない」


 イルマさんにも窘められるコニス。

 あ~……。年に二回の旅行なんてコニスが優秀過ぎるから出来ることなんだ。

 普通なら魔力ももたないし、日々の疲れも溜まる。それに他の職員に振り分ける依頼分の何割かを、コニスが占めることになる。


 ハンターに例えるならAランカーがCランクの狩り場で乱獲して、Cランカーの稼ぎを減らす行為に近い。優秀な人材なら出来ることだが、褒められた行為ではないな。


 「……まぁ、全部我慢しろとは流石に言えんから、二百ポイントまでは貯めていいし、一年の内に一度、好きな時期に旅行に行くことを誰よりも優先させてやろう。その街を訪れるのに最高の時期を選べばいいさ。祭りや夏の海、秋の紅葉、好きに行かせてやる」


 イルマさんってヒラ事務員じゃなかったっけ? サブマスターのコニスより偉そうだ。コニスも当たり前のように状況を受け入れている。先輩後輩の力関係の方が強いのか?


 「う~……。分かりました。それで手を打ちましょう」


 渋々納得するコニス。優秀過ぎるってのも辛いもんだ。職場の器が小さければ、注いだ力があっという間に溢れてしまう。仕事に見合った報酬を出したくても器から出せるものには限界がある。コニスが妥協するか、辞めて自分に合った職場を探すしかないよなぁ。


 「取り敢えずはこれで始めてみて、様子を見てみるしかありませんね。これで何人かの怠け者のやる気を引き出せれば儲けものなのですが……」

 「別に旅行なんて興味がないって人もいるんじゃない? 他の報酬もあった方がいいかもしれないですよ?」


 俺だったら金貯めて、風呂のある家を買い、石鹸を作る工房が欲しい。


 だけど、この世界に来た時、丘の上から見渡した時に全身で感じた景色の存在感。街までの美しく楽しい風景。そして宿やレストランでの美味しい料理……。

 人生で始めての異国の旅は、嬉しい刺激に溢れていた。


 今は余計な仕事を背負い込んではいるが、旅の面白さを満喫しているところだ。だから他の国も見てみたいと思う。例えばガラムさんの地元の森に埋もれた帝国首都とか、紅月の地元の緋の国とか……。


 でも、元の世界では二週間ものんびり旅行なんて考えられないし、どこに行っても魔物との戦闘だ。

 だから今は旅よりも、一日の終わりに美味しいものを食べて、心地よく風呂に入る。これさえ叶えば他に何もいらないなぁ。


 「そうだな、希望を聞いて相応の願いを叶えるのもいいかもしれん。それも追々のことだ。……さて、これで案件は全て片付いたかな? 他にあるものはいるか?」


 イルマさんが〆に入るので、「実は……」とザンタさんの鎧の件を追加で話す。


 「……てなわけで、午後からザンタさんの店まで価格交渉に行って欲しいんだけど、ロージルさん、お願い出来ます? あ、それと未払いの金貨を俺が預けた金から引き出したいんだけど」

「……。君はよくもまぁここから出ていってからの短時間で、そんなに大きな案件を作ってこれるもんだな。軍の横流し品の買い取りだと? 犯罪に加担することになるんじゃないのか?」


 ロージルさんの返事を聞く前に、イルマさんが新しい煙草に火を着けながら言ってくる。


 「七十年以上も前の装備だし、ザンタさんの親父さんが手入れしてるから新品同然なんだ。冒険者ギルドの紋章を付ければバレやしないよ。どうしても必要な物だし、それだけの数を纏めて手に入れる方法は、この街では他に無さそうなんだよ。それに格安で譲ってくれるんだ。悪い話じゃないでしょ?」

「金額にもよりますけど、いくら改革の為とは言え、六十セットを一度に購入するわけにはいきません。わたくしは鎧一式の値段がどれ程のものなのか存じ上げませんから判断しかねますが、十万、二十万で手に入る物ではないのでしょう? 仮に五十万カルダだったとしても、六十セットで三千万カルダになります。それくらいの金額でしたら金庫から出してもギルドが傾くほどの事でもないのですが、ギルドの運営資金は国から出ていますので、必要経費として一度に計上するには高額過ぎるでしょう。もっとも、改革後にワニでどれだけ稼げるかによって今後国から出る予算も変わってくるでしょうから、買い求め安くなるかと思われますが、それでも分割購入になるでしょう」

 「君達が狩ってきたワニの素材の売却がまだ済んでいないんだ。君とウェルゾニア氏に支払った買い取り金額の分の補填がまだ済んでいないんだよ」


 そうか、ワニを使った街起こしは話としてあるだけで、具体的には何も進んでいないんだ。これじゃあ今はギルドからお金が出る一方で、ジェムくらいしかまともに流通に乗せられないらしい。

 ちなみにウェルに支払われたワニの討伐料と素材代は、あの時戦った土木ギルドの四人とナン教授、紅月とクロブに均等に分けられたそうだ。俺だけ十一頭分、丸々貰ってるから少し気が引けるんだけど、その話はもう終わってるから、誰も聞いちゃくれないんだろうな。


 「ん~……。じゃあさ、急ぎで何セットかは欲しいから、その分は俺が出すってことでいいかな? 今、いくら預けてるんだっけ? ウナギのジェムの分も増えてるんですよね?」


 俺が言い出したことに、三人には驚き呆れられる。


 「マビァさんバカですか。わたしがSSランクにしちゃったとはいえ、マビァさんは本来タダの新人さんですよ? なんで高額な私財注ぎ込んでまでやる必要があるんですか」

 「まったくだ。大体君はここでの用が済んだのなら出ていくのだろう? ここに来たばかりの君がそこまで肩入れするほどの義理はないだろうし、金が要らない状況などそうない筈だ。一体何を考えている?」


