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去来の魔眼使い  作者: ゆっきー
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魔眼組織ルーラー

 あれから数ヶ月が経った。あの女が無事に辿り着いたかはわからない。知ろうとも思わないが、紹介した手前、無事でいてもらわないと罪悪感が出てしまう。この数ヶ月はそこまで何もなく流れていった。俺が今日も爆音で目覚めた時だった。誰かが俺の名前を呼んできた。


「スノー!いるかぁ?それとも死んだかぁ?」

「生きてるわ、ボケ」


俺は立ち上がり声の主と対面する。そいつはウリ、あの女に紹介した組織、ルーラーのリーダーで俺の友達でもある。ちなみにウリもスノーも偽名だ。


「で、なんのようだ。しかも大人数で」


ウリの後ろには5名の魔眼使いが立っていた。全員色が濃い。相当鍛えられているんだろうな。


「いやぁここら辺で暴れてる凶悪な魔眼使いがいるって聞いてな。スノーの拠点にしてるここが近いから大丈夫だろと思っていたんだが、念の為な。何か知ってるか?」

「…多分あれだろ」


指を刺した方向2キロほど先に一人の男が暴れまくっている。


「あいつが一生暴れてるせいで寝不足なんだよ。」

「お前が倒せば一件落着だろ?余裕だろ」

「めんどくさい。それに俺は手出ししないタチなんだ」

「アイとエンの時は手を出したのにか?」

「誰?」

「お前知らずに紹介したのか!?あの姉妹だよ!」

「あー、無事あったのか。で、どうなった?」

「一応組織に入れたよ。お前の紹介だったし、見殺しにはできないしな」

「そうかい。で、さっさと片付けてくれるか?」

「はぁ…ゴミ処理みたいなこと言いやがって…まあ、ほぼ一緒か…ナナ、ハル。お前ら二人でいけるだろ…言ってこい」

「「はい!」」


二人の男女が暴れている男の方に全速力でかけていく。その速度からして魔眼を使っているのだろうか?


「気になるか?」

「少しな」

「見てな。二人とも最近入ったんだが、才能がすごいぞ」

「そうか。なら見させてもらうとするかね」

「おう。あ、残りは念の為、戦闘場所周辺で二人がピンチになったら参戦するように。ただ、今回の戦闘は二人の訓練も兼ねてる。無用な手出しはやめろよ。特にリツ」

「わかりました!」


他の三人もバラバラに分かれて近くの廃ビルに入っていった。


「ふむ気配の消し方が上手いな」

「一人、そういうのに長けてる奴を連れてきてるからな。それより、あっちの戦闘をちゃんと見ろよ?」

「はいはい」


いつも通り双眼鏡を取り出して覗き込む。


「それしなくても見えるだろ…」

「どっちでもいいだろ…それにこっちの方が楽なんだよ」

「そうですかい」


気を取り直して再び覗く。だが既に暴れていた男は息切れを起こしていた。


「早いな…体力温存を考えてなかったのか?」

「いや、あれはナナの魔眼の能力だな。女の方な」


女の方、ナナは手元に一本のナイフを持っている。だが使われた痕跡はない。刺したら発動ではないのか。刀ではないことから刀には慣れていないか、ナイフのほうが能力と相性がいいか、はたまた使い慣れている武器がそれしかないのか。予想は二番目。理由は服の胸あたりが若干膨らんでいる。中に銃が入っているのだろう。だがなぜ最初から出さなかった?


「ふむ…反射か?」

「凄いな…その通りだ。」

「言っていいのか?」

「どうせお前は口を割らないだろうし、敵対されたら知られてようがどうだろうが最低でも組織が半壊して実質的な解体になるだろうからな」

「そうかよ。で、具体的には?」

「ナナの魔眼で見た反射を行えるもの、鏡や磨かれた金属とかな。ああいうものを見ている間。その物体に当たった攻撃や能力は全て反射される。エネルギーもな。ただ一度、目を離すと2分のクールタイムが発生するのが弱点だな。そこは追い追いなんとかする」

「ふむ。普通に強いな。」


男が体力切れになったのは自分の能力が反射し、それを防ぐためにまた能力を使い、ってのを繰り返した感じだな。


「だが、そう上手く当てられるものか?」

「それのサポートがハルなんだよ」


もう少しでとどめというところで、男は最後の力を振り絞り、ハルの方を目掛けて突進していく。ハルが一瞬目線をナナに向けた瞬間だった。ナナとハルの位置が入れ替わる。そして男は自分の能力、多分身体強化か、物体の弱体化のどちらかだろう。その攻撃が自分に跳ね返る。その隙をついてナナがナイフでその男の心臓を貫いた。


「やっぱり、あの二人は連携がいいな。相性バッチリだし」

「入れ替えか。なるほど。厄介だな。」


魔眼はもちろん見なくても発動するが、見ている方が効力が上がる。故にほとんどの魔眼使いは見ることを重視している。入れ替えは見るという行為を限りなく簡単にさせてくる。


「弱点は自分としか入れ替えられないことと、遠すぎると反応しないこと。あとはバレた時の対処が意外と簡単であることだな。」

「まあ、見たやつを警戒すればいいだけだしな。今回は敵がバカだっただけでな」

「ああ、てかスノーがあいつらを鍛えてくれよぉ」

「一回そっちの奴を三人だけ鍛えてやっただろう」

「あー、あの三人は既に幹部にまで上り詰めてるぞ。たった一週間教えただけで、ああなるのは化け物だろ。マジで何教えたんだか…で、どうだ?入ってくれないか?」

「入らねぇよ。さっさと帰れ」

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