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ルルとの散歩道  作者: dek
1/6

退屈

初投稿です。

日本語はつくづく難しいと思いました。

宜しくお願いします。

太陽が高く昇り日が暖かくなってきた時間、風が吹く草原を見渡して少年は呟いた。


「少し疲れたな・・。」


少年が手を前に翳すと地面から丁度いい高さのイスが生成された。少年は生成されたイスに座りこむと、


「退屈だな・・、何か起こらないかな・・。」


少年は時間を持て余していた為、趣味の散歩をしていた。しばらく空を見上げていると拳サイズの鳥が一羽飛んできて少年の顔の上に柔らかく着地した。


「いや、人の顔に何着地してるんですか?」


「ピッ?」


顔の上に着地した鳥は惚けた様子で鳴き、そのまま顔の上に座り込んだ。


「ルルさん、言葉理解してますよね?」


「普通の鳥なら鳴くもんでしょ。」


と、少年が強めの口調で言った言葉に対し、ルルと呼ばれた鳥は人の言葉で返事をした。


「普通の鳥ならですが、あなた普通の鳥ではないですからね。」


少年は手でルルを払いのけ立ち上がると欠伸をしながら振り返った。イスの上にはちょこんと座り欠伸の真似をするルルがいた。真似が終わると目をパチパチさせ、


「退屈だなって・・、好きな世界に行ける君には退屈って言葉は存在しないと思っていたけども?」


ルルは笑った様子で少年に言った。少年はどうしようかと少し考え再び手を前に翳した。すると、空間が歪み人が通れる程の穴が発生し、少年はルルに向かって言った。


「そしたら、何処かに行ってみましょうかね。」


ーーーーーーーー




「そっちに行ったぞ!!」


男の声が森に響き、その声から逃げる方向に獲物と思われる何かが、腰程の高さがある茂みを揺らし移動していく。そして、その獲物を必死で追いかける少女がいた。その手には身長程の長さがある槍を持っている。


「今日は逃がさない」


少女の目は狩人の目をしていた。


「奴の右手側を塞いで!!森から出たら仕留める!!」


少女は男に聞こえるように大きな声で叫んだ。後ろから遅れて付いて来ていた男はその声を聞き獲物の右後ろ側に位置取った。獲物が左手に逃げるように誘導しているのだ。

その数秒後、獲物は男に気付いたのか左手に進路を変更した。進路を変更した先は丁度森の切れ目であり、そこからは何も無い空間が広がっている。そこで少女は獲物を仕留めるつもりなのだ。


バサッ!!


獲物が茂みから出てきた音が聞こえる。森を抜けたのだ。少女も急いで森を抜け獲物を視認する。そして、視認した直後走り去ろうとする獲物に対し言葉を放つ。


「行かせない、落ちろ我が左腕に刻まれし無数の剣よ。」


すると、逃げ道を塞ぐように獲物の前には無数の剣が勢いよく落ちてきたのだ。獲物は急に落ちてきた剣に戸惑い、走るのをやめた。そして、少女が仕掛けた事と認識したのか少女の方に身体を向けたのである。


獲物は1匹の狼であった。しかし、普通の狼とは違い身体の周りには黒い瘴気を纏い明らかに異常と言うべき様子である。


「また、お前か・・、もう追うのは止めて欲しいのだがね。毎回、相手にするのは面倒なのだよ。私は特に何もしていないし追われる理由も無いと思うのだが?」


狼は人の言葉で落ち着いた様子で少女に言った。


「何を言っているの?あなたが他の魔狼を使い人々を襲っているのでしょ。」


少女は怒りに満ちた声で魔狼に言い放った。


「だから、それは誤解だと・・。他の魔狼とは無関係なのだがね。」


困った様子を見せる魔狼、しかし少女は止まらない。


「魔狼は自分より強い魔狼の配下になる習性がある。ここらで1番強い魔狼である貴方以外に誰がいるの?しかも、魔狼の時点で討伐対象よ。今回で終わりにするわ、覚悟する事ね。」


少女は言い終えると、槍を前に構え戦闘態勢に入った。


「全く理不尽なお嬢様だ・・。」


魔狼はそう言うと左目を光らせた。その瞬間、少女の足元が爆発し土煙を巻き上げる。少女は横に飛び爆発を避け前に踏み込んだ。


魔狼との距離は約20歩程、近づく前に再度無数の剣が魔狼の周囲に発生し襲う。しかし、剣が発生し動いた瞬間、無数の剣は何か壁に刺さったかの様に静止したのである。


少女は気にせず前に詰め言葉を発した。


「今まで通り障壁で防ぐと思ったわ。私の最大の一撃で終わらせる。我が心に刻まれし光の槍よ魔狼を貫け。」


少女は持っていた槍が光のと同時に障壁に向かって槍を突き出した。槍はまるで障壁が無かったかの様に真っ直ぐと突き出て魔狼を突き刺した。



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