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バックトゥザ令和  作者: グレープヒヤシンス
13/60

お宝画像

 電器屋さんのご主人と出掛けていた老師が帰って来た。

「あら、ススキノに飲みに行ってたのに、帰りに銭湯ですか?キレイ好きだったのね。石鹸の香りがしますよ!」

エリーの問いかけに、老師が狼狽した。あたふたと答えを探している内に、エリーが追い打ちをかけた。

「トルコにでも、お出かけですか?」

老師は固まってしまった。無言だったが、どう見ても『ハイ、その通りです。』って感じだった。元の時代で言うソープランドが、コッチの時代ではトルコ風呂と言うそうだ。見掛けはお爺さんの老師だが、ホントは16歳なので、ガッツリお説教。

エリーは、老師の反省を認めて、

「じゃあ次は、どんな事をして来たのかを具体的にお願いね!」

老師は観念して、ポツポツと語り、ピーさん達は微妙に腰を屈め、下半身の反応を隠していた。一応、何をする所なのかは知っていたので、聞くまでも無いけど、流れで一緒に聞いていた。具体的な事を聞くと、自分の耳が赤くなったのが、見なくても解る位に熱くなった。

「じゃあ、最後にお仕置きね!」

今までのって、まだお仕置きじゃ無かったの?

お仕置きだとエリーは、スマホの画像を見せてくれた。

「キレイサッパリ消去するでしょ?」

正路のスマホの画面を撮った物だ。バトルゲームのキャラクターで、今の僕にソックリ。名前は『エイプリール』もちろん正路の命名。四月一日(わたぬき)を普通に読んだ4月(しがつ)から来ているのだろうな。

 正路はこの手のゲームでは美少女キャラで闘うのがお約束。このゲームは最新の物で、キャラクターの身長、スタイル、詳細な顔のパーツやメイク、もちろん髪型も自由に設定出来る。オンラインで設定するので、タイムスリップ前に設定している筈だが、今の僕にソックリだった。違うのは、ロングヘアとFカップ位だった。英太だった僕をベースに美少女キャラを作ったようだ。圏外なので当然ゲームはプレイ出来ないが、スマホでスクリーンショットした画像らしい。正路がこよなく愛するセーラー服で闘うシーンでは、見事なパンチラを披露していた。正直キモいと思うが、自分も花音風のキャラで遊んだ経験もあるので、正路の気持ちも解ってしまうのが悔しかった。

「今、パンチラ画像見て、自分のスカートの裾直したでしょ?」

無意識にそうしていたらしい。花音も見ていて、

「乙女だなって思ったよ!」

僕も不本意ながらそう思えた。

 花音は変質者扱いで、糾弾を求めたが、花音に見立てたキャラで遊んだ経験を白状して正路を擁護した。結局、パンチラ画像の消去で量刑を確定して、エリーは正路のスマホを没収し、画像の消去に取り掛かった。

「勘弁してよ、めっちゃ課金してやっと出来た理想キャラなんだ!」

土下座で懇願する正路にエリーも躊躇した。エリーは自分のスマホに画像を転送してから、元のを消した。その時、ビキニ姿、ブレザータイプの制服、レオタード、メイド服、バスタオル等等発見。流石にバスタオルはアウト。エリーのスマホからも直ぐに消して貰った。

「水着より露出少ないのにダメなの?」

不思議そうにセブンが聞いた。

「だって、水着なら他人の目に触れて当たり前だけだと、バスタオル巻いただけなんて、普通誰にも見られないでしょ?流石に、こんな姿、正路やセブン達にだって見られたくないよ!」

ピーさんもラヴも聞いてから『そんなもんか?』って言う顔をしていた。ちょっと前まで女の子だったのにね。僕の方がおかしいのかと、エリーと花音の反応を見ていたら、

「すっかり男の子ね!」

エリーが驚いていたので、女子的な反応は僕の方が正解らしい。逆に言うと『すっかり女の子ね!』って言われても仕方が無いって事かな?

