30、ミッションリザルト5
カスタマーによる、エスパー諸島の襲撃。それは、エスパー達に大きな兵力的打撃を与え、形勢を自らの方に寄せようとしたカスタマー最高司令官の闇亜によってもたらされたものであった。
そのエスパー諸島襲撃により、エスパーの有力な部隊である、『雷雲』の隊長、出雲武が、カスタマーの虹七色に所属している乱州によって殺害された。
また、紅蓮は、当初の目的であるバギーとの合流地点にて、河川と戦闘となり、見事、河川を殺害し、突破の糸口を掴んだ。が、その光景を目の当たりにした河川の兄、青水冷雅は、弟を殺された悲しみと怒りを武器に紅蓮に襲い掛かる。しかし、紅蓮はそんな冷雅の精神的隙を突き、見事、奪われていたコピリスを冷雅より奪還し、離脱したのであった。
それから一週間後、再び集合を果たした紅蓮達五人は、秋人達の情報より、カスタマーの本部位置を特定。その海中へと進もうとしていた。が、その進路に立ちはだかったのは、最終防衛ラインとでも言わんばかりの巨大な砦であった。
紅蓮、闘也、秋人、的射、由利の五人は、この砦を攻略するべく、戦闘を開始する。
しかし、紅蓮達それぞれに、虹七色が襲い掛かり、砦の攻略は困難を極めたのであった。
砦の攻略の中、乱州と戦っていた闘也は、乱州を取り戻すため、必死の戦闘を続けていた。双方に甚大な被害をもたらしながらも、闘也の行動は功を成し、乱州を正気にし、取り戻すことに成功したのであった。
虹七色所属の、白亜光輝、深緑大地と戦っていた秋人、的射、由利は、圧倒的なコンビネーションと、光輝の防御の能力に苦戦を強いられるものの、秋人の能力を最大限に活かし、光輝と大地の撃退に成功。辛くも勝利を収めたのであった。
そして、感情のままに戦っていた冷雅と剣を交えていた紅蓮は、感情により乱れている剣戟をすり抜け、ことごとく切り傷を刻み込んだ。冷雅の能力が真の力を発揮したため、逆に攻撃を受けることもあったものの、なんとか勝利を収め、撃退に成功。だが、紅蓮はその戦闘の中で自分の両親を殺したのが冷雅であうことを伝えられる。撃退はしたものの、紅蓮の中には、引っかかりが生じていた。
第一次超能力戦争。その中で、両親を失い、弟の河川も、重体という悲劇をぶつけられた冷雅は、その原因を模索した。彼は、その途中、自分の中にあるのが憎悪であることに気づき、小さな笑みをこぼしている赤火家の夫婦を殺害したのであった。そう、そのとき紅蓮は、任務により、北朝鮮へと赴いていたのである・・・・・・。
砦の攻略を果たせなかった紅蓮達であったが、新たな戦力、乱州が復帰し、六人は、再び砦攻略へと乗り出そうとしていた・・・・・・。