離れ離れ
『これで花火が最後となります! 最後の花火はナイアガラの滝です!』
そのアナウンスとともに最後の花火が上がった。横一面に広がった花火は滝のように落ちていった。
そしてそれを最後に長い長い花火の時間が終わりを迎えた。
「綺麗だったね。花火」
「そうだな。もう一回見たいくらいだよな」
「うーん。私はいいかな。今は耳が痛いし」
「確かにそれはあるかも」
花火は綺麗だけどやっぱり音が大きいから耳が痛くなってしまうんだよな。まぁそれも含めて花火なのかもしれないけど。
「それじゃあ帰ろっか」
「ああ。そうだな。もうやる事もないし」
結衣は立ち上がりそう提案してきたので、俺も立ち上がって賛同した。
「それにしても人が多いな」
「だね。ちゃんとはぐれないようにしないと」
「だな」
帰り道は人に押しつぶされそうなほど混んでいた。思った以上に沢山人がいたんだなと感じた。
「けいくん! 待って!」
「うん?」
呼ばれた方を見てみると、考え事をしている間に相当遠くまで引き離された結衣の姿があった。
距離で見ればそこまで遠くはないだろうけど、人が多すぎるせいで余計遠く見える。
「結衣! 大丈夫か⁉︎」
そう叫びながら手を伸ばしてみるが、届くどころかどんどん結衣の姿が見えなくなってくる。
「うん! だいじょ——」
結衣も手を伸ばして言葉を発しようとしていたが、その言葉が途切れると同時に結衣の姿が見えなくなった。
俺は今すぐにでも結衣を探しに行きたかったが、人混みに押され中々抜け出すことができなかった。
***
「ふう……。やっと出れた」
人混みに押され続けて数分後。ようやく脱出できた。強い香水の匂いとか色んな匂いが混ざっててしんどかった分、空気が美味しく感じる。
「それじゃあ結衣を探さないと」
一度大きく深呼吸をして結衣を探しに向かった。
12月いっぱいまでにはこの小説を完結させたいと思っています! なのでブックマークをして待機してくれると嬉しいです! それと下の星ボタンも押してくれると嬉しいです!




