2.王子サマ
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今回短いです。
見間違いかと思って何度も目をこすってみるが、何も変わらない。
「何で……」
もしかして、まだ夢をみているのかもしれない。きっとそうだ。
確認の為、頬をつねってみる。
「いっ……」
夢であって欲しいという思いからか、つい力を込めてしまった。
すごく痛い。
でも、痛いということは夢ではないという事。
じゃぁ、まさか、あれは本当の事だったの?
「どうしたの?」
いきなり、おかしな行動をしだした私に、お母さんが心配そうに声をかけた。
朝食を作る手を止めて、私の様子を伺っている。
「え、あぁ…ううん、なんでもないよ。大丈夫」
実際のところ全く大丈夫ではないが、お母さんを心配させる訳にはいかないので、そう言ってイスをひいた。
とりあえず、落ち着こう。
朝食をすませ、学校へ行く支度を終わらせる。
家を出る時、玄関でお兄ちゃんに「おはよー」と言われた。
ちなみに、高三で二つ上の先輩。お母さんの血を完璧についだお兄ちゃんはとても整った顔をしている。そして私はお父さん似だ。
そんな、完ペキ遅刻なムカつく先輩の事はおいて、私は家を出た。
からっと晴れた雲一つない空。心地いい風。
でも気分は全く晴れない。
小さく溜息を吐き、夢でレオから聞いた話を思い出す。
たしか、レアなジョブを持っている人は、スキルというものが使えて、さらに他人の個人情報まで丸分かりー、みたいな感じだった気がする。
個人情報云々は、多分あの事だろう。
お兄ちゃんやお母さん達の頭上に浮かんだ、名前やジョブ、レベル。きっと、レアなジョブ以外の人のジョブの部分には普通に職場が表示されるのだろう。レベルの基準については、不明だ。
ようやく、学校に着くと、たくさんの生徒が歩いているいつもの風景に混じって、たくさんの文字がごちゃごちゃと浮かんでいた。なんだか気持ち悪い。
重なり合っていて、よく読めないがおそらく、お母さん達のと同じだろう。
スキルの事はよく分からないが、これが見えるということは、あの夢での話が本当だということだろう。
「はぁー…」
なんだか面倒なことになった気がする。
そう私が溜息を吐いた時───
「キャーーー!!」
耳を劈く様な悲鳴にはっと振り返ると、そこには、目をハートにした大勢の女子生徒達と数人の男子生徒の姿が目に入った。
男子生徒の方は、すぐ分かった。遠くからでも分かるその美貌。そして金の腕章を腕に付けた彼らは、間違いなくこの学園の生徒会。
最初に彼らを見た時、イケメン爆発しろ、と思った事をよく覚えている。
「きゃー!こっちむいてぇー!!」
「ハル先輩、かわいー!」
彼等を取り囲んで黄色い悲鳴を上げる女子生徒達。
それに、笑顔で手を振る生徒会。
どこのアイドルグループだよ。
だがそんなツッコミも女子生徒達に笑顔で対応をする彼等に表示された文字を見た途端消え去った。
「なっ……!?」
さぁっ、と身体中から血の気がひいていく。
驚いて、その場から動けないで居る私に彼等のうち、1人が気付いた。
一瞬、目を見開くと少し興奮した様子で隣に話し掛ける。
話し掛けられた方も周りをキョロキョロと見だした。その目はランランと輝いていて、まるで新しいおもちゃを貰った子供のようだ。
このままだと、すぐに見つかってしまうだろう。
マズイ。
その瞬間、私は走り出していた。これ以上ないくらい、全力で。
何処からか、私を呼ぶ声が聞こえた気がするけど、気にしない。
とにかく、あの場から離れないと。
あそこにずっと居たら大変なことになる。
───王子
彼等の頭上にはそう表示されていた。
サブタイトル「生徒会」と迷ったんですが、結局、これにしました!
大丈夫かな……?←