再会
何故かこいつらと戦う流れになってしまった。何故こんなことに…
「なんで戦いたいんだよ…」
「すみませんね。うちのボスが…」
「君は…」
「私はカナ、あなたに喧嘩を売ってしまったあいつのチームの一人です。」
白い髪に白い瞳、そして白い服、神秘的と同時に狂気も感じてしまうような格好をしている。
「そうか…というか、珍しいな。瞳の色と髪色が同じなんて」
魔眼が手に入ると瞳の色が変わるため、髪色と同じになることはほとんどない。もちろん黒い瞳が黒の魔眼になる場合もあるが…
「あー、髪は染めてるんです。魔眼が目覚める前からそうでした。白が好きなので。瞳が白になった時は奇跡とも思いました。」
「そうか…で、本気でやるのか?」
俺はあのガタイのいい男に問う。ノリで言ったのならできれば撤回して欲しいところなのだが…面倒ごとは避けたい。
「本気に決まってるだろ。強い奴と戦えば俺自身も強くなれる!」
「はぁ…なあ、ヒジリ、今、所持金はいくらだ?」
「え?えーと、5400ウリンですね」
「ウリン…バカな単位だな。じゃあ1000だけ貸してくれ。」
「え…まぁいいですけど」
「よし、タダで戦うのも俺としては面白みがない。俺が負ければ1000、お前らが負ければ1500払ってもらう。もちろんこっちは俺一人で、そっちは五人全員だ。さぁ、どうする?」
「なるほど。全員それでいいか?」
そのセリフに全員が縦に振る。唯一俺の実力を間近で見たことのあるあいつだけが嫌々振ったのが見てとれたが、見なかったことにしておこう。
「じゃあ、決定だな。場所を変えたいんだが、いい場所はないのか?」
「ギルドの中に模擬戦場があったはずだ。そこでやろう。」
「わかった」
この依頼を受ける場所がギルドと呼ばれているらしい。俺が入るといろんな奴が俺たちの方向を見てくる。まあ、こんなガッチリしている男がそばにいたら見られるだろう…と、思っていたら、見られているのはそいつではなく、ヒジリらしい。
「なぁ、お前はそんなに人気なのか?」
「うーん、人気かどうかは置いておいて、幹部なんでそこそこ有名っすよ。今は師匠のチームの中の一人っすけどね」
「そうか…」
そういえばこいつは幹部だったのを忘れていた。普通に話していたし、弟子だったからそんな感じがしなかったが、いざこういう状況になるとそれをひしひし感じる。あの男がギルドの受付に模擬戦場の使用許可を取っていると、再び声をかけられた。
「あ、師匠さん!」
「あ、師匠!お久しぶりです!」
声をかけてきたのはヒジリと同じく俺が鍛え上げた二人、カリンとカイだった。
「久しぶりだな。デート中か?」
「もー、茶化さないでくださいよぉ」
カイは軽口で返してくるが、カリンは顔が真っ赤になっていた。俺はヒジリを近くに呼び、二人に聞こえないような声で会話する。
「おい、あの二人、まだ発展なしか?」
「そうなんすよねぇ。今は幹部になってさらに会う機会が減ってなかなか攻められてないんすよ。定期的にカリンの恋愛相談に呼ばれて、マジキツかったっす」
そう、カリンはカイが好きらしい。だがカイはそんなこと気づかず、普通に友達や仲間程度にしか認識していない。前からそうだったが、俺からかなり期間が経った今でもこれとは…
「あ、僕たちも師匠と同じチームなんですよね?これからよろしくお願いします!」
「私も、よろしくお願いします。」
「あぁ、よろしくな」
この状況を生かしてこの二人をくっつけることも頑張らなければならなそうだ…




