35、ミッションリザルト6
東暦二〇〇八年十月。エスパーにより始まった第一次超能力戦争は、多大な被害をもたらし、死傷者も数多く出た。五人の少年少女達の働きにより、悲劇の戦争は、東暦二〇〇九年二月、終結へと持ち込んだものの、それによって家族や肉親を失った者は少なくなく、それに起因して戦う決意を起こした者もいた。
そんな、悲劇の戦争より二年。人工的に超能力者となったカスタムサイコストによる、サイコスト狩りが各地で派生。事態の収拾に気を急いたピュア達であったが、その後、カスタマー最高司令官、黒田闇亜より、第二次超能力戦争の開戦が発表された。
そして、その発表により、カスタムとピュアの溝は深まり、両軍の緊張はさらに高まっていった。
発表より一月。時は東暦二〇一一年五月。カスタマー最終防衛ラインの巨大砦へと挑む者達がいた。彼らは、第一次超能力戦争を戦った五人の戦士達、そして、赤火紅蓮という少年。
六人は、見事砦を陥落させることに成功した。紅蓮は、新たな力、サイコ・クロウを駆使し、その陥落作戦で大いに活躍した。
エスパーの力を借り、海中に潜むカスタマー本部へと乗り込んだ六人は、闇亜の側近であるユラ、ユル、ユロ。
虹七色のメンバー、青水冷雅。そして、その虹七色のトップ3といわれている、王金羅神、銀城龍我王、銅石剛柔と、戦闘となった。
また、戦いには、エスパーも参戦し、戦場は乱戦となる。
その中で、紅蓮は冷雅と戦闘。冷雅の攻撃をいなし、たたみ掛ける紅蓮に、衝撃の光景が写る。
六人の中では最強であろう闘也が、敗北したのである。紅蓮の驚愕は、戦闘での動きを鈍らせ、劣勢を見せたが、その中で、事件は起こった。
剛柔の使う、サイコ・ヘア。紅蓮のサイコ・クロウと、概要は同じではあるが、攻撃は全く正反対な武器である。そのサイコ・ヘアが、味方であるはずの冷雅の周りを取り囲んだのである。冷雅は、いきなりの出来事に身動きが取れなくなっていたものの、紅蓮がまさかの救出を行う。冷雅、紅蓮共に生き残ったである。しかし、自らへの攻撃に激情した冷雅は、剛柔へと攻撃を仕掛ける。しかし、それにより、冷雅を裏切り者とみなした三人は、容赦ない攻撃を放ってくる。尚も攻撃しようとする冷雅を、紅蓮は引き止めた。紅蓮は、ただ引き止めただけで、ついて来いとは言わなかったものの、状況的に見て、冷雅は紅蓮達と共に撤退せざるを得なかった。
新たな仲間、冷雅と共に、再び本部への突入を試みる六人。しかし、彼らには、史上最大の敵が迫っているのである。
そう、魂波闘也が。