幼馴染と誕生日会
「じゃあ続きする?」
「だな。あいつらが帰ったのを悔やむくらい楽しもうぜ」
「そうだね!」
そう言ってまずはプレゼントを開けることにした。
「これ開けても良いのかな?」
「大丈夫だろ。結衣へのプレゼントなんだし」
「じゃあ開けるよ」
まず聡太と有紗さんのプレゼントを開ける事にした。
「聡太くんが……クッキーだったよ! しかもこれ美味しいところの」
「聡太良くこんなの買ったな。有紗さんに選んでもらったのかな?」
「それはあり得るけど、とてもありがたいね。あとでゆっくり食べよ」
「じゃあ次は有紗さんか」
「うん!」
聡太のプレゼントでテンションが上がってる状態で、有紗さんのも開けていた。
「有紗ちゃんは、ボールペンだったよ。可愛いね」
「そ、そうだな」
このボールペン買おうか迷ってたやつだった。買わなくてよかったよ。
「これもちゃんと使わせてもらおう。使いやすいし」
そう言って結衣は紙にスラスラと文字を書いていた。
「あ、あと俺か……」
「けいくんは何をくれるのかな?」
そう言って結衣少しは笑った。
「お、俺はな……やっぱり恥ずかしいな」
「なんでー」
俺は持っているプレゼント——ペアマグカップを後ろに回した。
俺はなんでこんなのを買ったんだっけ。買った時はいい思ったんだよな。
渡すのがこんなに恥ずかしいとは。
「けいくん! 見せてよー」
「笑わないか?」
「笑うわけないよ。けいくんのならなんでも嬉しいから」
「そ、そうか……」
ここまで言われたら出すしかないよな。
「こ、これだ! 受け取ってくれ」
俺はそう言って綺麗に包装されたマグカップを渡した。
「えっと……マグカップ? それもペアの……」
「結衣?」
結衣が黙ったので声をかけると、少しして結衣は笑った。
「ふふっ。これけいくんが買ったの?」
「わ、笑わないって。まあそうだが」
「けいくんよくこれ買う勇気が出たね」
「あの時は必死だったんだよ。周りの目を気にしないくらいに。時間がなかったし」
「まあ、けいくんらしいね。ありがと。ちゃんとこれ使うからね」
「つ、使うのか?」
「当たり前でしょ。じゃないとこの猫さん達も可哀想じゃない?」
マグカップには二つ合わせると猫がじゃれ合うような絵柄が入っている。
「そういうものか……」
「うん。だから早速使うよ。ケーキ食べるんでしょ」
「い、いきなり」
「そう今から。はい準備する!」
「は、はい!」
なんだか変なことになった気がする。いつもは俺が結衣を焦らせて遊ぶのに、今回は逆になってる。
その証拠に結衣はずっと楽しそうに笑ってるし……。
まあ今日は結衣の誕生日だし大目に見るか。
そう思いながら俺はケーキの準備をしに向かった。
***
(はぁ、けいくんは面白いよ)
私はけいくんが部屋からいなくなったあとそんなことを思っていた。
(まさかペアマグカップを持ってくるなんて……。けいくんがどこかに行かせないと、私まで恥ずかしがりそうだったから危なかったよ)
けいくんはどうせ鈍感だから私は余裕そうだなって思っただけなんだろうな。
まぁいいか。そういうところもけいくんの魅力だし。
圭人と結衣はそれぞれそんな気持ちを胸にしてその後の誕生日会を続けた。
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