狂戦士 《バーサーカー》
魔王が生まれて400年、人類と魔王軍の戦争は第三次まで続いていた。世界の4分の1が魔王領である。
魔王領に最も近い国の一つであるここは
スパイニア王国
人類の中で2番目に大きな国だ。この国では、毎年4月1日には勇者を決める。とはいえ、前年勇者がそのまま勇者になる事が多いが今年は違う。なぜなら2月に起きた魔王軍との戦いにより勇者が死んでしまったからだ。国民は皆、王国軍元帥タンクを次の勇者にと期待している。が、現実はそうならなかった…
スパイニア王国 ゾンティア宮殿
「次の勇者は…ゾンネ・カイザートォッ!!!」
神官の声が宮殿に響く、
「?!!」「はぁ?!」「誰だよォ」
「…」タンクは自分以外に居ないと思っていたが、選ばれなかった。(信じられない、誰だ?ゾンネ・カイザート?)
そんなタンクの斜め後ろでもっと有り得ないという顔をした男がいた。ゾンネ・カイザートである
(俺が使える魔法は炎魔法の初級フレアだけだぞ?なんで俺なんだ?)そんな事を考えていると誰かが言った
「タンク様の方が強いだろッ!」すると…「そうだ!」と共感の声が広がっていく。そこで王が提案をした
「ゾンネとタンクで決闘させる」と…
2時間後、16時38分ゾンネとタンクが互いに決闘の場に立った。普通に考えるとタンクの圧勝だがゾンネが決闘に応じたのは理由があった。勇者に選ばれた自分の可能性を知りたかったのだ。
「「お願いします…」」両者が声を揃えた。いよいよ始まる…「fight!」
「バッ」 タンクが右の拳をゾンネの顔にめがけ降りかかるが、当たらない
「!!?」観客がザワつくその瞬間ー「バゴッ」タンクの腹にキックが当たる。予想外の展開に観客は戦いに夢中になった。
(よしっ!このままもう一発!)
「やるな、君!」ニヤッとタンクが笑う
「これならどうだ?」「!!」
「水魔法最上級 躍流青血」
タンクの肉体がミシミシと音を立てる
「ハァーッ……フゥーーーッ...」「化け物じゃねぇか…」
ゾンネがそんな事を考えた時、タンクが消えた
バキッ 「おぉ!」観客が湧く
ゾンネの右頬にストレートが入った。
(ゔぅ、気持ち悪い...早いだけじゃない威力も上がってる、肉体強化魔法か…)【絶望】そんな文字が頭に浮かぶ。が、それ以上に【楽しい】があった。
「炎魔法初級 フレア!!」ポッと火が出た
「わははははっ」観客が笑い出す。がそれでいい
(今できる全力で挑む!)フレアを何回も何回も発動させた。「おいおい」「嘘だろ」「あんな数?!」
ゾンネの周りには信じられない程の炎が出来ていた
「はぁ、はぁ、、行けぇ゛ぇっ!!」
タンク目掛けて大量炎が飛んでいく…
ドンッ 「ガフッッ」
が、ゾンネの腹には拳が刺さっていた、、、
熊谷太陽です!
お読みいただきありがとうございます。
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