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四日目 ガラムさんとの恋愛話と、一日の終わり

 ガラム金物店の裏口の扉には『マビァなら勝手に入ってくれ』という張り紙がしてあった。奥からカンカンという鉄を叩く音が外まで響いているので、手が離せないのだろう。部屋に入り音のする方へ向かう。


 工房のと思われる厚めの扉を開くと、内側からブワッと熱気が溢れ出て肌を焙られる。強い鉄の臭いが鼻を突き、思わず顔をしかめた。

 黒いガラスのゴーグルをして、金床の上の赤く焼けた金属板をカンカンと叩くガラムさんは汗だくだ。扉から熱気と入れ換わりに入った涼しい空気に気付き、こちらへ顔を上げる。

 「あぁ、マビァ。悪いがそっちの部屋で待っててくれ。もう少しでキリがつくから」

 「うん、分かった」

 短く返事をして扉を閉める。裏口のある部屋に戻りテーブルの上に包みを置いて椅子に座る。結局今日もバタバタと走り回ったので結構疲れた。肉体的にではなく精神的にだけど。

 盾を外して椅子に立て掛け、両手を上にググッと伸ばして身体を解す。だらりと椅子の背に凭れると急に眠くなってきた。目を瞑ると意識が遠退くのを感じる。



 ポッポー、ポッポーという聞き慣れない音にビクッと目を覚ます。音の方を見ると小屋の様な時計の小窓から模型の小鳥が飛び出し翼をバタつかせながら鳴いていた。なにあの時計かわいい。

 ぼんやりニヤけながら眺めていると、時計が八時を指していた。十分ほど寝ていたらしい。また伸びをして大あくびしていると、奥の扉が開いてガラムさんが出てきた。


 「お疲れの様だな。教授から聞いたがギガントイールを仕留めたんだって?」

 向かいの席に座りながら聞いてくる。頭に巻いていた手拭いを外して汗を拭う。鍛冶工房があそこまで暑くなるとは思わなかった。あんなんじゃ体力も精神力も相当堪えるだろうに、ガラムさんの顔はやる気に漲っている。

 「なんかいきなり襲いかかって来たから首はねただけだよ。教授が持って帰るって言わなかったら、あんなに美味しいものを捨てて来るところだった」

 「はははっ。教授が作ったのは東方の島国の料理なんだってな。俺もここに来る迄に普通のウナギの料理はいくつか食べたが、はっきり言って不味かったよ。東方のウナギ料理は別物だって聞いた事があったが、どうやら本当の様だな」

 水差しからコップへ注ぎ、二杯三杯と飲む。

 「ウナギは運ぶのが重くて苦労したけどそれだけでさ。その後冒険者ギルドでのゴタゴタが一番疲れたよ。俺がSSランクだからってウナギ相手に素手で戦えってんだぜ? 酷いと思わない?」

 俺は愚痴りながら夕飯の包みを広げる。中は二つの包みに分かれていて下の方が大きい。多分保冷用の魔道具があるからだろう。上の包みを開くと綺麗に加工された木の四角い蓋付きの器があり、蓋を開けて中を見た瞬間に俺は固まった。


 ロージルさんが「気持ちを抑えられない」って言ったのはこれかー!


 中身はモウモのひき肉を丸めて平たく焼いた物と、鶏モモ肉をカリッと揚げた物。どちらもまだ湯気を上げ、しっかりスパイスを効かせてあるのか美味そうな匂いが器から広がる。葉野菜に玉葱のスライス、トマトのスライスにキュウリのピクルス。小さな壺がふたつ、二種類のソースか? これらをパンに載せて食べて欲しいらしいが、気合い入り過ぎだよロージルさん。こんなの屋台じゃ売ってねー!


