第46話 決着②
リメイク版投稿しております。
小説下のリンクから飛べますので、良ければお越しくださいませ。
ノーネームを中心に闇が広がっていき、俺の体まで飲み込まれそうになる。
咄嗟に瞬間移動し、はるか上空から相手を見下ろす。
とてつもなく巨大なブラックホール。
音も無くあらゆるものを飲み込んでいく。
こんなとんでもない力を持ったあいつをどうやって倒すか……
「…………」
収まっていく闇を見下ろしながら、俺はノーネームの前に瞬間移動する。
「また生き延びたのかい。でも、終わりはもうそこまでやって来ているよ」
「ああ。分かってる」
「ふーん。往生際がよくなったみたいだね」
「いや。終わるのはお前って意味さ」
「……気でも狂ったかい?」
「さあ、な」
俺は瞬間移動でノーネームの眼前に現れ、拳を繰り出した。
「苦し紛れの特攻か。こちらとしても楽でいいけど」
俺の拳は奴が展開したバリアによって消滅していく。
そしてノーネームの右手がこちらに突き出され――
俺の体が、全身が、消滅した。
「ははは……はっはははは! あっけない終わりだ。あれだけ大きなことを言っておきながら、結局終わったのは君の方だったようだね」
カランカランと骸骨の仮面だけが地面に転がる。
「まぁだけど、少しばかり楽しかったよ。島田司くん」
ノーネームは静かに踵を返し、ふっと微笑を浮かべる。
しかし。
「――な……何?」
「はぁ……はぁ……」
ノーネームは完全に油断していた。
俺を殺したことに油断し、自分の能力を停止させたのだ。
「なんで……生きている」
「……骸骨の仮面の能力だ」
ピシっと骸骨の仮面にヒビが入る。
「一度だけ死を回避することができる……お前が造ったルールなんだ。お前だって把握しているだろ?」
ポタポタと血がしたたり落ちる。
それは静かな音で、全ての終わりへと近づく終了の合図にも思えた。
俺の拳は、ノーネームの胸を貫いている。
ノーネームはゆっくりと目を閉じ、片方の口角を上げて微笑した。
「まさか……こんな結末とはね。自分の創ったルールで……自分が死んでしまうことになるとは……なんと情けない」
奴の体が砂状になってサラサラと消えていく。
「……おめでとう。君の勝利だ」
わずかに残る顔だけをこちらに向けながらそう言い、ノーネームは完全に消え去ってしまった。
「…………」
俺は大地に寝そべり、天を仰ぐ。
そのままステータス画面を開き、記録を確認する。
そこには『コングラチュレーション』という文字がでかでかと映し出されていた。
「終わった……のか」
長かったようで、短い戦い。
短いようで、長かった人間とモンスターとの戦い。
それが今、ようやく終焉を迎えた……
俺は拳を天に突き出し、みんなの笑顔を思い浮かべる。
さあ。由乃たちの下へと帰ろう。
これからは、戦いの無い平和な日々が続くはずだ。
俺は手の中に、炎を生み出す。
能力はなぜか消えていない。
なら、さっさと由乃たちの場所へと戻ろう。
俺は起き上がり、空間移動を使用する。
これから続く平和を想像し、俺は胸を躍らせていた。
そして願わくば、未来永劫、その平和が続くように。
終わり。
読者の皆さんに楽しんでいただこうと書き始め、とにかく小説家になろうで喜んでもらえる物を書こう。
そこまではいいのですが、自分で「さらにこうした方が面白いんじゃないだろうか?」と考えたのが、どうも受けが悪くなった理由だと痛感しております。
もちろんそれだけではないのでしょうし、反省の一言しかありません。
皆さんの求める物とかけ離れていく感覚があり、もうこの作品で、これ以上は楽しんでもらえないと考え、こういう結末に至りました。
突然の最終話ではありましたが、今回自分自身、得る物も多く、これからさらに皆さんに楽しんでもらえる作品作りを心掛けていきたいと思っております。
それでは、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました!
ここまで読んでいただいた皆さんに感謝です!




