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9th Name 【Two Hundred Party Pt.4】
彼女はサキュバスでした。
日々男を貪り、夢を見せる生き物です。
ある日、彼女は男の子に出会いました。
まだ年端もいかない小さな子供です。
だから餌としてではなく、ただの話相手として接していました。
他愛もない話をして、互いに笑い合う関係です。
時がたつにつれて、次第に男の子は大きくなっていって、やがて手足が伸びきるほどの年頃になりました。
サキュバスの眼の色が変わります。
どうしよう。
最近、彼の夢ばかり見る……。
執筆日 2010年 03月11日
純粋にファンタジー小説を書いてみました。ちょっとおとぎ話調。
ファンタジーのキャラクターでは、実は一番サキュバスが大好きだったりします。エルフやヴァンパイアよりも好きだったり。
大人になって汚れてしまった人が、ふとしたきっかけで純情さを取り戻す瞬間に泣けてくるんです。