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8話

「こんなもんでいいだろう」


盗賊を殺したルークは、その死体を使ってある儀式の準備を進めていた。その準備の為にルークは、生贄に捧げる盗賊達の死体を一箇所に集めていた。


そして儀式の準備が完了したルークは、自分のの指を少し切り、切り口からでてきた血を盗賊達の死体に垂らす。そして儀式が始まった。


「生贄へは捧げた。我が呼び声に答えろ!悪魔召喚!」


呪文を唱えると盗賊達の、死体が光だした。しばらくたつと盗賊達の死体は消え、1人の男が立っていた。


その男は、黒髪で、目が赤く、体格は細身だがスタイル抜群、穏やかな顔をしている。だが常人ではないほど不気味なオーラを纏っていた。


「私を呼び出したのはあなたですか?」


男が話しかけてきた。


「そうだ」

「それはそれは、私くしを召喚して頂きありがとうございます」


その男は、恭しくルークに挨拶していた。これに関してはルークも驚いていた。


「お前本当に悪魔なのか?」


そうルークが盗賊達を生贄にし、召喚したのは悪魔だった。


「はい。私は正真正銘の悪魔でございます」

「………そうか」


こんな奴が悪魔なのか?悪魔とは、死体を生贄に捧げたり、自らの魂を売って、別世界にいる悪魔を召喚するのだ。悪魔にも序列が存在していて、最下級ですら危険度ランクはAはあるのだ。


一体この悪魔は何ランクなんだ?気になったルークは聞いてみることにした。


「おい悪魔。お前の階級はなんだ?」

「はい。私の階級は最上位でございます」

「な!?」


これに関してはルークも動揺を隠しきれてなかった。それもそのはず、最上位悪魔とは、悪魔の中でもトップであり魔界の世界を統率していると聞いたことがある。ちなみに危険度ランクは不明だ。過去に最上位悪魔が召喚された際は、国が2つ3つほど滅びたらしい。それを退治したのが、Sランク冒険者と勇者達だ。Sランク冒険者と勇者の力は絶大で、人の領域を越えているのだ。最上位悪魔1人にSランク冒険者と勇者が出るほどなのでかなりやばいのだ。まさかそれ程の大物がでて来るとは思わなかった。


「最上位悪魔が何ぜ?」

「何故と言われても、私は呼び出されたから召喚に応じたのです」


悪魔が平然とそんな事を言ってくる。


「それで?貴方は私を呼び出した。何か望みがあるはずですよね?」

「ああ」

「フフフフ、望みは何ですか?」

「俺の望みは………俺の執事になれ」

「は?」


俺は自分の望みを言ったのだが、悪魔は理解が追い付いていないらしい。


「今なんとおっしゃいましたか?」


ようやく我にかえった悪魔がもう一度聞いてきた。


「だがら俺の執事をしてくれ」

「聞き間違いではなかったようですね」


今度は動揺してなかった。さてこの望みを聞いてくれるかどうか。


「フフフフ。最上位悪魔である私を執事にですか。面白い」

「で、どうなんだ?」

「いいでしょう。あなたの執事になりましょう」


どうやら執事になってくるようだ。俺が執事を欲しかったのには理由がある。これから国や神などと戦いになった時に俺をサポートしてくれる人材が欲しかったのだ。だから悪魔召喚をおこなったのだが最上位悪魔が執事になってくれると言う最高の結果になったわけだ。


「フフフフ。それであなたは対価に何を差し出してくれるのですか?」


そうだった。悪魔は望みを叶えてくれる代わりに、対価を差し出さないといけないのだ。


「そうだな。俺がこれから行う復讐劇を見せてやるよ

「ほう?」

「世界を、神を俺は倒す!俺の邪魔をするものは全て殺してやる」

「フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ」


悪魔がすごい不気味に笑いだした。


「いいでしょう。では契約を」


そう言うと悪魔は、膝をつき俺の手を取った。そして手の甲に唇をつけてきた。唇をつけた所から光が発した。


「これで契約は終わりです。そう言われたらまだ、名前を聞いてませんでしたね?」

「俺の名前はルークだ」

「では、これからルーク様に尽くさせて頂きます」


そう言われたら、まだこの悪魔の名前を聞いてないな。


「お前の名前は何なんだ?」

「私の名前はどうかルーク様がお付けください」

「そうか。ならお前の名前は…………」


考えて考え抜いた結果


「ルシセスだ」

「私の名前はルシセル。このルシセル、ルーク様に尽くします」


こうして最上位悪魔であるルシセルが執事になったのだった。


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