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翼をください の巻

気づくと、木々が生い茂っている。

留久子「いててて。敏子大丈夫か?」

敏子「大丈夫や。いて」

留久子が立ち上がり周りを見渡す。

留久子「清水寺あるけど・・・」

敏子「何か全然違うなあ。」

そんなことを言っていると、木が揺れ、馬の足音がした。

留久子「うん。誰か来る。」

敏子「ホンマや!馬の足音や!」

そうすると、そこに5人ぐらいの騎馬が来た。

一番前にいる男はすごい大男で、顔が鬼のような形相だ。

留久子「うわー鬼瓦や!」

敏子「ホンマや!鬼瓦や!」

騎馬兵「貴様、大将軍に向かって鬼瓦とはなに事だ!」

騎馬兵2「よりにもよって大将軍の1番気にしていることを!」

騎馬兵3「貴様!この方を誰だと心得る。征夷大将軍の坂上田村麻呂様であるぞ!」

留久子「誰?」

敏子「さか・・・坂田師匠か?」

田村麻呂「坂田師匠?」

あほ、あほ、あほの坂田♪と歌が流れ出す。

田村麻呂は手を回しながら横に歩き出した。世にいうあほの坂田歩きをした。

田村麻呂「何をさせとんねん!」

留久子「やっぱそうや!あほや!」

敏子「ホンマや!あほや!」

騎馬兵「貴様ら!」

田村麻呂「えーい、ひっとらえろ!」

留久子「うわー」

敏子「逃げろ!」

逃げる2人だが、騎馬兵が追いかけてくる。

どんどん追いつかれる。

留久子「アカン!捕まる!」

敏子「ホンマや!捕まる!」

留久子は騎馬兵に首根っこをつかまれた。

しかしまだ逃げようとする。

しかし捕まっているので前に進まない。

留久子「逃げろ!」

騎馬兵「もう捕まってるねん!」

敏子は留久子が捕まったという言葉に振りかえった。

敏子の前に他の騎馬兵が来た為、2人は完全に包囲された。

しかし留久子はまだ捕まったことを気づいていない。

留久子「急ぐんや!敏子!」

敏子「留久子。もう捕まってるで・・・」

留久子「え!・・・・・・・ホンマや!」

全員「やかましいわ!」


留久子と敏子は捕まえられ清水寺の上に連れてこられ、清水の舞台の端に立たされた。

留久子「うわー何すんねん!」

敏子「ホンマや!めっちゃ怖いわ!」

田村麻呂「これ俺の一番気にしている鬼瓦と言ったからお前らはこの清水の舞台から飛び降りてもらいまーす!」

留久子敏子「えーーーー!」

騎馬兵「おいそういうことや。お嬢ちゃん運がなかったなあ。今日は大将軍が機嫌が悪い日でなあ。」

留久子「そんなのいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいややいやや!」

留久子の声は大きく遠くまで響いた。

田村麻呂「うるさいのお!」

敏子「ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!ホンマや!!」

田村麻呂「だからうるさいねん!もうゆるしません。さあ飛び降りなさい!」

留久子「この人でなし!」

敏子「おたんこなす!」

留久子「おまえのかあちゃんでーべそ!」

敏子「おまえの父ちゃんハゲ頭!」

留久子「ファックキンガイ!」

敏子「ジーザスクライス!」

留久子「パルプンテ!」

敏子「メガンテ!」

留久子「界王拳!」

敏子「ファイナルフラッシュ!」

田村麻呂「早く飛べや!・・・おい!」

田村麻呂の指示で兵士たちが留久子と敏子をもっと隅まで寄せた。

留久子「ひえー」

敏子「うわー」

留久子「もう死ぬ!」

敏子「あ!」

留久子「どうしたん敏子」

敏子「おしっこちびっちゃった!」

・・・・・・・

田村麻呂「さあ早く飛びなさい!」

留久子「なんでや!このバイキンマン!」

敏子「ホンマや!このナメック星人!」

留久子「カエルの大将!」

敏子「ナメクジ将軍!」

留久子「スモールライト!」

敏子「ハッピバースディー!」

田村麻呂「早く飛べや!」

そういって田村麻呂に押されて2人は清水の舞台から飛び降りた。

留久子「うわー」

敏子「もうお嫁にいけへん!」

飛び降りた瞬間、またも次元が揺れた。

ぐあーん


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