黒フードの男
俺は急いでココウが向かったであろう方向に走っていった。そしてそこから外に出るとそこにはボロボロのココウと無傷で立っている黒フードの男がいた。
「おい!大丈夫か!」
「スノー…さん…」
俺は勢いよく黒フードの男に襲いかかる。だがその攻撃を最小限の動きで避ける。そして流れるように膝蹴りに繋げてくる。俺はすぐに手を挟んで威力を落とすがかなりの威力の蹴りを喰らってしまった。
「くっ…」
「スノーさん…」
「サラを倒した男…その程度か?」
「あ?」
「この程度でサラに勝てるとは思えん」
「そうかよ。」
仕方がない。魔眼を初手から使わないと負ける可能性が高い。
「魔眼を使いましたね…それなら私も…」
黒フードの中から赤い眼光が光る。
「まずは動きから封じましょうか」
地面の石が鎖となり、俺の体に絡まってくる。
「めんどくせぇ…な!」
思いっきり力を入れて鎖を破壊するが、その時には男はもう目の前にまで接近していた。男の拳が当たる…ということはなく、俺の体をすり抜けていく。
「ほう…どういった能力なのでしょうか?」
「知る必要はねぇよ。どうせここで死ぬ…ココウ!拠点に帰りウリに報告を頼む!」
「は、はい…」
この数分で少し回復したようで走って拠点に戻っていった。
「…さて、やるとするか」
「そうしましょうか。貴方の能力を攻略して見せましょう」
「そりゃ無理だ。何故なら既にお前は負けているからな」
グサッと男の背中に深々とナイフが刺さる。
「いつの間に…」
「最初から仕掛けて置いたんだ。最初に攻撃を喰らった時にはもう仕掛けてあった。初手でもう決まってたんだよ」
「なんとなんと…そうだったんですか。ですがこの程度で私が止まるとでも?魔眼展開」
無数の鎖が現れた。鎖で器用に刺さったナイフを抜く。
「お返しします」
「いらないな」
俺がナイフを避けた瞬間、ナイフの形状が一瞬にして鎖に変わり俺の首を締め付ける。
「チェックです」
「ふむ、いい手だが…俺が使ったナイフを使わない方が良かったな」
そのナイフは砂になり散り散りになっていった。
「何が起こって…」
「おい、また隙ができてるぞ」
俺は低い体制で攻めていく。男は何番もの鎖で応戦するが、その全てが俺に当たらない。
「このバケモノが!」
「そうかもな」
気づけば俺は手が届く範囲にまで来ていた。
「今度は俺がチェックを入れる番だな…」
「くっ…」
鎖が地面から何本も出現し、さらに襲いかかる。だがそのことごとくが俺をすり抜けていく。
「もう諦めろ。」
「…」
「お前にもう手はない」
「…そうですね…では諦めるとしましょう」
鎖が一気に男の周りに集まり、男を囲っていく。
「今日はあの男を殺すことだけが目的でした。貴方も殺したかったのですが、それはできそうにない。なので今回はこのまま逃げさせていただくとしましょう」
鎖が集まり球体となり、それが一気に空中に飛び上がる。俺がナイフを投げるがかなり強度があるらしく弾かれてしまう。
「では、また今度、決着をつけましょうか」
男はそういって球体ごと消えていった