 「うぉ、凄い豪勢だな。どこで買ったんだ?」

 「ほ、ほら。ガラムさん、パンとチーズ買ってたでしょ? あれが無駄になるといけないし焙ったパンとチーズに挟んで食べれたらなって…」

 「あぁ、それは美味そうだ。ぜひそうさせてもらうよ。……で、どこで買ったんだ? こんなに凄い料理安くはないだろ? レストランなら三千カルダは取れる料理だぞ。今日はありがたく頂戴するが、明日もこんななら受け取れない」


 あう、ダメだ。誤魔化せそうにない。話すしかないか。


 「買ったんじゃなくて、作ってもらったんだ」

 「誰に?」

 「……ロージルさん」

 その名を聞いたガラムさんは少し頬を赤らめて目を逸らす。

 「あ、いや。俺がロージルさんに相談したら自分にぜひ作らせて欲しいとお願いされたんだ。で、屋台で買ったレベルで作ってくれるならと依頼したんだよ。材料費と一食いくらの調理費はこちら持ちで。だから見た目ゴージャスだけど、値段はそこまでじゃないと思うなー」

 あはははーと笑って誤魔化そうとするが、この料理じゃ説得力が無さ過ぎる。使われたスパイスだけで屋台料理の値段を超えてるだろう。カレー好きのガラムさんを騙せるわけがない。

 黙って聞いてたガラムさんはテーブルに肘を突いて顎を載せ悩んでいた。


 「……なぁ、マビァ。俺も自分の事は大概朴念仁だと思っている。だがこれはロージルさんが俺に好意的だと思ってもいいのか?」

 お、これは脈ありと見てもいいのか? しかし目が微かに泳いでいる。戸惑っているというよりは、どう断ろうか考えている様にも見える。慎重に事を運んだ方がいいか?

 「俺もそうじゃないかと思うよ。ただ俺も今日分かったんだけどさ。ロージルさんはものすごく誤解されやすい人なんだ」

 俺の言いたい事が分からずに首を捻るガラムさん。

 「ガラムさんはこれまで何回かロージルさんと、店主と客の間柄で接してきた筈だけど、食事までってのは昨日の『キィマ』が初めてだったんだよね? これまでのロージルさんと昨日のロージルさん、何か違うと思ったんじゃない?」

 ガラムさんは眉をピクリと動かせ、少し顔を赤らめる。

 「あ……あぁ。いつものロージルさんは清楚で生真面目な子だという印象だったが、昨日の『キィマ』でのロージルさんは別人のように扇情的だった。グラスの水が彼女のだけ強い酒でも入っているのかと思ったぐらいだ。

 昨日はマビァも一緒にいたんだから分かるよな? 彼女が俺にディナーに誘って欲しそうにしてただろ。あまりにもいつもと違って蠱惑的だったからカレーに夢中で気が付いていない振りをしたんだ」

 やっぱり気が付いてて無視してたんだな。

 「でもそこが誤解してる点なんだよガラムさん。俺もあの時『うっわぁ、ロージルさんすんげえ色気出して誘う人なんだ』って思ったんだけど、後で本人に確認したら彼女にはそんな感情、人を色気で誘惑しようなんて気持ち、一ミリもなかったんだよ」

 「な、あれでか? そんなバカな」

 悪い冗談だと笑い飛ばそうとするガラムさん。だが、俺は真剣な顔で首を横に振る。ガラムさんはそれを見て戸惑う。

 「あの人、すっげぇ真面目で賢いのに、こと恋愛に関しちゃ人が自分をどう見ているかなんて丸っきり関心がないんだ。全然無自覚にあの表情や仕草をしてて、相手を惑わせている事に気が付いていなかった。

 その事に気が付いて、このままだとロージルさんが危険だと感じた俺が、今日彼女に無理矢理現実を突き付けちゃったんだ」


 今日昼下がりの冒険者ギルドでの出来事をガラムさんに話す。


 「……お前、そりゃないだろ」

 上体を引き顔をしかめて、まるで汚物を見るような目でこちらを見るガラムさん。

 「鬼畜過ぎたって反省してるし謝ったよ! 言っとくけど『キィマ』で見たロージルさんとは、痴女っぷりの度合いが全然違ったんだからな。事務室の男どもがまとめて虜にされたんだ。そいつらから彼女を守るのが大変だったんだよ」

