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エピローグ

 事件は終わったが、笹岡は静かに考えていた。

「ちょっと笹岡さん、ここで昼寝はダメですって!」

応接用のソファーでスポーツ新聞を顔にかけて寝ていた笹岡に、もはや切れ味鋭いカミソリの姿はなく、いつものように昼行燈化していた。

「小林はやはり、岩田に呼び出されてましたね。でも、驚きました。小林も岩田を襲撃しようとしてたなんて。少しのタイミングのズレでどちらが犯人でもおかしくなかった事件だったんですね。」

 被害者の岩田は、小林を強請っていたいたようで、あの日も岩田から呼び出され、汐入公園で金を受け渡す予定だったそうだ。もっとも小林は金を渡す気はなく思い知らせてやろうと決意して向かったのだそうだ。しかし岩田は現れず、人気を避け住宅街を抜けて南千住駅に戻ったのだそうだ。

「人を呪わば穴二つとはよく言ったもんだ。」

笹岡はスポーツ新聞で隠れた顔のままつぶやいた。

「え?何か言いました笹岡さん。」

「何にも!」

その夜、日暮里の街はいつもと同じく静かだった。


                                           終わり


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