余罪が無いか、エリーのチェックが続いて、追加の罰で課金の内訳を報告することになった。

キャラの設定には、無償パーツ、有償パーツ、イベントでしか貰えないパーツがあるそうで、着替えは無料の物もあるが、えっちな物はほとんど有償で、ボディーパーツでは、『八頭身』『Fカップ』『くびれ』『脚長』、フェイスパーツでは、『デカ目』『二重瞼』『睫毛』『ロングヘア』が有償で、イベントモノはマイクロミニのセーラー服、上段回し蹴り。パンチラが確実に発生する数少ない組み合わせだそうだ。因みにと、無償パーツのみのノーマル状態のキャラも見せてくれた。確かに、スタイルが残念だったし、校則並で膝丈スカートでの回し蹴りでは、スカートの中の描写は無く、紺1色だった。


「課金しなきゃエイミーが再現出来ないって事は、3Dに置き換えて考えると、大金で整形したみたいなモノだよね?」

花音は、画像と僕を見比べなから、

「やっぱり、伸ばすといいよ!」

ピーさん達に同意を求めた。エリーと老師も含め、全員が頷いた。

「クセ毛だからね、今でも人生マックスの長さかな?一応伸ばしてみるけど、爆発するようなら切っちゃうよ。」

こっちに来てから切っていないので、普通にショートカット女子になっている。クセ毛が毛先に強く現れるので、意識して巻いたようにも見えてなかなかの評判、都合のいい髪型だった。この先、伸ばした時にどうなるのかは、伸ばして見てのお楽しみ。正路が何か言いかけ、エリーに睨まれておとなしくなった。おそらく、ロングヘア推奨の意見だろうな。昔から黒のロングヘアのキャラが大好きだもね。

「あと、メイクもして見ようよ、私は、リップくらいしか持って無いけど、エリー持ってるでしょ?」

花音の提案にエリーはニッコリ微笑んだ。


「ところで、エイミー身体検査しようか?」

エリーがまた、難題を吹っ掛ける。正路のゲームキャラ『エイプリール』と較べてみたいそうだ。

身長、166センチ。元の170からかなり縮んだ感覚だったが、測って見ると意外とピッタリ、感覚よりずいぶんと高かった。

体重、48キロ。身長から考えると、結構な細さだよね?

スリーサイズ88、56、82。バストだけが、2次元の92と違っていた。

顔のパーツをアップで較べると、才能を感じる程のデキだった。しかも、有償パーツの睫毛は、英太のままでは要らない筈だが、エイミーになった今の睫毛にソックリだった。

「コレ、あっちの時代で作ったんだよね?」

再確認したが、正路は頷くだけだった。オンラインじゃなきゃパーツを手に入れる事は出来ないし、パーツのセットや着替えは出来ても、保存が出来ないので、間違いなくタイムスリップ前に作ったものだった。

「どっちが早く追いつくか賭けようか?」

エリーがまた新しい遊びを思いついた。2次元の『エイプリール』と同じ、背中迄のロングヘヤになるのと、92のFカップになるのが、どっち早いかって言う賭けらしい。全員が髪に賭けたが、それじゃ掛けが成立しないので、老師は無理矢理、胸に掛ける事になった。

「じゃあ、老師が勝ったら、さっき画像は返してあげる、公認って事で!負けたら完全消去ってどうかな?」

老師は、空気を読んで、『ノー』は言えなかった。

「エリー、チョット見せて?」

エリーのスマホで画像チェック。

「下着のも、消すからね!」

「ち、違うよ!ランジェリーじゃ無いから!ただのネグリジェだよ!透け具合のグラフィックにコスト掛かってるらしくて、それだけ、メチャ高いんだよ!」

縋る様な視線を無視して、サクッと消去した。老師は、コストで金額が変わると主張するが、どう見ても、えっち度合いでの価格設定に見える。他にも数点、嫌悪感を抱くものがあったが、エリーは消去を渋り、どうしてもイヤだった、ボロボロの洋服は消去出来た。みすぼらしい感じのボロなら問題ないけど、無駄に色っぽいので、なんとなく、性犯罪の被害者を連想するイメージだった。そこをアピールすると、