 「それは自業自得だと思うが……」

 「むぅ……。と、とにかく俺が無茶したお陰でロージルさんは自分を見つめ直す事が出来たんだ。今は親友のイルマさんと痴女化しないように頑張ってるよ」

 それでもやはり信じられないのだろう。ガラムさんは髪を撫でながらしばし考える。


 「痴女化ねぇ……。そもそも何で急にそんな事になったんだ? 『キィマ』の前、木工ギルドではなんともなかったじゃないか」

 「ん~~。これは俺から言うべきじゃないと思うんだけどなぁ……。木工ギルドでのガラムさんの仕事をする姿が、普段の店で見せる姿より格好よく見えて、好きになったんだってさ。いや、どちらかと言えば、元々ガラムさんの様な人が好みのタイプだったみたいだから、やっと自分の恋心に気付いたって感じかな?」

 ロージルさん本人のいないところで彼女の気持ちを相手に暴露するのが良くないのは分かってる。俺も無理矢理くっつけるつもりはないが、放っとけば、かたや誤解されっぱなしになるなんちゃって痴女。こなた女の恋心なんぞ理解しそうにない過去に影ある朴念仁。何もしなければふたりの気持ちは何も交わることなく破局するのは簡単に予想できる。ならこの朴念仁にロージルさんの誤解を解くくらいしてもいいじゃないか。


 ロージルさんが自分の事を好きだと聞いて少し狼狽えるガラムさん。

 「親友のイルマさん曰く、恋愛にはとことん疎いロージルさんにとって今回の急な恋心は混乱に近いらしい。それが時間が経つに連れてガラムさんへの想いが募ってるもんだから、ますます痴女化がすごくなってるみたい。

 あ、だからってガラムさんに責任取れって話でもないからさ、ロージルさんの純真な気持ちを誤解しないであげて欲しいだけなんだ」

 俺はすっと夕飯の器をガラムさんの方へ押しやる。

 「スキルで見てやってくれないかな? きっと彼女の想いが伝わる筈だよ」

 そう、ガラムさんのスキル『九十九神(つくもがみ)の言霊』なら、器の軌跡(ログ)からロージルさんの夕飯を作る様子が見える筈だ。彼女が心を込めて調理する姿を見れば、きっと想いは届くに違いない! ロージルさんと俺の想いが伝わるように、器から手を離す前にグッと力を込めて押し出す。

 ガラムさんは戸惑いながらも大きくゴツゴツとした両手で器にそっと触れて目を瞑る。

 

 ……暫く待つと、顔を赤らめたガラムさんが目を開けて手拭いで顔を押さえ、大きく溜め息を吐いた。鼻血でも出たかな?


 「……すっっごい淫乱な感じのロージルさんが自宅の玄関でマビァに迫ってる姿が見えた。そうにしか見えなかった」


 ありゃ? 伝わらなかったか?


 「あんなの普通じゃどうやっても伝わらん。だがお前の言う通りならアレはただの誤解で無視していいんだな?」

 「そうだよ。彼女が淫乱な痴女に見えれば見えるほど、ただ純真にガラムさんの事を想ってくれていると見ていいみたい。後はガラムさん次第だからさ。付き合おうが断ろうが、どちらでもいいと思うよ」

 「……なんだよ。お前ロージルさんの肩を持ってたんじゃなかったのか? ここまでお膳立てしといて、随分突き放した言い方だな」

 ガラムさんは眉をひそめて軽く俺を睨む。

 「ロージルさんは彼女の恋愛に対して余りに不利だったからさ、スタート地点をガラムさんと同じ位置に揃えたかっただけなんだ。後はふたりの問題だろ? 俺が口を挟んでいい事じゃない。あ、夕飯は明日も届けるけどね」

 「ふっ、分かったよ。まだ混乱気味だからその問題は保留にさせてくれ。せっかくの美味そうな料理が冷めてしまった。温め直して戴くとするか。マビァも食ってくか?」

 席を立って小さな鍋を持ち工房へと向かうガラムさん。火種でも取りに行くのだろう。俺も席を立って盾を装備する。

 「残念だけどもう宿に帰らないと。ウェルが戻ってたら聞きたいこともあるからさ」

 「そうか、色々とありがとな。また明日」

 「うん、また明日」

 挨拶を交わして裏口から外へ出て宿へと走る。ひとつ事が進んだので少しだけ気持ちがすっきりした。ふたりがどうなるかは分からないが、俺がここにいる間にくっつくほど簡単な話ではないような気がする。でも上手く纏まるといいな。




