落ち着いて
うーん、ありきたり、、、かもです。気付いた点などありましたら、教えてもらえると嬉しいです(>_<。)
「あっ!ニーナ王女様!!心配しましたよ。また例の場所ですかっ?」
「ミルフィ、もうすぐクラーク王子が来るわよ。」
「あ、もうそんな時間ですか?って話をそらさないでください。」
「良いじゃない、行き場所はわかっているんだから。」
「そうは言っても万が一そうではない時もあるではありませんか。全く、なぜ国王はこのことをお許しになるのでしょう、、、。」
「まあまあ。落ち着いて、ミルフィ。」
「王女様のことなんですが、、、。」
「ニーナ様!!クラーク王子がお見えになりました。」
「本当に?見に行くわよ、クリス。」
「はい。」
私の部屋から王宮の入り口がよく見える。だからクラークが来る時はいつもここからなんだ。
あっ、来た!!、、、って今見える距離になったよ。
「クリス、あなたどれだけ目が良いの?」
「この望遠鏡を使いました。」
「なるほどね。あー、やっぱり今日もかっこいいわ。」
「ウフフ。」
「なによ?」
「すみません。ただニーナ様は本当にクラーク王子のことがお好きなのだなあって。」
「そりゃあ好きよ。ここまで仲良くしているのに嫌いなんておかしいじゃない。」
「そうではなく、ですね、」
「あ、王宮内に入ったわ。早く行かなくちゃ。、、、なにしてるのクリス、行くわよ。」
「あ、はい。かしこまりました。」
クラークはお父様のお部屋に行くから私も挨拶に向かわなくちゃいけない。さあ、それが問題。私の部屋は2階にあるから1階まで降りて、さらに50メートルくらい走らないといけないんだ。面倒だけど楽しみは譲れない。おかげでこの長いドレスに高いヒール靴姿で走るのは大得意よ。どこの国の王女様にも負ける気はしないわ。
、、、はあはあ。よし、なんとか間に合った。
「よく来たな、クラーク王子。待っておったぞ。」
「シルバ王、お元気そうでなによりです。お誕生日おめでとうございます。本日のパーティーへのご招待、誠に嬉しく思います。」
「うむ。楽しんでいってくれ。ほれ、ニーナ、もう挨拶はしただろうが、クラーク王子を歓迎しなさい。」
「は、はい。はあはあ。、、、し、少々お待ちを。」
「また走って来たのか。仕方ないのう。」
「ははは。お元気なのは良いことですよ。」
な、なにをっ!!クラークったらお父様の前だとあんなに礼儀正しいんだから。
「同い年で幼少から知っているというのにクラーク王子とニーナは全く違うな。親の顔が見てみたいものだ。」
一同「あはは!!」
なんてことっ!?お父様までっ、失礼しちゃう!!
「コホン、お父様。王子も誠に失礼なことをおっしゃるのですよ。私と同じ類ではありませんか。」
「何を言うておる。わしはこの落ち着きを見習えと言っておるのだぞ。」
「私だって――!!」
「まあまあ、落ち着いてください、王女様。」
「私は落ち着いてるわよ。」
「左様ですか。」
んーっ!!なんて嫌みな笑顔なのっ!?
「それではわが国の状況についてさっそく。」
「ああ、頼む。」
全くもう。でもここからは面白くない話だから私の出番はこれで終わり。さ、帰ろっと。
「あ、ニーナ様、では今晩のパーティーで。」
「あ、はい。、、、失礼いたします。」
そうだよね、今晩のお父様のお誕生日パーティー、クラークも来るのよね。見てなさい。私だって王女として立派に成長してるんだってとこ見せてやるんだから!!さてと、まずはドレスからよね。
「ニーナ様、それでドレスからって思いっきり形からですね。あ、そっちの黄色いドレスも着てみてください。」
「良いのよ。どうせ、パーティーのドレスを選ぶ予定だったでしょう。」
「まあ、忘れていらっしゃいましたけどね。」
「、、、こうして思い出してるんだから良いじゃない。」
私が美意識を高めようと「ドレスを選びたい」と言うと、クリスが「もう準備してあります」と言うから、「あら、準備が良いのね」と言うと「何をおっしゃるのです、11時からパーティードレスを選ぶと言ってあったではありませんか」と言うから無言になると「忘れていたんですか?」と、こうなったわけだ。
せっかく忘れていたことをなしにできるチャンスだったのに自分で自分の首を絞めてしまった。
「あー、やっぱりさっきのピンクのドレスもよくお似合いでした。どうしましょう。」