 ……やっぱ不自然だったか。どうせ元の世界には持ち帰れないから要らない……なんて言えないしなぁ。

 どう言い訳しようか悩んでると、じっと見ていたロージルさんが話を進めてくれた。


 「……マビァさんがそうしたいと仰るなら、わたくしは構わないと思います。そうする(あたい)があるとお考えなのでしょう」

 「え?」

 「おい、ロージル」


 と、コニスとイルマさんが驚いてロージルさんの顔を見る。


 「マビァさんがすることは、ここにいらしてからずっと驚かされることばかりだったじゃないですか。どうせこれからも理解出来ないことばかりされるんですよ。これしきの事なんて今更何をって感じじゃないですか」


 ロージルさんが困り笑顔で二人を諭す。なんか酷いことを言われてる気がしないでもないが、誤魔化されてくれるんならまぁいいや。


 「ギガントイールのジェム代が二百万カルダになりましたので、合わせて五百八十万カルダ預かってあります。未払いが金貨一枚に大銀貨五枚と仰っていましたので、残り五百六十五万カルダになりますが、いかがいたしましょう?」


 冷静に淡々と金額を教えてくれるロージルさん。今はその気遣いがありがたい。しかし。


 「ウナギのジェムってそんなにバカ高いんだ?! あれ討伐するのすっげぇ簡単だったんだけど、そんなに貰ってもいいんですか?」

 「マビァさんからお預りしたあの青いジェムは、この街の上下水道に使われている物よりもわずかに上質の物でした。これまであのジェムは、この国では他国から輸入するしかない物でした。なのにここのように少し大きめの街には不可欠な物なんですよ」


 上下水道とは、『上水道』は川から引き込み浄化した綺麗な水を街の地中に張り巡らせた管に流して、どの家の水道からも蛇口を捻るだけで得ることの出来る設備だそうで、『下水道』はトイレや風呂、台所の流し場などで流した排水を、これまた浄化して川に流す設備。合わせて『上下水道』なんだそうだ。


 コニスが前に言ってた「風呂でお湯を出すのにも魔力を使う」ってのは、個人宅内の水道設備の事で、ナン教授の解剖&調理室にあったのがそれだ。

 ウェルの宿の水道は、各部屋や大浴場の全ての蛇口にジェムを配置するより、大きなタンクに貯めた湯を各蛇口で出す方がコストもメンテも安く済むからとフェネリさんに教わった。やはり俺は宿の蛇口では魔力を使ってなかったみたいだ。


 俺の知る水の汲み方は、区画毎にある井戸から汲み上げる方法だし、トイレは汲み取り式、シャワーなどの排水は街に掘られた溝を伝って街の外に流れ出るようになっていた。これも悪臭の原因のひとつだったんだろうな。溝にゴミが詰まると水が腐るしカビも生える。カレイセムに比べると我が街シーヴァは、なんとも悪臭立ち込める不衛生な街だと思い知らされる。


 この上下水道の入口と出口に設置されているのが、ウナギのような水生動物から獲れる青いジェムだそうだ。

 この国では、今回のような大きな青いジェムは今まで獲れたことがなかったらしい。ウナギの目撃例がこれまでも報告されていたにもかかわらずだ。

 で、約二十年に一度、ジェムを交換する必要があるのだが、近隣諸国では売っておらず、どうしても仲介商人を挟んで手に入れなければならないので、仲介料を含めると一つ三百五十万カルダ近くもするらしい。

 今回俺が獲ったのが、普段この街で使っている物より大きかったので、昨日の内に街の水道局と交渉したところ二百五十万カルダの高値で買い取ってもらえることになった。それで俺の取り分が二百万カルダになったと。

 結構ギルドにピンハネされてる気もしないでもないが、ロージルさんの交渉でそこまで高値に出来たのなら、そこは感謝するべきところなんだろうな。


 「ってことは、ウナギをあと十匹ほど狩れれば、鎧を買う資金の問題は解決ってこと?」

 「そう簡単にはまいりません。数多く獲れるとなれば当然値は崩れます。それに先日、魔獣のランク見直しをされた際には、ナン教授はギガントイールの名前を出されませんでした。なので、この度の討伐の報酬は残念ながら発生していないんです。遠い他国では高級食材として知られる魔獣ですが、討伐対象から外した理由が何かあるのかもしれませんね」


 あんなにチョロいのなら、討伐報酬はいらないけど、肉ならウェルが高く買ってくれそうだよな。

 ……そういえば、ワニの幼体の天敵だって言ってた。後で教授に聞いてみよう。


 「そっかー。じゃあ取り敢えず切り良く五百万を上限にして、買えるだけ買ってもらえますか?」

 「かしこまりました。では、一時間後にロビーで待ち合わせということで宜しいでしょうか?」

 「はい、それでお願いします」


 俺とロージルさんが頷き合うと、それまでダラけて煙草を吸ってたイルマさんが両手でパシンッと膝を叩いて立ち上がる。


 「よーし、話は終わったな。昼だロージル。行くぞ!」

 と、

 「ぅえ? わ、きゃ!」


 と喚くロージルさんを引っ張ってさっさと出ていった。……はえーなおい。あっという間に視界から消えた二人に呆れていると、コニスが反動をつけて「よっ」と立ち上がる。


 「も~、午前中だけでグッタリですよ……。マビァさん、午後は何にもしないでくださいよ~? ……って言っても無理なんでしょうね~」


 チラリとこちらを半眼で横目に睨んで、だらだらと出ていくコニス。なんだよ、感じ悪いな……。俺そんなに悪いことしたかな?

 首を捻り考えながら外に向かうが、腹がぐぅとなったので「まあいっか」と忘れることにした。

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