ブツブツ弁慶の泣き所 の巻
そういうことで留久子と敏子は向かった。
また徳メンと福ノ山は別件で現地集合になった。
(福ノ山「ええか。また勝手なことするやないで。ターゲットを見つけても、俺らが来るまで話しかけたりしたらアカンからなあ。」)
留久子「なんやーまた現地集合やわ。福ノ山はホンマ口うるさいわ!」
敏子「ホンマや!てかこれめっちゃブサイクやなあ」
2人は二条大橋にある、義経と弁慶の像を見ている。
留久子「なんでブタが槍を持ってるんや。」
敏子「これ源義経と弁慶やろ。」
留久子「だれやそれ!」
敏子「勉強せい!だから大阪第一馬鹿田大学も受からんのや!」
留久子「うるさいわ!今その話関係ないやろう!」
と言いながら2人は隣にある松原大橋に移動した。
留久子「もうすぐ16時やけど、徳メンと福ノ山、まだ来てへんなあ。」
敏子「ホンマや!ちょっと橋渡ってみるか。」
留久子「観光観光や。」
敏子「ホンマや!観光観光観光鳥。ホーホケキョキョ!」
とかいいながら橋を渡りだすと、またも次元が揺れだした。
ぐあーん
留久子「うわーまたやー」
敏子「ホンマや!またやー」
次元が揺れると、橋が木製になり、しかも夜になっている。
留久子「なんや!またお侍さんか?」
敏子「わからん・・・うん・・なんか前からだれか来るで。」
暗闇の向こうから大柄な男が歩いてきた。
その男は、槍をもち背中にはたくさんの刀を背負っていた。
白袈裟を着て、頭には頭巾をかぶっている。
あれは間違いない。あの有名な武蔵坊弁慶だ。
弁慶「ふふふ。我が名は弁慶、武者の刀を奪い、ついに999本集めた。後1本で千本になる。そなたらを倒し奪って・・・・・て女子か!」
留久子「なんや・・・こいつブツブツや!」
敏子「ホンマや!ブツブツや!」
弁慶「なんやと!俺の一番気にしていること言いやがって!どうかしているぜ!」
留久子「妖怪や!」
敏子「ホンマや!ブツブツお化けや!」
弁慶「だれがブツブツお化けや!もうアカン。お前らも斬ってやる!」
留久子「うわーブツブツお化けが怒りだした!」
敏子「ホンマや!逃げるぞ!」
弁慶「待たんかー!」
その時、2人が逃げようとした、暗闇の先から笛の音がした。
留久子「なんや?」
敏子「笛の音や。」
ピー
と日本風情のある音だが・・・・・ビコー・・・音をはずした。
留久子も敏子も弁慶もズッコケた。
留久子「なんや下手くそや!」
敏子「ホンマや!」
弁慶「なんや、おちょくってんのか。」
その笛を吹いている男が姿を現した。
留久子「うん・・・あれ・・・徳メンやん。」
敏子「ホンマや!何してるねん自分。」
笛の男「だれや自分ら?我が名は源義経。源氏の忘れ形見である。」
留久子「みなもと・・・しずかちゃん」
義経「のび太さん!・・・じゃなくて源義経や!」
敏子「なんや・・・やっぱり徳メンやろう。」
義経「だからだれやねん。女子らもだれやねん。」
源義経とは、あの鎌倉幕府を作った源頼朝の弟である。
色々ふざけてはいるが、このシーンは、あの有名な義経と弁慶の五条大橋の対決である。
この後、弁慶は義経に忠誠を誓い、平家を滅ぼすのであるが、それはまだ先のお話。
弁慶「なんと、源氏の御曹司とは、千本目にふさわしい相手だ。」
義経「そなたが、都で荒れまわっているという坊主であるか。」
弁慶「だからなんや!そなたの刀をよこせ!そうすれば見逃しってやってもええで。」
義経「ふん。ブツブツが面白いこといいよる。」
弁慶「なんやて!おまえまで俺の気にしてること言いやがって。ぶっ殺してやる。」
そういって弁慶が槍をふるうと、義経は大きくジャンプした。
その身軽さで、弁慶の槍をかわした。
弁慶「この!この!逃げてるばっかりで俺を倒せると思うか!」
留久子「うわー危ないがなあ」
敏子「ホンマや!」
義経は留久子と敏子を自分の後ろの橋の隅まで下げた。
義経「危ないからここにいろ。」
弁慶は義経に向かって槍を振りますと、義経はジャンプして、弁慶の槍の上に乗った。
弁慶「なんやて!ムカツクわ!なんかいつの時代もこいつはムカツクわ!」
そういって弁慶がもう一度槍を振り回すも、義経は今度はしゃがんでよけ、刀をさやがささたまま、弁慶のスネをたたいた。
バコーン
弁慶「いって!いていていていていて・・・」
弁慶はスネを抑え暴れまわった。弁慶は泣いている。弁慶の泣き所である。
そしてたらまたも次元が揺れた
ぐあーん
留久子「うわーまたや!」
敏子「ホンマや!」




