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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

だから私は「またね」が嫌い

作者: 幽奇 霊
掲載日:2026/04/18

私は「またね」が嫌いだ

だって次があることが前提だから

叶わないかもしれないから

それなのに身勝手に希望だけを見せてくるから



___________________________


4/29


僕はみんなより身体が弱いらしい

だからみんなとは違った生活をしなきゃいけない

そんな僕は酷くつまらない

常にベットで寝たきりで

映るのはいつもと変わらない部屋と人

そんな日の連続

僕はみんなにとっての普通のこと何も知らない

そしてそんな生活はずっと退屈だ

だからこうして日記を書くことにした

新しい何かが起こったその時、感じたことをまとめるために

そして、そんなある日があることを願って


___________________________



私はあるノートを見始めた

これが何度目かももう分からない

表紙には太いペンで書いたであろう文字があった

その言葉は《僕の人生日記》と書かれていた

書き始めたのは今年の四月から

私はそのノートに書かれた日記の続きを読み始めた



___________________________


5/8


ある日、その日は突然から始まった


「隣のベットに、新しくお友達が来るからね」

そんな看護師さんの言葉を聞いた

そして瞬間、僕の心は期待に満ち満ちていった

軽い怪我ですぐにいなくなっちゃうけど

新しく来る子はどんな子なんだろう

楽しみだな〜


___________________________


5/9


その子がついにやってきた

どんな子だろうか?

まぁそれもこれからわかっていくだろう

___________________________


5/10


今日は勇気をだしてその子に声をかけてみた

僕が名前を聞いたらその子は佐藤美波さとうみなというらしい

彼女はどこか素っ気なかったけど同時に優しさを感じる声だった

今日は時間がなくて名前しか聞けなかったけど次こそはもっと仲良くなってやるぞ!!

___________________________


「あぁ、そうだったな…」


私は前のことを思い出す

この日記を見るとひどく懐かしい気分になる

私が彼と初めて会った日

彼が聞いてきた

「ねぇ、、君の名前って何?」ってさ

あの時は人見知りのせいでかたくなってたな



そんなことを考えながら私はさらにページを進める


___________________________


5/13


今日はお医者さんに体を診てもらう日

検査が終わったあとお母さんとお父さんがお医者さんとなにか話してた

一体なんだったんだろう

___________________________


5/14


急に今までダメだった部屋の移動を車椅子を使って

やってもいいって

だからこれからはもっと色んなことが知れる

これからがもっと楽しくなった

それと美波と話してる時「敬語はいらない」って

言われちゃった

これから気をつけなくちゃ

___________________________


5/15


今日、美波が退院するらしい

良いことだけど、それでもまた変わらない日常が来るのが少しだけ怖いな…

___________________________


5/18


退院したのに美波が見舞いに来てくれた

とっても嬉しかった

今まではずっとベットの上で見るものも同じだったけど、今は美波がいて、自由に動いて良くてすごく幸せだ

こんな日々ずっと続けばいいのにな

___________________________


(ああ、そうだった彼はこんな人だった)

そんなことを思いだせる日記は同時にこの先の結末を知っていると酷く虚しい

そう思ってしまう

しかしこうして毎月29日になったら必ず読んでしまう

我ながらあまりに女々しすぎる

けど、彼ならそうは言わないのだろう

私が知る中で最も純真で優しい彼ならば


___________________________


5/23


今日美波に花火を一緒に見ようと約束をした

花火大会はちょうど1ヶ月後に病院のそば見れるらしい

とっても楽しみだ

花火大会は外で聞くとどんな感じなんだろう

友達と聞くとどれだけ愉快なのだろう

___________________________


5/25


今まで許されていた病院内の移動がまたダメになった

昨日、診てもらった時になにか悪かったのかな

花火見たいし、頑張って元気にならなきゃ

___________________________


私は日記を読み終えた


そう終わりだ

彼の物語は、人生はここでおしまい

5月28日に体調を悪くしてそのまま日を跨いでから、29日に息を引き取ったらしい


彼の病気は難病だった

こうして少しでも関われたのがすごいことだってわかってる

でも、もう少し

せめて一緒に花火くらい見たかったな

一人病院で、理由もなく見た花火は綺麗だったけど

壊してしまいたいほどにつまらなかった

そう感じた


___________________________


5/29


もうあの日々から10年後

私は彼に習って日記を書くことにした

君はもうこっちにいないけど

この日記に書けば、君が見れるんじゃないかと考えるあたり私はまだ子供なのだろうな

私が人見知りで名前すら聞けなかったあの日の彼よ

私は医者になったぞ

もう、君のような子供を少しでも少なくさせるために

あ〜、それと今年も花火大会があるらしい

あの日の私たちが居た病院で待ってる

遅刻はしないでくれよ

いい設定だけど語彙が足りない

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