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幼馴染との同居生活  作者: 鳴子
付き合ってからのお話と、聡太と有紗

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過去の話が終わり

少なめ

「それが聡太と有紗さんの過去か……」

「ああ……」


 話が終わり出てきた言葉がそれだった。

 でも一つ疑問に思った事があった。


「その努力した結果を有紗さんのお父さんに見せたのか?」

「いや、見せてない」


 俺の質問に聡太はそう答えた。


「なんでだ? 今なら認めてくれるだろうに」

「やっぱり怖いんだ。有紗さんのお父さんに会うのが」


 聡太は呟くようにそう言った。


「でも早めにしといた方がいいと思うぞ。お前と有紗さんは絶対って言い切れるほど、結婚してそうだしな」

「そうか?」


 聡太は不思議そうに聞いてきた。


「ああ。前も言っただろう? 二人は俺たちよりも、仲が良いって」

「だから、それはねえって」


 聡太は全くそう思ってないみたいだった。


「でもお前有紗さんの事になると笑うんだぞ。それもいつもとは違う笑顔で」


 気づいてなさそうだったから、俺は聡太に言ってやった。


「そうなのか?」

「聡太って周りのことはよく見てるけど、自分のことはよく考えてないよな」

「そんなことはないと思うが……」

「まぁ実際気づいて無かったみたいだしな」

「そうかもしれないけど……」


 聡太は少し弱い口調で呟いた。


「だから行くなら早い方がいいってことだ」

「あ、ああ。考えておく……」


 そう言ってその話は終わった。

 それからは、いつも通りに過ごして、1日が終わった。


***


夜の八時頃。


「なぁ結衣。そっちの様子はどうだった?」


 俺は聡太お風呂に入っている時に、結衣に電話していた。


『うん。こっちはちょっと弱気になってるよ』

「やっぱりか。俺の方も弱気になってたし。明日説得してみるよ」

『分かった。私も自然に家から出るよ』

「ああ、お願いな」

『大丈夫だよ。聡太くんと有紗ちゃんの為だもん』

「それじゃあな」

「うん。バイバイ」


 そう言って電話を切った。

 明日が楽しみだ。俺はそう思っていた。そこに聡太が来て


「何、ニコニコしてんだ? 気持ち悪いぞ」

「なんでもないぞ」


 そう言って適当にごまかした。

 この作戦が成功すれば、絶対に認められる筈だ。

 そんな期待を持ちながら、明日に備える為早めに寝る事にした。

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