 「なんだ?」

 『翡翠のギャロピス亭』の正面玄関まで帰ってくると長蛇の人の列が出来ていた。宿のスタッフ達が四~五人『認識阻害』を使わずに対応してるのを初めて見た。入り口の扉を三つ開き、列の人を入れる入り口と宿からの出口、そして泊まり客用の出入口が用意されていたのでそちらから入ることにする。


 入り口から入った人の群は食堂に向かっていて、食堂からも満足げな顔の人達が出てきていた。

 ここまで見れば俺でも分かるが、ウナギ料理を泊まり客以外にも提供しているんだ。これは食べることが出来ないかなと思いながらフロントへ鍵を貰いに行く。

 「シェルツさん、なんかすごい事になってるけど、やっぱりウナギ?」

 「あ、マビァ様、お帰りなさいませ。はい、思いの外ギガントイールの量が多く、ご宿泊のお客様だけへのご提供では余り過ぎてしまいますので、こちらではレストランだけのご利用のお客様には特別メニューを、お持ち帰りでもいいから早く食べたいと仰るお客様には簡単にご提供出来るものを格安で販売するようにオーナーから指示されました。『キィマ』の方でも同じ様にご提供させて戴いております」

 なるほど、教授のところに残してきた半身で一地区分の量があったんだ。千人分くらいはあるだろう。

 ウェルの事だ、あまり儲けることは考えずに出来るだけ多い人に美味しいものを提供しようってわけだな。

 彼らしいが二日後にワニ料理を大量に用意しなければならないので、部下達も今はてんてこ舞いだろう。

 そんな時に大量のウナギ肉が持ち込まれたのだから余計な仕事以外の何物でもない。


 「なんか悪いことしたね。この時間でまだあんなに並んでいるってことは食堂の時間も延長するんでしょ? ワニの件で大忙しなのに」

 「滅相もございません。オーナーが次々と新事業を展開しておりますが、ここ数年はそれも落ち着いて刺激のない日々でございました。

 マビァ様がいらっしゃってから驚きの毎日で、社員一同張り切って働いております。この度のワニ肉やウナギ肉はスタッフもご相伴に与らせて戴いておりますので、皆喜んでいるんですよ」

 ニッコリと微笑んで鍵を出してくれるシェルツさん。それなら良かった。嫌々働いてる人がいないならこちらも気が楽だ。


 「お食事はどうされますか? お席はすぐに用意致しますが」

 「盾と剣を置いて着替えを持って降りたらすぐに行くよ。昼が遅かったからあまり腹は空いてないけど、こちらのシェフのウナギ料理も味わっておきたいからね」

 「それはシェフも喜ぶと思います。是非ともご賞味くださいませ」

 綺麗なお辞儀をして送り出してくれるシェルツさんを後に、一度借りている部屋へと戻った。



 食堂に向かうといつも通りフェネリさんが迎えてくれる。

 「お帰りなさいませマビァ様。本日は外来のお客様が大勢お見えになっていらっしゃいますので、ご宿泊のお客様は二階席へ案内させて戴いております」

 昨日今日の朝に入ったウェルの個室の手前にある、一階が見渡せる席へと案内される。教授のところで食べたのが四時頃だったのでメインの一品と少しのパン、ワインだけをお願いして用意してもらった。

 フェネリさんの給仕を見ながら「ウェルは戻ってないんですか?」と聞いてみると、「今日は明後日の準備で戻りません。明日の朝食はそちらの部屋で摂りますので、ご用がおありでしたらその時にお願い致します」と答えられた。明日の予定が特に決まってなかったから、手伝える事があるなら手伝えるんだけどな。まぁ明日の朝でいいか。



 こちらのシェフのウナギ料理もとてつもなく美味しかった。メインディッシュだけをお願いしたのだが、是非ともこちらも食べてほしいと先にフェネリさんが持ってきたのが陶器の鍋でグツグツと煮え立つスープだった。

 一度素焼きにされたウナギの厚切りを五ミリ幅にスライスし、ウナギの骨をグリルでこんがり焼いてから出汁に使ったスープで煮た物だ。俺は骨は持ってこなかったのでどうしたのかと聞いたら、レシピが決まった後教授の自宅へ見習いに取りに行かせたそうだ。

