・時空符「ブレーンワールド」
気がついたら朝だった。どうやら考えている間に眠ってしまったようだ。霊夢がしてくれたのか、布団がかかっていた。なんせ机に向かって寝ていたから体中が痛い。
霊「おはよう、稜」
稜「おはようございます霊夢さん。あと、布団かけてくれてありがとう」
霊「あぁ、その布団かけたのは私じゃなくて魔理沙だから」
魔理沙?あぁ、あの白黒の魔法使いのことか
霊「で、スペルカードはできたの?」
稜「全く…」
霊「…やっぱりね」
霊夢…わかってたんならやらせんな。
霊「やっぱり自分の能力とあわせた方がいいわね」
稜「…?」
幻想郷に住んでいる人々や妖怪の多くは特殊能力を持っているようで、その能力を使った弾幕やスペルを使用する事があるらしい。問題は、自分の能力がわからない間だ…
霊「能力がわかるまでスペルはあきらめときなさい」
稜「いやっ…やってやんよ。あきらめたらそれでおわりだ」
その時、僕の隣なまたあのスキマが現れ紫が上半身だけ出てきた。なんだか眠そうだが、今昼頃なんだけど。
紫「おはよう霊夢、今何時頃?」
霊「もうお昼過ぎよ、またさっきまで寝てたの?」
紫「ええ、まぁそうよ。で調子はどうかしら?」
稜「今はスペルカード作成中なんですけど自分の能力がわからなくて…」
紫「そんな事だろうと思ったわ。大丈夫、あなたの能力はわかってるから」
霊「でっ、稜の能力は何なの?」
なぜか霊夢の方が目を輝かしている
紫「なんであなたがそんなに目を輝かせているのかわからないわ。そして稜、あなたの能力。それは、時空を操る程度の能力よ。簡単に言うと万能な能力になりうるかもしれないわ」
霊「万能な能力!?稜あなたここの神社の神様にならない?」
稜「だが断る。霊夢は欲が出過ぎだ」
紫「そうね、まだ幻想入りしてからそこまで経ってないし能力も完全じゃないでしょ」
霊夢はすごくがっかりそうにこっちを見つめてきた、やめろそんな目でこっちみんな。
まあ能力もわかった事だしスペルカードでも作るか…うん、全く思い浮かばん。普通の人間は中学2年でローレンツ変換や一般相対性理論とかは習わないだろう。どうしよう、全く思い浮かばない。
『我々の住む4次元時空は、重力だけが伝播できる5次元時空中の膜のような4次元断面である』
1999年にリサ・ランドールとラマン・サンドラムによって提案されたモデルがあったはずだ、友人の従兄が通っている大学の研究機関で聞いた事があるはず…思い出した、ブレーンワールドモデルだ。スペルカードの名前はこれにしておこう。さて弾幕はどうするか…
数分後…
?「霊夢〜じゃまするぞ」
霊「邪魔をするのなら帰りなさい魔理沙」
稜「おはよう魔理沙、あと布団の件はありがとう」
魔「風邪を引かれたら元も子もないからな、お礼はいらないぜ。で、スペルはできたのか?」
稜「一応はできたよ」
魔理沙は待ってましたとばかりに突っ込んできた
魔「よーしっもう一回弾幕するぞ、今回はスペルカード2枚でだ」
稜「えっちょ、まだ1枚s」
魔「じゃあ明日の朝にな、楽しみにしてるぜ」
そういった後魔理沙は箒に乗って森の方に飛んでいった
稜「まだ1枚しかできてねーよ」
霊「急いで作った方がいいわ。弾幕を跳ね返せるようなスペルでも作ってみたら?」
稜「ありがとう、作ってみるよ」
明日は2回戦か…てか、飛べない分こっち不利だよな。早く飛べるようにならないとな。
次回、魔理沙戦2回戦