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7 出勤

翌日、アラームで目が覚めた俺は、リビングへと向かい、架奈美と一緒に朝食をとっていた。

「今日から、俊弥義兄さん、お仕事よね?」

「あぁ、お前も今日からだろ?」

「えぇ、私も今日からだから、途中まで一緒に行きましょ」

あぁ、そうだな と俺は気分よく答えた。

架奈美は、在学中、美容関係の学校に通い、そこで美容師としてのスキルを習得し、地元の美容院に就職をしていた。

専門的な資格まで必要なのだから、それだけの努力をしてきた架奈美は、俺なんかとは違い、ホントに立派だと思う。

(…妹が、俺の唯一の自慢できるところかもな)

などと思いながら朝食を済ませ、準備をし架奈美と一緒に家を出た。


「俊弥義兄さんは、職場でも桑野さんのように仲のいい同僚がいるのよね…羨ましいな」

歩きながら、架奈美が話しかけてきた。

「お前だって、きっと、今に職場でも気の合う仲間が見つかるさ」

「ありがとう…うん、そうだといいね」

架奈美は、ニッコリと、でもどこか不安そうな面影を残した笑顔を見せてくれた。


(…女性の友達はともかく、男の方からは言いよられるんじゃないか?)

架奈美とは、また違うところで不安を感じている俺も、そこにいた。

しばらく歩き、目の前に交差点が見えてきたところで、架奈美と別れた。

「じゃあ、また後でね…俊弥義兄さん」

「あぁ、じゃあな」



…架奈美と別れて、10分ほども歩いたところに俺の通ってる会社は見えてくる。

俺は、会社へと入り、仕事支度をしていると…

「よっ! おはよう俊弥」

後ろから、俺を呼ぶ声が聞こえてきた。

「お、賢治 おはよう」

軽い挨拶を済ませ、俺と賢治は雑談をしだした。

話題は、当然、昨日のことになる。

「昨日は、ホントに悪かったな」

「いや、気にするなって」

…たわいのないことを話していると、仕事開始時間を知らせるチャイムが鳴り出した。

俺が、持ち場へと行こうとした時だった。

「なぁ、俊弥、悪いんだけど昼休みに相談したいことがある」

賢治は、そう言い残し、自分の持ち場へと歩いていった。

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