 エシャロットの微塵切りが上にたっぷりかけてあり、小さな柑橘類の汁を絞りかけて熱々を掬って戴く。

 ふわふわの白身に香ばしくプリプリの皮、こくのあるスープにエシャロットの風味と酸っぱい柑橘の香りがとても良く合う。ウナギの下にプルプルの柔らかい白い物が入っていたのでフェネリさんに質問すると、大豆の絞り汁を煮て固めて作った『トーフ』という食べ物だという。これが旨味たっぷりの熱いスープと一緒に喉をトゥルンと滑り落ちるのが堪らなく心地好い。 

 大して腹が空いていなかったのにスプーンが止まらず、口の中を火傷しながらも熱い内に食べ切ってしまった。美味過ぎる。


 次はメインディッシュの登場だ。ウナギの白身のフリッターという料理と皮の素揚げに、ピクルスを刻んで混ぜたマヨネーズソースを付けて食べる。外サクサク中フワフワの食感楽しいフリッターに、ザクザクと歯応えのある皮は先程のスープと同じ食材とは思えない変化だ。

 レタスにくるんで食べてもパンに挟んで食べてもすっごい美味い。そうやって食べているとフェネリさんが「お持ち帰り用のメニューはこれをレタスとソースと一緒にパンに挟んだものなんですよ」と教えてくれた。なんと一つ五百カルダだそうだ。安過ぎる!

 「マビァ様が食材をタダで提供して下さったので、皆様に安くご提供する事が可能になりました。ディナーの方はお席もご用意致しますし、スープもワインも付きますので二千五百カルダ戴いております」

 それでも格安だろう。元々高級食材らしいし、普通に食べれば八千カルダはするそうだ。ウェルのヤツ、ホントこういう事で儲ける気は無いな。



 食事を堪能した後、フロントで預けていた着替えを受け取り風呂へと向かう。一日の〆に大浴場でのんびり過ごすのがここに来てからの最高の一時だ。

 言い換えれば、マジで元の世界に帰った後、元の生活に戻れるのか心配になる。石鹸にシャンプー、たっぷりのお湯……。なんとか再現出来ないものだろうか? 湯船に揺蕩いながら考えるが、満腹感とお湯の心地好さに思考は薄れ眠くなるばかりだ。早めに出ようと思っていたのに、結局時間ギリギリまで入ってしまった。



 風呂から出てフロントに向かうと、食堂の方も終わったようだ。

 「やっと終わったみたいですね。お疲れ様です」

 「はい、久々に楽しませて戴きました」

 シェルツさんは満足げだ。フェネリさんも嬉しそうにコクコクと頷く。

 「これからわたくし達も交代で料理を楽しませて戴くんですよ。わたくしウナギ料理は初めてですのでとても楽しみなんです」

 「あのスープもフリッターも最高でしたよ。シェフに美味しかったと伝えて下さい」

 言いながらシェルツさんの差し出す鍵を受け取る。

 「畏まりました。おやすみなさいませ、マビァ様」



 部屋に戻り、灯りも点けずにベッドに飛び込む。今日は朝からずっと美味いものを食ってたなぁ。特にウナギ料理は参考になった。元の世界に戻って普通サイズのウナギで再現してみたい。シーヴァの街じゃあまり人気のある食材じゃなかったから、今日食べたのを再現出来れば人気店を作れるかも知れない。

 明日は冒険者ギルドに行ってみようかな? 他の予定は朝ウェルと話してから決めよう。

 予想外に充実した一日を終えて、ベッドに潜り込んだ俺は、深い泉に沈み込むように眠りの中に入っていった。

 四日目が終りました。

 更新し始めて一年経って四日……。まぁこんな物語があってもいいかなと思ってます。

 読者様に楽しんでいただけているかは分かりませんけど(^^;


 申し訳ありませんが、多忙につき、しばらく更新を休止致します。

 五日目からも、相も変わらずマビァくんはバタバタと動き回りますので、再開した際には、またお付き合いいただけると幸いです。

 宜しくお願い致しますm(_ _)m

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