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こ~んにちわ~おおきにさ~ん の巻

あれから1時間ぐらいたった。留久子と敏子はしげ道さんの前で待っていた。

「お待たせ♥」

女?なのか分からないが人の声が聞こえたので振り返る留久子と敏子。

そこには、背の高いがっちりした、パッと見女性に見える男が立っていた。

みねちゃん「どうもはじめました岩池究ンディ(いわいけみねんでぃ)どす。以後お見知りおきを。」

留久子「・・・・・・」

敏子「・・・・・・」

留久子敏子「徳メンやないかい!」

みねちゃん「何をおっしゃいます。究ンディどすよ。みねちゃんと呼んでください。」

留久子敏子「何を言ってんねん!」

みねちゃん「とにかくあんたら、私についてきなさい。」

留久子「なんやあれ!男ってバレバレやろう!」

敏子「ホンマや!」


みねちゃん「こ~んにちは~」

そう徳メ・・・みねちゃんが呼ぶと、女の子がでてきた。

女の子「こ~んにちは~、おおきにさ~ん」

みねちゃん「こ~んにちは~、おおきにさ~ん」

女の子「どうぞ~お入りくださ~い」

みねちゃん「おおきにさ~ん」

その京ことばのイントネーションに留久子と敏子は体を揺れてしている。

留久子「なんか眠なるわ!」

敏子「ホンマや!」


そして中に通され、あるお部屋に入って待つように言われた。

そこは8畳ぐらいの畳の部屋である。

座布団もない下座に座らされた。もちろん正座である。

しかし、10分たってもだれも来ない。

留久子「うーーー」

と言って留久子が横に倒れた。

敏子「留久子!留久子!大丈夫か!」

留久子「痛い痛い足つりそう 太ももがピーンっていってます。」

敏子「ホンマや!なんでカチカチの地面にしたんですか?カチカチの地面にしたら痛いの分かってんのに~」

みねちゃん「あんたらいい加減おし!ここをどこだと思ってはるの!」

そう言ってると、横の襖が開いた。

みねちゃんは深く礼をした。

そこには黒色に赤色の差し色が入った着物を着た怖そうなおばさ・・・もとい女性が入ってきた。

・・・・・・あれこの人ミナミにいたママに似ている。

天月「あんたらが、芸子になりたいいうてはるんか。」

みねちゃん「はいよろしゅうお願いします。」

留久子「天地ママや!」

敏子「ホンマや!」

天月「なんやこのこあっぱ!」

留久子敏子「ヒー」

天月「天地は私の妹だが、天地を知ってるのか。天地は夜を極め、私は芸の道を極めたんや。申し遅れたが、私がこの置屋を取り仕切らせてもらってる天月というもんや。よろしゅう頼みます。」

みねちゃん「こちらこそ・・・・・・ほらあんたたちも挨拶しなさい。」

留久子「はいお願いします」

敏子「どうもです」

天月「タラちゃんかい!そんなんじゃあ芸事の道は極められへんなあ。そんなことやったら太秦映画村でチケットをもぎっとった方がええんちゃうか!芸事の道は抹茶あんみつちゃうで!」

留久子「どういうこと?」

敏子「甘くて、そしてほろ苦いーーー」

みねちゃん「初恋か!」

天月「あんたら本当にやる気あんのか?」

みねちゃん「よろしゅうお願い申し上げます。」

天月「私は後ろのお嬢ちゃん2人に聞いてんねん!」

みねちゃん「ほらあんたらはよ返事おし!」

留久子「お願いします。」

敏子「どうもです」

天月「だからタラちゃんかい!だったら日曜日の夕方はテレビの前に座ってなあ!」

留久子「えー現代っ子はネット派なんやで」

敏子「ホンマや!」

・・・・・・・・・・

みねちゃん「そういうことやないねん。もういいって言われてるねん・・・」

そしてなんだかんだで採用となった。なんでや!


そして3人は着付けをしてもらった。

留久子「ぐあー」

着物をぎゅっとされている

敏子「うわー」

白塗りを目の上に塗られている。目が痛いのか必要以上につむっている。

留久子「はにゃー」

帯をぎゅっとされている。

敏子「ううう」

唇に赤紅をつけらている。なぜかタラコ唇になっている。意味が分からん!

そして2人は念願の舞妓さんになったのである。


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