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「はれときどき戦車。」 エイプリルフールネタって今日だけだよね。

 本日はめでたいエイプリルフール。

ウソッパチ大歓迎な日! ということでヨタ話を一本上げましょう。


楽しんでいただければ幸いです。

 その島は独立を宣言した。

皆笑った。独立した日が四月一日だったので。

まあ、誰も本気にしなかった。


その島は太洋のド真ん中。

周りの島々もヨーロッパのある国の領土だった。

島自体も小さくて目立つのは灯台くらいなものだった。

隣の島に観光客は来てもその島には誰も行かなかったのだ。


国名は「魔王国・ロングボトム」

どうやら愛読書の登場人物らしい。

なんで主人公じゃあないのかなぁ。


「そりゃあ問題になるだろうからな。

自主規制だよ。自主規制。

ロングボトムって名字の人もホントに存在するそうだし」


ネットで独立宣言を公表し承認してくれるように世界中の国に要請した。

でも、どこも承認なんてしてくれなかった。

なので戦争中の「R国」と「U国」に追加の連絡をした。

承認してくれたら相手側に宣戦布告をしますよ! と。


「R国」は勿論無視した。

エイプリルフールだと思ったので。

「U国」は承認した。

エイプリルフールだと思ったので。


戦争の経緯は割愛! 

まあ、どっちもどっちだとも言えるけど「R国」側が極端な攻撃をしまくるので

世界中の国々が「あっちが悪い!」と思っていた。

世界経済に影響するような戦争なんぞ迷惑極まりなかったし。


国を承認してもらったので「魔王国・ロングボトム」は「R国」に宣戦布告! 

なにしろ「魔王国」なので魔法使いが「U国」までやってきた。

そうして何をしたかというと……


「R国」の攻撃で出来た山のような瓦礫を「R国」の首都に転送したのだ。

大きな広場も広い道路も大河にかかった橋も瓦礫で埋め尽くされた。

広場の真ん中の瓦礫の山には街灯らしきモノが立っていた。

「U国」の旗がパタパタと翻っていた。


情報統制で戦況をよく知らなかった「R国」の国民達もこれには驚いた。

よく見れば傷だらけの黒板に文字が書いてある。


「砲弾をプレゼントしてくれたのでお礼です。

愛をこめて! U国&ロングボトム国」


瓦礫は増え続けた。

そうして空を見上げれば雲のように浮かぶ戦車の群れ! 

それは「R国」が戦場に投入した自国の戦車だった。

端から落ちてきたのだ!

首都の真ん中の大河に向かって。


河を堰き止め溢れる水。

「U国」との戦争が原因なのは誰もが理解した。



 「魔王国・ロングボトム」は有名になった。

でも誰も入国できなかった。

近隣の島からの船ですら三ヶ月に一度だったので。

なので「U国」に居た魔法使いを名乗る人物に会見を皆ですることになった。

彼が瓦礫やら戦車やらを転送していたのだ。


飛んでくるミサイルその他まで大河に向けて転送したので「R国」は持って居る

「核兵器」を使うコトができなかった。

首都に「核兵器」が転送されてくるなんてのは論外だから。


誰も使えないはずの魔法を使える男。

てっきり彼が元首かと思ったら「違う!」と言う。

元首は十歳で自分より強い魔力の持ち主だそうだ。


「魔王陛下は平和をお望みです。

戦争が終わってくれないと衛星放送の番組が変更ばかりでお好みの番組が

見られないので。

あー、陛下はやろうと思えばどちらの国も更地に出来ますよ。

もし更地がお望みなら証明しても良いそうです」


戦争は終結した。

衛星放送は通常に戻って魔王陛下の好みの番組が以前のように放送されている。


ちなみにソレってどんな番組なんですかぁ?


「J国のアニメですね。

番組の変更とかしないように要望したいです。

不機嫌な魔王陛下ってコワイですよ。

近づき難いってのはあの事ですねぇ」


独立も宣戦布告もアニメを見たいがためだったらしい。


世界中の国が「魔王国・ロングボトム」を承認した。

魔法の存在が明らかになったので様々な研究が始まったそうだ。

けれど魔王陛下ほどの魔力の持ち主はまだ現れていない。


他の国々が「魔王国・ロングボトム」に追いつくまでは世界は平和かもしれない。

……多分。

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