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60話 どっちもどっち


そしてえりなが帰った後は俺はさっきの花蓮の事はすっぱりと忘れ遊ぶ事にした。 触らぬ神に祟りなし、いつも俺に優しい花蓮で居て欲しいから。 えりなや沙耶みたいな花蓮にとっては邪魔者がさっきのように割り込まなければ可愛い花蓮で居てくれるのだ。 もうそれでいい。



えりなは後で花蓮の居ない所で慰めてやればいい。 えりなの奴怪我が治ってきたのにまた大怪我する所だったな……



「健ちゃん何か映画でも観ようよ?」

「ん? そうだなぁ……」



公開している映画を一通り観てみると見事に何も観たいものがない。 邦画は普段ならまずスルーだ、大抵金を払う価値がないものばかり。 洋画も面白そうなのはないなぁ……



「花蓮何か観たいものある?」

「ん〜とね、私これ観たいなぁ」



何が観たいんだ…… 愛の嵐? リメイクなのか。まず俺は観ないジャンルだな、 こんなの好きなのか? でも女の子らしいのかな? 花蓮の好みで興味はないけど観る事にした。



そしてウキウキする花蓮と場内に行くと……



うわぁ、ガラガラじゃん。 俺達と少し前にカップル2人。 これしかいないの? そんなに面白くないのかこの映画…… これは睡魔との戦いになりそうだと思った。



「わぁ、なんか貸し切りみたいで嬉しいね! 健ちゃん」

「そうだな。 これはこれでいいかもな」



しばらく花蓮と喋っているとようやく映画が始まった。 なんか…… 思ったよりエロい、そして思ってたのとなんか違った。 歪な恋愛映画だった、なんだかそれは脅迫概念と本当に求めていた事、流されてそうなってしまった、隠れて浮気など何故か観ていて居心地が悪かった。



映画の中で印象に残ったセリフがあった。「正常とか異常とか誰が決める?」そんなセリフだ。 確かにな、俺はえりなや沙耶を少し異常とか思ってたけど本人達からしてみれば普通で俺の普通はあいつらからしてみれば普通じゃないかもしれない。



さっきの花蓮のえりなに対する行動だって異常なのかもしれないけど花蓮にとっては俺を奪われたくなかっただけで当たり前の事をしただけなのかも。



異常とか思うのは誰かが決めた常識の中での行動であって言い方を変えればそんな誰かが決めた他人に都合のいい常識に流されない芯の強さを持っているのかもしれない。



そう出来るだけ良い方向へと解釈してみた。 まぁ実際事が起きるとそう思えないのだけど……



「面白かったねぇ健ちゃん」

「ああ、意外とな」

「あー、その言い方観る前までつまんなそうとか思ってたでしょ?」



花蓮が頬を膨らませそう言ってくる。



「いや、まぁそうかもしれないけど花蓮が気になるものが俺にも気になったって事だよ」



そう言って花蓮おでこにツンと人差し指で突く。 花蓮は突かれたおでこを両手で押さえて顔が真っ赤になっていた。



「やっぱり…… 最近の健ちゃん、なんか凄く好き…… 」

「なんかそれだとその前まではそんなじゃないように聞こえるな」

「ううん、違うよ。 前も勿論好きだったけど今はもっと…… 誰にも渡したくないっていうか」



そう言って花蓮は恥ずかしそうに俺の手を握った。 そしてデパートを出てその日はえりなの事も気にかかるしそろそろ帰ろうと俺は切り出した。



「え〜、もっと健ちゃんと一緒に居たかったなぁ」

「また遊べば良いだろ?」

「そうだね、水着も買ったし一緒に海行こうね?」

「ああ」



そして花蓮と別れ帰り道俺はえりなの家に寄る。 あいつ本当に帰ったのかなぁと思いえりなの家のインターホンを鳴らすとえりなが出て来た。



そういえばこいつの家の親って全然家に居ないな。 いつもえりな1人だ、まぁいいか。 そのお陰ですんなりと入れるもんな。 てかやっぱりえりなの奴元気がない、花蓮にやられた事がやっぱり相当ショックだったのか?



「健斗来てくれたんだ……」



えりなは俺の手を掴んで部屋に招き入れた。 そして俺に抱きついた。



「あれから…… あれから何もなかった?」

「何もないよ、あれから映画観て帰っただけだ」

「そっか、なら良かった…… 健斗怖かったよぉ! 見たでしょ? あの花蓮ちゃん」



やっぱりあれが堪えてたか。 結構危なかったし当然か。



「ああ、でもお前も尾行したりいきなり横から入ってくるからああなったんじゃないか」

「だって健斗最近ずっと花蓮ちゃんとばかりじゃない。 私悔しいの! ねぇ、私ともデートして」

「いきなり言われても……」

「だったら健斗の家に行こう今から。 お家デートでもいいから」



仕方ないなと思いつつ俺はえりなと一緒に家に向かった。




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