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34話-4「最大の攻撃と最速の行動②」

遅くなりました!!



「まじでレコードホルダー狙えるんじゃないか、これ……」


「うん。これは凄いわね」


「ですよね。奥山くんがここまでだとは……」


 兼次さんに続きぞろぞろと入ってくる。


「お疲れさん。俺もびっくりやわ。ほんまに」


 そう言って驚きを隠せない状態でいる兼次さん。

 こんな兼次さんの反応は初めてだ。


「20階層で俺と戦った時より強くなってるわこれ。ほんまに将来有望やな」


「いや、兼次さん。この時点で戦力ですよ」


「本当にね。このままだったら私達の中でダントツでトップになりそう」


 ここまで褒めてくれると身を削った甲斐がある。

 ポーションを飲みながら兼次さん達に近づいて行く。


「本当すごいね。あの奥山くんがここまでって、扉が開いた度に思うよ」


 その言い方だと少しディスられている感じがするが、気分的には悪くない。


「一定のレベルまでは達してるけど、自分的には兼次さんに手も足も出なかったから、強いとは思えないんだけどな」


「いやいや、比べる相手が違うよ! 兼次さんはパーティのリーダーで1番強いんだし」


「そうだけど。あのボコボコにされた時の記憶は残ってるんだよな。別にトラウマにはなってないけど、怖かった思い出はある」


「何それ。何したんですか兼次さん!」


「はっはっはっ。まあ、出鼻を叩き折ったっただけや。負け知らずの俊にも敗北の味を与えななって」


「少しやりすぎる事があるんだよねこの人」


「だよな。怖い時は怖いし」


 兼次さんは笑いながら言っているが周りは少し引いている様に感じる。

 それでも周りが言う言葉は信頼と信用に満ちている。それが西川兼次と言う男だと。


「で、俊。お疲れさん。これで晴れて中級冒険者やな!」


「はい! ありがとうございます!」


 24、25階層のボスを倒してこれで僕も中級冒険者になれたわけだ。

 はっきり言うとボスモンスターもそこまで強いとは思わなかったわけだし、内心「虐殺のオーガ」に比べたら威圧感もない。

 でも今あいつと戦うと余裕で勝てるかも知れないと考えられる自分もいるが。


「じゃあ、一旦戻ってシルクちゃんに報告しよか。で、これからの打ち合わせして今日は終わりやな」


「そうですね、まあまあダンジョンに潜ってましたしね」


「そうだね。あっ、小百合さん。奥山くんの今回レコードホルダー狙えたと思いますか?」


「どうだろ? 可能性はかなりあると思うけど、帰ってみないとわからないわね」


「まあ、期待して帰ろか」


「そうですね。自分もそこまで速いとは思ってなかったですし、取れたらラッキーぐらいで考えておきます」


「いやいや、お前は自信持ったらいいだろ!」


「そんなもんですか?」


 はっきり言ってどれぐらいの時間が普通にかかるのかわからないので、ピンとはこないんだが。


「あっ、そうそう、今回の戦利品は何だった? ここのボスを倒したら今自分に必要な物が手に入るんだけど」


 初耳なんだが。


「そうなんですか? ドロップしてなかったので無いかと思っていたんですけど……あっ、あの宝箱ですかね?」


「そうだね。あれだよ! えっと、私の時は……魔法のローブだったかな?」


「俺の時は剣だったな」


 そこまで具体的な物がもらえるのか。だったら楽しみだな。


 そう思いながら宝箱に近づく。

 見た目は普通の宝箱だ。


 宝箱を開ける。

 さて、何が入っているのか。


「……っ? これは?」


 その中身を見て戸惑う。


「どうだ? いいもんだったか?」


「いや、これなんですけど。何かわかりますか?」


「どれどれ……っ!! お前それっ……!!」

「えっ! うそ!」

「まじか、それが出たのは初めて見たな」

「奥山くん……かなり引きが……」


 それを見せた途端周りが声を上げる。


 そこまでの物なのだろうかこれは?


 しかし、何となくはこの存在は知っている。大抵のゲームなどで見る物と同じく球体で一色ではなく複雑な色に光っている。


 そう、何となく考えられる事は、


「それ、スキルオーブだぞ!」


 このダンジョンで冒険者していたら皆が欲しがるレアアイテム……スキルオーブだった。






           

そこまで強くなかったボス。

そう考えると俊くんって強いんだなーって思えますね。期待のルーキーレベルじゃないです。


次回の更新は来週火曜日の昼ごろです!

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