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新人さんがきたよ〜06春〜

 


 今から二年前の春の出来事です。




 他のお仕事でもそうでしょうが、新人さんは三、四月にズラッとやってきます。


 ちなみに私も三年前の四月から本屋さんデビューしました。


 本屋さんに勤めてちょうど一年経った頃にまた新人さんがやってきたわけです。


 今回の新人さんは四名。男の子二人、女の子二人です。


 全員十代でした。店員の平均年齢が若くなったと喜んでいたのですが……。




 なぜかこのうちの二人を私がいろいろ教えることに!




 残りの二人は社員がちゃんと面倒見てるのに、なんでこの二人は私が?


 なんでまだ勤めて一年目の卵のカラがつきまくりのカリメロが?


 四、五年以上勤めてるベテランの先輩方もいるんですよ? 私と同期の人もいるんですよ?


 なのに、なんで私が?


 そう不思議がってると、先輩に言われました。


「頼られてるんだはずよ、鮎坂くん」


 ――マジっすか!?


 頼られてるならしょうがない、ばっちり教えてやろうじゃない!


 はい、途端にやる気になった単純な子です。


 新人にいろいろ教えるのは面倒だから体よく押し付けられたことがわかったのはずいぶん後のことでした。




 さて、私が教えることになった新人は男の子一人、女の子一人の計二人。


 天パーくんとそばかすちゃんです。




 「天そば」と心の中で呼んでいたのはいまだに秘密です。




 レジ業務とかを教えていると何もかもがいちいち初々しいわけですよ。


 私が言ってることを二人とも必死にメモっているわけですよ。


 お客様がレジ近くを通ったので「いらっしゃいませ」と普通にあいさつした時も二人して何かをメモってました。


 あれは一体何をメモられたんでしょうか? ドキドキです。


 その後も簡単なレジ操作を教えて実際にレジに立たせてみたんですけど、そばで見てるとテンパリまくりなのがわかって声が出ないように必死でしたよ。




 お釣りを先に渡すか商品を先に渡すかで右往左往しまくったり(どっち先でもいいです)


 お会計で千円受け取ったのにそのままお客様にお返ししたり(無料?)


 会計済みのお客様に「ありがとうございました」と言おうとして「いらっしゃいませ」(今ごろ!?)




 もう小ネタのオンパレードです。本人が一生懸命なのがさらに笑わせてくれます。


 ところどころ良いとこや悪いとこを指摘して、一つ一つ指導するんですけど、


 二人とも素直に聞いてくれるので結構すんなり教えられました。


 うん、やっぱり新人は素直が一番です。




 その後もレジ業務だけでなく返本作業、清掃の仕方、商品出し、本の発注方法、英検漢検の受付の仕方と、他にもいろいろ教えました。


 今では二人ともコーナーも任されて立派に独り立ちしてます。ちょっと感動。


 でもまだ教えてないことはあるので、これからゆっくりと共に成長していくつもりです。




 特上の天そばになるよう、おいしく仕上げます!




 以上、春の新人さんのお話でした。


 

 

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