「すっかり女の子ね!」

と、エリーの消去許可が降りた。ドサクサに紛れ、着ている内に入らない様な極小ビキニも消しておいた。老師は超お気に入りは消されたが、他のお気に入りを返して貰える可能性が残ったので、少しホッとした様子だった。


部屋に帰って問いただす、

「ねえエリー、どうして全部消さなかったの?もっと消したい画像あったのに!」

「うん、3Dで着せ替えする時の参考にしようと思ってね。」

エリーは楽しそうに答えた。

「あっちの時代だったら、ミシンあったけど、電動だったから、コッチの時代の物じゃ無いよね?」

何か縫って僕で着せ替えして遊ぶつもりなのだろう。さっさと千鶴さんの所に相談に行き、足踏みミシンが有るのを確認してきた。洋裁屋さんの情報もゲットしていた。本格的に揃えるには大通りに行くのが良さそうで、老師をお供に買い出しの計画を立てていた。

肩幅や袖丈等、ゲームキャラのプロフィールに無い所を追加で測定した。

「ねえ、せっかく縫ってくれるんなら、コスプレ衣装より普段着られる方が嬉しいと思うんだけど。」

「それもそうね!コレなんてどうかしら?」

チャイナドレスなんて普通、着ないよね?エリーは楽しそうに、スマホの画像を見ながらメモを取っていた。費用ってどうする気?エリーは幼女の見かけだからバイト出来ないから、そんなにお金持って無いよね?受益者負担とか言って、僕に請求されたらたまらないな。

「おじいちゃんに、おねだりするの!」

見掛けに相応しい可愛らしい口調だが、実質的には、老師にタカるつもりなんだよね。いくら掛かるのか知らないけどフーゾクに行くだけ稼いでいるんだから、エリーの小遣い位は大丈夫かもね。電器屋さんの仕事がない時に行くつもりらしい。

「老師には言ったの?」

エリーは首を振り、

「エイプリール、あっ、間違った!エイミーにアポお願いしようと思ってたんだ!」

まあ、このシチュエーションなら、老師の方から協力したいって言いそうなので心配することも無いが、一応予定を確かめに男子部屋を覗いた。

 老師はさっきとは打って変わって、今日の武勇伝を披露していた。ピーさん達は喰い入るように聞いて、鼻息を荒くしていた。ちょっと声が掛けられない状況だったので、出直すことにした。

 少しして、もう一度男子部屋に行くと、4人共スッキリした様子で、僕を見て気不味い顔をしていてので、空気を読んで必要事項のエリーからの伝達だけをして、老師が歓迎するのを確認、早速明日にでも!と決定して女子部屋に戻った。エリーに報告すると、老師の歓迎はお見通しで新聞紙に型紙をおこしていた。ズルい顔をしてニッコリ。ちょっと嫌な想像もしたが、まあ、なんとかなってくれるよね?


「次は、三人組の番だね、セブンを呼んで来てね!スマホ忘れないようにさせてね!」 

エリーはまたまた僕をパシリに使う。セブンが女子部屋に来ると。エリーは何を言い出すのか興味津々だったけど、何も言わず、セブンと視線を合わせていた。

「ゴメンナサイ!俺も持ってます!」

平伏す姿勢で、ロックを解除したスマホをエリーに差し出した。

「やっぱりね、消去しようとした時の老師の反応がどうも芝居掛かってたと思ったのよね、あとの2人も呼んで来てね、」

セブンが部屋に戻ると、エリーはセブンのスマホを操作して、画像をチェックした。サクッと消去かと思ったら、

「あなたが許せる画像だけ3つ位残して、あと消しちゃって!」

ノーマルなセーラー服、長袖長ズボンのジャージ、パーカーとデニムのハーフパンツの3枚を残して消去、ゴミ箱も空にした。

ピーさんとラヴもスマホを持って来て、エリーの裁きを受けた。スマホは直接僕に渡され、セブンと同じ画像を残して消去した。

3人は老師がお仕置きされている時、針の筵だっただろうと、追加の制裁は無かった。エリーはご満悦で3人を送り出した。

まあ、一件落着って事でいいのかな?

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