78話 花蓮side
えりなちゃんが上野君が何か話しているのを私と健ちゃんと日々野さんは見ていた。 ふふん、やるじゃん上野君。 前にえりなちゃんが上野君の事好きって言った効果かな? なぁんてね、おバカさん。
頼んだよ上野君? 頑張ってえりなちゃんをモノにしなよ? それにえりなちゃんは私に感謝して欲しいな。
好きな上野君とキッカケを与えてあげたんだから。 あ、でもえりなちゃんからしてみてももう上野君は用済みかな? 私達って酷いね。 私は去り行くえりなちゃんに飛び切りのスマイルをあげた。
でも私恋のキューピッドみたい、ふふふッ。 後はもう1人の邪魔者日々野さんはどうしようかなぁ。
まぁ日々野さんは自ら墓穴を掘って健ちゃんをドン引きさせているし恋が実る事はないかな。
「健ちゃん、上野君とえりなちゃんもどっか行っちゃったしお昼食べよう? 今日はなんとなく体育館裏でね」
「え? ああ」
「健斗君、私も!」
チッ、この根暗女は私が後で直々に制裁を加えてあげようかな? なんて考えていると日々野さんがついていこうとした時職員室に日々野さんは呼ばれて何もせずとも私は健ちゃんと2人きりになれた。 なんか何もかも私と健ちゃんに味方しているような気分になっちゃうなぁ。
私をとっちめようとした3人組がコテンパンになって村上さんも転落して私の思い通りに事が運んじゃう。 私達何かに守られてるみたいだね? 健ちゃん。 誰も私の邪魔なんて出来ないんだから!
健ちゃんを奪おうとする輩は私が許さない、健ちゃんは私のもの。
そして健ちゃんと久し振りに体育館裏でお昼ご飯を食べる。 今頃えりなちゃんは上野君に迫られてるかな? そのままえりなちゃんなんて犯しちゃえ上野君。
「健ちゃん、あーん」
健ちゃんはそう言うとパクッと私が焼いた卵焼きを食べてくれた。
「ありがとう花蓮、美味しいよ」
「うふふ、ありがとう健ちゃん」
「なんかここで2人で食べるのも久し振りだな」
「そうだねぇ、しかも久し振りに健ちゃんと2人きりでお昼ご飯だもんね、たっぷり私に甘えていいよ?」
そう言って健ちゃんに更に近付く。 健ちゃんったら恥ずかしそうにしてて可愛いんだから。 でも私も健ちゃんと同じ気持ちだよ。 健ちゃんとくっつくと凄くドキドキ出来る。
健ちゃんの全部が私のツボなんだ、どんどん好きになっちゃう。
健ちゃんの恥ずかしがる顔、仕草、私のお弁当食べてる横顔、見ているととても心が安らぐ。
健ちゃん、私から離れちゃダメだよ? もういっそ健ちゃんが私から離れられないようなダメ人間にしちゃいたい。 それにはあの2人は邪魔以外の何者でもない。
私以外に気を取られるなんてダメ、私に狂って? 私は健ちゃんに狂ってるんだよ?
私以外の2人は私みたいに健ちゃんの心を上手く掴む事なんて出来ないけど油断は禁物。 だって昨日から健ちゃんは少しえりなちゃんの事を気にしている。
えりなちゃん健ちゃんに何をしたのかな? えりなちゃんのお手並み拝見といきますか。
「健ちゃん、えりなちゃんの事が気になる?」
「どうして?」
「だって顔に書いてあるよ? 私健ちゃんの事ずっと見てるもん」
「まったく花蓮はなんでもお見通しだな。 花蓮、怒らないで聞いてほしんだけど」
内容次第では怒っちゃうけど健ちゃんの前では怒らないからね。 私はそんな健ちゃんに優しく頷く。
「昨日の帰りえりなの家に寄ったんだ。 そしたらさ、えりなの母さんが居たんだ。 俺その時初めてえりなの親を見たんだけどあいつ親に辛く当たられててさ、えりなの事励まそうとしたんだけど俺みたいな奴に言われて元気出るのかな?って。 今朝もあいつのテンションおかしかったし」
「そっかぁ、私もえりなちゃんは家族と上手くいってないって話聞いた事あるけど今でもそうなんだね」
なぁんだ、ただの不幸自慢か。 クソくっだらない! 悲劇のヒロイン気取りで健ちゃんを落とそうって?
でも健ちゃんは優しいからそんなえりなちゃんに同情しちゃったんだね? 大丈夫だよ? そんな健ちゃんを私が癒してあげるから。
私はお弁当を置いて健ちゃんの正面に行き健ちゃんの膝の上に私も座って抱きつき背中を優しく摩る。
「健ちゃんは優しいね…… 健ちゃんにそんな事されて元気出ないはずないじゃん。 きっとえりなちゃんは嬉しくてテンションがおかしかったんじゃない? 健ちゃん、もし私が落ち込んだ時も私の事励ましてくれる?」
「え? ああ。 当たり前だろ?」
健ちゃんが私の腰に手を回して抱き返してくれた。 ああ、キュンキュンしちゃう。 私の胸に顔を埋めちゃって可愛いなぁ。 襲いたくなってきちゃう、でもそれはダメ。 健ちゃんから私を抱いてもらうまでは。
どっぷりと私に浸かってね健ちゃん。 私ならなんでもしてあげる、えりなちゃんや日々野さんみたいな役立たずとは違うんだから。
えりなちゃんとは友達になってみたいなって思った時期もあったけど今ではこんなに邪魔な存在になるなんてね、私と好きな人が被っちゃうからこうなるのよ?
健ちゃんを抱きしめる腕に思わず力が入る。
…… もし、もしも健ちゃんの心が私から離れてえりなちゃんか日々野さんに向いたらその時は…… ふふッ、アハハハッ!
「花蓮? 」
「え? あっ、ごめんね、苦しかった?」
「いや、どうかしたのかな?って思ってさ、俺だって花蓮の事見てるつもりだ」
「エヘヘ。 嬉しい健ちゃん!」




