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よみがえりの魔女の●年越しの愛!

作者: スピカ

挿絵(By みてみん)

 ――なぜだろう。


 あいつに名前を呼ばれる事は嫌じゃなかった。


「グレイニードル=ポピ=ブラウシュカ」


 それが私の名前だが死してのち魔物(魔女)となって蘇ったこの私は本当の名を伏せ「ブラウ」とだけ名乗り、呼ばせてきた。


 だがきのう助けたあいつには本当の名を呼ばせてしまっていた。


「お前にだけは我の真の名を教えてやろう。我の名は――――」



 するとお前はキョトンとした後、嬉しそうに笑ったね。可憐な花のような笑顔で。



 ああ、本当は。


 一目で分かったんだ。お前が、私がずっと待っていたあいつだと。


 輪廻をへて再びこの世のどこかで巡り会う事を密かに信じ、待ち続けたあいつだと。



 守れなかった昔。


 だがまた巡り会えた。●年の時をへて……


 硝煙と炎の匂いの中失った昔を。

 思い出す必要はないよ?

 ただ今度こそお前を一生守る。


「お前の事はソレリと呼んでやろう(笑)」


 ふざけたふりで昔の名で呼んでやる。


「?僕はナターシャです魔女さん」


「魔女さんと呼ぶな。我の事はグレイニードル=ポピ=ブラウシュカと呼べとさっき――」

「クスッ、長いですよ。

そうだ、いい事思い付きました。あだ名をつけてあげますね?」


 この高名で偉大な魔女にあだ名?

 そんな自由さはソレリのまんまだな、魂は変わってないんだ!


「ほう?どんな?」

「ブラウ、です♪」

「…。」


 ――――まさかの結局「ブラウ」かよ!!?


 はぁ…ソレリ、お前を待ち続けたのはあの時「お前が好きだ」と言えなかったからだ。

 その思いが私を魔物として蘇らせた。


 好きな相手に「好きだ」と言えずに死ぬなんて最低なんだ……


 だが魔物の身では「好きだ」なんて言えないんだ。


 その代わり、必ず守るぞ――――




2024.6.12追記⬇連載バージョン書かないかもなので既にみてみんしてあった絵を載せておくね☆

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

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