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第三章 帰り道の公園は、僕にヒントをくれていました。

どーも!統星(すばる)です!

なんとか今週中に3話目を書くことが出来ました!更新数の週間目標を達成!よかった!

今回のお話は、少し短めになりましたが、次回からはまた長めに書けたらなと思っております。

では、是非続きをご覧ください!

僕の家と憐の家は徒歩5分圏内の近さの為、いつも憐の家まで送るのだが

その帰り道、憐の家の近くの公園の前を通り過ぎようとした時だった。


「あれれ? あの人何かあったのかな?」


憐が何かを見つけたようにそう言った。


「ん?」

「ほら! あの人!」


憐の指が差す方を見ると、公園のベンチの近くで一人の女の子がキョロキョロ辺りを見回している。あの様子だと何かを探しているようだ。

というか、あの子、めちゃくちゃかわいくない!?

よく見てみるとその子の着ている服に見覚えがあった。

ここは、少し声をかけておこ――


「何かお探しのようですけど大丈夫ですか?」


僕が動くよりも先に憐がその女性に声をかけた。

まだ僕考えてる途中だよ!? せめて心の声は最後まで言わせてくれないかな!?

つか、さっきまでのあのテンションはどうしたの!?

前言撤回。やはりこのテンションには慣れない。


「その制服、私と同じ学校の人ですね!」

「あ、あなたは可原憐さん! すみません。ちょっと、家の鍵を落としてしまって……」


すごく落ち込んだ顔でそう呟く彼女。尊い。


「なるほど……それなら私も手伝いましょうか?」

「い、いいんですか!?」

「もちろんですよ!」

「ありがとうございます!」


話はなんかいい感じにまとまったが、僕は完全に蚊帳の外だったよな。

でもまぁ、憐のこういう優しさ、僕は結構好きだ。いや、好きと言っても恋愛的な好きではなくて、あくまで友達、幼馴染みとして好きってだけで。そこは誤解のなきようお願いしたい。


近くで見てみると、やっぱりかわいい。というか、本当に高校生なのか!? 制服来てなかったらこの子小学生と間違えちゃうんじゃない!? 僕のセンサーがビンビンに反応している。(この表現に深い意味は無いからね)


「さっきから黙り込んでどうしたんですか? 雅斗さん。」


少し屈んで上目遣いで僕の顔を伺う憐。


「……別になんでもないよ。」


僕と憐の外での距離はこんな感じ。相変わらずギャップがすごい。かわいいのはかわいいんだけどね。

今の上目遣いとかも、反則級のかわいさだったし……

でも、余計に普段二人の時の憐がどうしてあんな感じなのかよくわからなくなるんだけどね。


「では、早速探しましょう!」

「はい! よろしくお願いします!」

「りょーかい」


探し始めて少し経った頃


「おっ。これかな。」


彼女のものと思しき鍵を見つけた僕は二人の元へ。


「おーい。二人共〜。見つけたぞ〜。」

「本当ですか!?」

「流石は雅斗君ですね! それでこそ私の幼馴染みです!」


憐の発言はとりあえずスルーして。


「これが探してた鍵で合ってるかな?」

「はい! これです! よかった……」


見つけた鍵を、差し出された彼女の小さな手の上に置いて渡す。

鍵には少し大きめの可愛らしい犬のストラップが付いていた。よく見ると、彼女の鞄にも同じようなストラップが付いている。

「犬、好きなの?」

「はい! 家でも犬を飼ってるくらい好きなんですよ!」


そう話す彼女の顔はさっきまでの落ち込んだ顔とは打って変わって

すごく輝いていて、まるで、あの〜……え〜っと、その〜、と、とにかく! すごく可愛いかった!

語彙力がないんだもん! ボキャ貧なんだよ! ごめんなさい! 許してください! てか僕は誰に謝ってるんだ!?


「ちなみに、このストラップは昔、私の妹が誕生日にくれたんですよ。」


そう言うと彼女は鍵についた方のストラップを少し寂しそうな目で見つめた。てか、その見た目で妹をお持ちとは。それは是非一度見てみたい……


「すごく大事なものだから、見つかって本当によかった……。」

「妹さん、こんなに大事にしてもらえてすごく喜んでるだろうね。」

「そう思ってくれてるといいですけどね……」


そう呟いた彼女のどこか寂しげな表情は、公園の滑り台の向こうへ沈みかけた夕日の光のせいで、より一層寂しそうに見えた気がする。



「今日は本当にありがとうございました!」


さっきまでの寂しげな表情は嘘みたいに、彼女は明るい笑顔でそう言った。


「いえいえ。こちらこそお役に立てて良かったです」


いや、憐? それは僕の台詞じゃない? 何で憐の手柄みたいになってるの?


「また無くさないように気をつけてくださいね。」

「はい!」


彼女は僕達に一礼すると、公園から去っていった。


「憐、さっきの台詞、あれ完全に僕が言うやつだよね……?」

「いいじゃん別に! 気にしないの!」


すごく無理やりな台詞と共に、にひっと整った歯を見せてにっこり笑う憐。

完全に憐のお手柄みたいになってしまったことについて、まだ納得はいかないが、でも、この笑顔に免じてここは納得せざるを得ないよな。


「ところでさ、憐。」

「どうしたの? マー君。」


あ、マー君に戻ってる。こっちの方が安心するというのは口に出さないが。


「さっきの女の子、名前聞いたっけ?」

「あ、そういえば忘れてたね……」

「今更、気にしても仕方ないか。」

「まぁ、また会えた時にでも聞こうよ! 学校同じみたいだし!」

「そうだな。とりあえず僕達も帰ろうか。」

「うん!」


思いがけないイベントが発生したが、人助けをしたので悪い気はしない。

時刻はもう夕方の6時を回っている。お腹も空いてきたな……

早く帰って、ご飯を食べて、そして――


「っ!?」


何だ、今の……誰かに見られてるような気がしたんだけど……


「どうしたの? マー君。」

「いや……何でもないよ。憐。」

「……変なマー君。」


きっと気のせいだろう。今日は疲れたんだと思う。

そう自分に言い聞かせて、僕と燐の二人は公園を後にした。


僕はこの日感じた、妙な気配を確かめておかなかったことが、愛する平穏を脅かす事になるとは考えもしなかった。

いかがでしたでしょうか?今回はエロ要素は書きませんでしたが、次回はなるべく多く書きたいと思います!

……そんな僕の宣言はさておき。

サブタイトルからもわかったかと思いますが、

今回のお話はこの物語におけるヒントを幾つか散りばめておきました。

いわば、この物語における一つのターニングポイントとなるお話になります。

今後、お話が展開していく上でこのヒントがどんな解答を導いていくのか、私自身も非常に楽しみにしております!

読者の皆さんと一緒にますますこの作品が盛り上がっていければと思います!

これからも応援お願いします!

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