学園長
「スノー先生も大変ですね。あのウリさんからここに送られて、教えるのもそこまで得意ではないでしょう?」
「まあ、そうですね…どちらかというと実戦の方が好きなので」
これは本音だ。普通に本やノートと向き合って話すのより、直接力を使って鍛える方が教えやすい。まあ、俺がそうやって鍛えてきたからなのだが…
「あ、私、学園長に呼ばれてるんでした!また時間がある時にお話ししましょう」
「あ、はい」
そう言ってセイカ先生は立ち去っていった。
「そう言えば俺も学園長から呼び出されてたような…はぁ、行くか」
セイカ先生の後を追うように俺も学園長室に向かうのだった。
学園長室に入ると既に数人の教師が待っていた。
「あ、スノー先生も呼ばれてたんですか?」
「はい、忘れてました」
「教員としてどうなのかしらねぇ?」
「ちょっと!セチ先生!その言い方はよろしくないですよ!」
「ふん!」
セチ先生はセイカ先生と同期の教員だ。魔眼の強さや能力とかは知らないが生徒たちから聞いた噂では生徒10人程度なら圧倒できるほどの実力者らしい。何故か嫌われている。
俺がセチ先生から睨まれていると1人の男性が入ってきた。
「すみません。皆さんを呼んだのに遅れてしまって」
「いえ、構いません!」
すっごい手のひら返しだな…
入ってきたのはここの学園長にして、過去、俺とウリと一緒にチームを組んでいた男、ナハト。俺とウリが唯一無条件で信頼できる人物だ。ここにきて会った時は俺もナハトも驚いたものだ。
「ではみなさんを呼び出した理由を説明しましょうか。スノー先生はウリさんから聞いているかもしれませんが…」
「いえ何も聞いていません」
「そうですか…では、私から話しましょうか。皆さん、及び生徒たちにも関係のある話です。」
なんとなく予想はついているような表情で全職員が学園長の次のセリフも待つ。俺もなんとなくわかっているのだが…
「ノランとの戦争が決まった…というか始まった」
空気が急に重くなる。俺がルーラーに勧誘された理由でもあるノランとの戦争。ノランは魔眼使いの組織の中でもここら辺じゃかなり悪名が高い。領地はルーラーより若干小さい程度。だが、実力だけならルーラーと勝るとも劣らない。
「始まったと聞こえたのですが…実害が現れたということですか?」
「えぇ、南を探索していたチームが重傷で帰ってきたそうです。相手は青眼のサラの可能性が高いと」
「青眼のサラ…」
青眼のサラはノラン所属の魔眼使いで能力が一切不明、生き延びた者たちもわからないほどだ。故に瞳の色、青をとって青眼のサラと呼ばれている。
「サラはノランの幹部です。下手に動くべき人間ではない。これは宣戦布告とも取れる行為です」
多分、というか確実にそうだろう。元からルーラーとは対立をしていた。ルーラーは治安を守ることを中心に動いていたため悪行を行うノランとはかなりの期間対立をしていた。結果がこれだろう。
「で、この学園は一時休止し、我々教員は戦争に積極参加となります。」
「わかりました。」
「それは拒否は可能なんですか?」
「一応可能です。ですが皆さんも他のチームメイトがいると思います。その方々とも話し合った上で決めてください。では、皆さんは即座に帰り戦争の準備を進め、準備が完了し次第参加してください。」




